KR女史へのインタビュー(26)
「SITHホ・オポノポノ」の創始者、モーナ・ナラマク・シメオナ女史の一番弟子で、世界中でもっとも長くクリーニングをしていると言われるKR女史にお話を伺いました。
「私の中で何が沸き起こるか」だけに注意を向ける
―― 今、世界中で自然災害や社会情勢などの緊迫した問題を抱えています。国や地域によって「記憶」もさまざまなように感じますが、KRさんがクラスや講演会で世界中を訪問する中で、日本に特有の「記憶」を感じることはありますか?
KR女史 クリーニングの対象は「国」ではないんです。行く先々で、「私の中で何が沸き起こるか」にしか注意を払わないのがクリーニングです。
たとえば今回来日しましたが、実は家族みんなで佐世保に住んでいた時代があるんです。義兄も日本で長く仕事をしていました。ですから自分の家族のことに思いを馳せながら、「どうしてこんなに日本に関わりがあるんだろう?」。そういうことばかりが浮かび上がるので、自分と家族の関係性や、日本とのつながりをクリーニングしていました。「どうして私が今ここで、この体験をしているのだろう」というところから、自然とその国をクリーニングしています。いつもすべての源は「自分」、すべては自分の内側をクリーニングするしかないんです。
―― 毎回、問題を外側に発見して質問をしてしまうのですが、そうではないということですね。お話を伺うたびにハッとして基本に立ち返ります。
「記憶を貯め込んでいいよ!」もひとつの手
KR女史 私も、いつもそうです。一日中、他人に問題を見つけてしまうものなんです。そんなときは、わざと自分に話しかけます。「わかったわかった、じゃ、もうこのまま人に判断を重ねてどんどん記憶を貯め込もう! 貯め込んでいいよ! 全然! 好きにやって!」って(笑)。すると内側から「ゴメン! やっぱり貯め込むのはムリ!」という声が出てきて、自然にクリーニングを再開できるようになります。結局、いつかは壁にぶち当たって、どこかの段階で自分を助けなくてはいけない局面が来るわけです。であれば、早めにクリーニングをした方がいいよね?と自分に言い聞かせます。本当の自分を生きて、本当の仕事をして生きていきたいわけですからね。
―― クリーニングを通じて、本当の自分に戻っていくということですね。

「自分の内側をクリーニングするしかない」
クリーニングこそが生きる本質
―― 「本当の仕事」とはどういうことなのでしょう? 詳しく教えていただけますか?
KR女史 ホ・オポノポノを実践しているか否かに関わらず、多くの方々が「情熱を持って仕事をしたい」「自分にとっての本当の仕事を見つけたい」「やりがいのある仕事に就きたい」と言うのを耳にします。ですが、私にとっては毎瞬毎瞬クリーニングをして本当の自分を生きることこそが、本当の仕事です。「本当の仕事に出合うためにクリーニングをする」のではなく、「今している仕事を通じて、クリーニングのチャンスを与えられている」に過ぎないんです。
―― 仕事そのものがどうこうではなく、いつ、どこで、どんなことに携わっていたとしても、毎瞬毎瞬クリーニングをして、自分自身であり続けることなのですね。
KR女史 どんなときも「自分の内側で、その瞬間に何が起きているか」。そのことに気づき、そのことをクリーニングする。注意を向けなくてはいけないのは、そこだけです。
たとえば幼い頃からの夢だったお医者さんになれたとします。でも、それが人生のすべてではありませんね。お医者さんになりたかったときからクリーニングを始めて、実際になってからもクリーニングを続ける。そのプロセスが続いているだけのことです。「自分は今、こういう会社で働いているけれど楽しくない」。ホ・オポノポノは、その仕事が正しい仕事なのか違うのかを教えてくれるわけではありません。ただ、今いる会社で「自分が体験していること」を、今、クリーニングするかしないか、そのことだけを扱っているのです。「今、ここに存在している」ことこそがプロセスの真っ只中で、クリーニングのチャンスです。今やっていることの目的や「あるべき姿」にとらわれて理由付けをしてしまうのは、「知識」が働いているから。知識のおしゃべりを止めて、クリーニングをして、インスピレーションを受け取り続けたいですよね。
―― どんな問題に直面したとしても、「何が原因で起こっているかは、わからない。批判や思考による分析を止めて、クリーニングすること」なのですね。それでも、「インスパイアされた!わかった」と飛びついて行動した結果、「あれ?失敗しちゃった…?」ということもしょっちゅうあるんです(苦笑)。
KR女史 それ自体は、何も悪いことではありませんよ。「インスピレーションだ、じゃ、やってみよう」、その後もクリーニングを続けるということ。
―― 「わかった!」と行動を開始したときほど油断しているので、クリーニングを忘れないように、ということでしたね!
KR女史 その通り!「今こそクリーニング!」と気づかないとね (笑)。私もそうですよ。
(『元気な暮らし』2018年1月号掲載)
KR女史(Kamaile Rafaelovich)

SITHホ・オポノポノ代表。19歳からホ・オポノポノを実践、クリーニングを主体とした古代ハワイアンマッサージのスペシャリストであった故モーナ女史より直接教えを受けた数少ないボディワーカーの中の一人。
当記事に関して
※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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