このブログでは「ホ・オポノポノ」を長年実践している講師をお招きし、様々なお話を伺います。


ホ・オポノポノ手帳2025

KR女史へのインタビュー(33)

2019年03月29日

「SITHホ・オポノポノ」の創始者、モーナ・ナラマク・シメオナ女史の一番弟子で、世界中でもっとも長くクリーニングをしているといわれるKR女史にお話を伺いました。



内省して開かれる人生こそが「生きがい」


―― 福岡での講演会に来ています。今回のテーマは「生きがい」。ホ・オポノポノの立場からどうとらえているのか、教えていただけますか?


KRさん 私たちはどんなときでも旅の途中で、人生という冒険をしている最中なんですね。「生きがい」は、どこか外にあるのではなく、今この瞬間の出来事や現象を材料にして、それに対する自分の判断、湧き上がる感情、良い悪いという決めつけをクリーニングすることで、開かれる扉の向こう側へと歩いていくうちに見い出すもの。なので、表面意識で決めた目的を達成するためにクリーニングをするわけではないんです。

「自分自身を知る」ということが最も大切です。湧き上がってくる思いは記憶ですから、個々によって異なりますし、一般化することはできません。「自分の中に発生するもの」に焦点を当てて、その状態をクリーニングするしかないんです。変化はそこからしか起きないし、だからこそ変化していく流れを感じて、波に乗ることができるんですね。

大切なのは「内なるつながり」を大切にすること。ウハネ(表面意識・母)として、ウニヒピリ(今この瞬間に湧きあがった感情・内なる子ども)をちゃんと受け止めて、愛情をもって接しながら握りしめている感情を手放す助けをしてあげることです。外側に意識をとられるのではなく、ウハネ、ウニヒピリ、アウマクア(超意識)のつながりを感じることこそが生きがいなのかもしれません。自分自身の内面で何が起きているのかを内省して、手放し続けることです。そして結果を期待したり執着したりせず、委ねることです。



―― 「生きがい」とは、「生きる意味」と言い換えられると思います。KRさんにとってどんな意味があるのでしょう? 生きる意味、理由としてのクリーニングを教えてください。クリーニングをすることでどんな風に道が開いて、どんな風に流れに乗っているのですか?


KRさん たとえば家族で夕食を食べに行ったとします。そんなときは家族それぞれに対する思いや、目の前の食事のことについて湧き上がってくる感情や判断を内省して、クリーニングします。すると以前は同じようなシチュエーションになると必ず抱いていたような感情でも、もう何も感じない、むしろ新たな状態に変容していることに気づきます。どんどん変化していく自分自身を感じられるようになるんです。

表面意識は、本当に限られたことしか認識できませんから、表面意識で選んだり決めたりすることに執着してとらわれるのではなく、クリーニングによって開いた道をただ歩き続けることが、やがて自分自身にとって最大で最高の好機を生み出して、思ってもみなかった世界に通じているものです。最大で最高の好機が何なのか、最初からわかりようがないですよね。旅の中で自分自身を体験し続けることこそが、クリーニングの醍醐味です。

誰もが家族との関係性や、子どもたち、友人、隣人との人間関係、家、不動産、職場、学校、それぞれの人生を歩んでいるものですよね。母親である自分と仕事、結婚した相手との関係、さまざまに障害を感じる局面は多いと思います。たとえば家族が集まるといつも大ゲンカになるという方がいました。そんなときこそクリーニングなんです。「自分自身である」ことを引き裂くような出来事や摩擦が起こったとしても、その中で、どうやって本来の自分自身であり続けるかしかないんです。



自動ドアなんてない。ただ内省すること。


―― クリーニングをすると、問題が一切なくなるというわけでもないと思うのですが、KRさんは先駆者なので、つい「自動ドアを通って、動く歩道の上をラクラク進んでいる」ように見えます。


KRさん とんでもない(笑)。

確かに私は誰よりも長くクリーニングをしていますが、いつだって自由に流れに乗って生活ができているわけではありません。皆さんと同じようにクリーニングの機会に溢れていて、人生の参加者。私こそがホ・オポノポノの生徒なんです。

クリーニングは、歯医者さんにかかっているようなものです。「一度歯医者にかかればその先ずっと歯の問題とは無縁」、なわけがないですよね。毎日歯を磨いて歯間ブラシやフロスをかけて汚れを落として歯を健康に保つ努力をします。クリーニングも同じです。

「たった今、経験している出来事によって生じた自分の感情や思考」をクリーニングする。その瞬間瞬間に焦点を当てて、何が自分の内側で起きているのか、ということに注意を向けて内省することだけ。どんなときも原因は外側にはないんです。言葉でいうのは簡単ですし、シンプルに聞こえるかもしれませんが、その意味するところは深くて、実際にやり続けるのは本当に大変ですよね。


―― 本当にやり続けるのは大変です!

たとえば、「家がほしい」「土地を買う」「ビジネスを成功させたい」といった目的があるとそれに執着しがちになると思います。KRさんはそんなとき、どのようにクリーニングしているのですか?


KRさん 人間ですもの、願望が出るのは自然なことですし、私にももちろん皆さんと同様に執着する感情は存在するんです。でも「家が欲しい」「買う」ことが目的になって執着したら、がんじがらめになります。そこに影響されるのではなく、何かを決めてかかるのでもなく、瞬間瞬間に私の中に生じてくる感情、たとえば「買いたい! ワクワク」「無理だ」「怖い」というものをクリーニングすると、思わぬ道が開いていくということです。たとえば「扉が閉じた」というときも、「閉じた」という判断、残念だという気持ち、どうしても欲しいという執着、こうなってほしいという期待、湧き上がってくることにことごとく注意をはらって、クリーニングします。本当に、問題は外側には何もないんです。

10年ほど前にハワイ島のビーチを目の前にした土地を購入したのですが、開発をすることもなく、ただただクリーニングしています。「あの土地はどうするんだ?」「何に活用するんだ?」「固定資産税だけを払い続けるなんて、無駄じゃないのか」と言われます。ですが、ディヴィニティの許可なしに何かをしたら、最終的にうまくいかないので、無理に何かをすることはありません。10年も土地を寝かせておいて、「何も変わらない」ように見えても、土地の手入れをするなど、日々やることは満載です。立ち止まっているわけではないんですよ。(次回に続く)


(インタビュー:高木 みのり)

(『元気な暮らし』2019年4月号掲載)





KR女史(Kamaile Rafaelovich)KR

SITHホ・オポノポノ代表。19歳からホ・オポノポノを実践、クリーニングを主体とした古代ハワイアンマッサージのスペシャリストであった故モーナ女史より直接教えを受けた数少ないボディワーカーの中の一人。



当記事に関して


※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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Posted by THDstaff at 10:00 │KR女史に訊く