このブログでは「ホ・オポノポノ」を長年実践している講師をお招きし、様々なお話を伺います。


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ネロ・チェッコンさんへのインタビュー(17)

2023年12月19日

今回は、イタリア在住のホ・オポノポノ講師、ネロ・チェッコンさんにお話を伺いました。



(前回のつづき)

完璧な解決は常にもたらされる


―― 長年に渡って裁判で争い続けていた2つの会社が、2ヶ月で和解したというお話でした。


ネロ・チェッコンさん(以下、ネロさん) その経験を通じて改めて感じていることは、どんなに職場や、家庭の環境がひどい状態だったとしても、ホ・オポノポノをすることで常に正しい解決策がもたらされるのだということです。個人や家族間の問題はもちろん会社という組織同士の争いについても同様です。会社で働く人々だけでなく、管理者クラスやCEO、特に会社にとって重要なオーナー、社内で発生するあらゆる人間関係で、誰もが彷徨って混乱した状況から、正しくてバランスの調った道に戻してくれるのだということ。
 もうひとつ、精肉加工工場を家族経営していた友人の話をシェアしたいと思います。彼はその会社をとても大事にしていたのですが、兄弟や親戚だけで働いていることで家族間の揉めごとが絶えなかったのです。そこで彼は何度もビジネスクラスに参加して、個人セッションも重ねてクリーニングするうちに、会社を売却するという結論に達しました。ところが誰も買い手がつかない状態が1年も続いたのです。そこでさらにクリーニングをしました。するとあるとき近所にあった大手の精肉工場が火事を起こしたんです。


―― なんと!


その工場が火事で1ヶ月も休業せざるを得なくなったので、彼は自分の工場を貸し出す提案をして、操業を続けられるようにしてあげたのです。すると数ヶ月が経った時、その大手企業が友人の工場を買い取ってくれることになりました。
 売却に出して1年経っても誰も買い手が現れなかったとき、友人はひどく落ち込んで心配していました。ところがその数ヶ月後、誰もが予想もつかなかったような、みんながハッピーで完璧な形の解決がもたらされたのです。何がどのように展開するかはわからないけれど、クリーニングさえすれば常に解決されるということです。


―― 物事ががんじがらめなうちは、問題と向き合って手放して毎瞬ごとにクリーニングし続けるしかなくても、気づくと「これが完璧だった」とハッとするような解決がもたらされるのはホ・オポノポノならではですね。何が正しいのかを頭で考えてもわからない。「手放すことの躍動感(センセーション)を知るでしょう」という、ホ・オポノポノの祈りの一節を思い出しました。


現象を、内側を知って調える指標にすること


ネロさん このケースのポイントは、近所の工場が火事に見舞われたとき、「競合他社が潰れるチャンス」だと受け取らず、火事で困っている同業者に手を差し伸べたことです。その親切心があったからこそ、よりクリエイティブで美しい解決が与えられたのではないでしょうか。
 ですからビジネスという場においても、常に自身がオープンな状態に立ち戻るようにする。コントロールや思考を超えた状態でいることです。物事をコントロールしようとすればするほど、コントロールされるものですよね。


―― どんな現実に直面しても、外側の現象は私たち自身の内側を深く知るための指標だということ。ウニヒピリがもし怒りや不安、心配、恐れといったものを抱えていたら、「大丈夫よ」と安心させてクリーニングして、進むしかないですよね?それがなかなか難しいところなのですが……。


ネロさん とても重要ですね。ビジネスは常に外側志向ですが、内側志向のクリーニングを実践するのですから。自分をリスペクトする機会を逃さないことですよね。そしてもし内側に不安や恐れ、不安定さ、怒りなどの感情を抱えているなら、日々の生き方や働き方を見直す機会にするのです。職場環境が起因して不調に陥るケースが多々あって、そういった感情を抑圧し続けてしまうと、病気になってしまいます。家庭環境の影響も否定できませんが、特に長時間同じ労働環境で過ごさざるを得ない内勤の場合は、その影響も大きいですからね。
 もちろんクリーニングをすることで、否定的な感情を手放せるかもしれません。でも辛い気持ちが延々と続いてどうにもならないなら、自分を信じて、自身の働き方や会社から求められる働き方を見直す必要もあるでしょうね。保守的な日本で職場やキャリアを変えるのが難しいなら、同じ会社の中で違った働き方を見出すこともできます。ホ・オポノポノで得られるインスピレーションは、常によい変化を与えてくれますよ。
 近年は働く人々の健康状態に関心を持つ企業や雇用主が増えています。でも雇う側が無関心だった雇う側なら、労働者としての立場よりもまず自身の健康や心の平和を保つことを最優先する。どんなときも常に内省し、ウニヒピリのケアをすることが、キャリアにとっても会社にとっても個人の幸せにとっても役立ちます。個々が調和や平和とともにあって、緊張や不安や心配事のない幸せな状態であれば、ビジネスも家族も良好になり、解決もスムーズにもたらされるからです。


―― 今、これまでの働き方や生き方を全体的に見直さざるを得ない時期に来ているようにも感じます。


ネロさん そうですね。もし私が会社のCOOならば、変化を好み、提案をしてくれる人たちを望みます。これまでの考え方に照らし合わせると理論的ではないと感じることであっても、これまでとは異なる働き方や生き方を見出す必要があると思うのです。
 もし良い変化を望むならば、内省し、ウニヒピリ・ウハネ・アウマクアという内なる家族のバランスと平和から始めるしかないし、それによってアイデンティティを確立する必要があるのではないでしょうか。
 ホ・オポノポノのポイントは、「私たちの本質はゼロと無限だ」という美しい教えにあります。たとえカルマ(過去の業)があって内なる記憶の投影を経験していたとしても、ゼロに戻ればいい。私たちの本質は、過去の記憶でも蓄えた知識でも投影でもなく、今この瞬間に人生
を生き切る「空」であり「無」なんだということ。そこに立ち戻ることで、創造主にスペースを与えて、私たち自身を大きく超えたものが現れます。そうして全宇宙の知識や経験をも解放していくことがホ・オポノポノの醍醐味ではないでしょうか。


―― ビジネスの場でも社会全体としても、「こうでなければならない」という暗黙の了解のような集合的信念にまみれています。そんな中でも自分をケアしてクリーニングをして、常に無(空)の状態に立ち返ること。一つひとつ自分自身の内側に問いかけて逃さないことの大切さを再認識できました。ビジネスクラスがとても楽しみです。有難うございました。




(インタビュー:高木 みのり)
(『元気な暮らし』2024年1月号掲載)




ネロ・チェッコンネロさん


イタリア・ヴェローナ在住。巨大企業のテクニカルディレクター、アーサー・アンダーセン(現アクセンチュア)経営コンサルタント、ヨーロッパ大手金属メーカーのコンサル指揮を経て同メーカー役員に。また現在ヴェローナ市裁判所の民事訴訟科テクニカルアドバイザーとして、法廷内における企業間ビジネス訴訟および裁判審査の技術的判断を行っている。ビジネスや法廷、個人(夫・父親)といったさまざまな立場の中でSITHホ・オポノポノを実践し、ヨーロッパ、日本、台湾で講師として活動している。


当記事に関して


※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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Posted by THDstaff at 10:00講師の方々に訊く