このブログでは「ホ・オポノポノ」を長年実践している講師をお招きし、様々なお話を伺います。


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パトリシアさんへのインタビュー(1)

2017年02月24日

創始者のモーナ女史のもとでクリーニングを学ばれた講師の一人、パトリシア・リン・レオラニ・ヒル女史のインタビューをお届けします。


ご先祖の影響をクリーニング


―― SITHの創始者であるモーナさんをよくご存知だそうですね。お二人の出会いのきっかけを教えていただけますか。


パトリシアさん 1982年に、家族の問題を解決するため、電話でモーナのセッションを受けたのが最初でしたね。モーナが私に質問をしながら、「先祖とのかかわり」についてクリーニングしているのをそこで初めて体験しました。実際に顔を合わせたのはその一年後です。1992年にヨーロッパで亡くなるまで、ワシントンに来た時は私の家に滞在してくれました。
 滞在中、モーナは眠るということがありませんでした。世界中から、「やるだけやって何も解決せず、“最後のわら”を掴みに来た」という方が、モーナに電話をかけてくるのです。ワシントンにいながら、時差のあるアジア、ヨーロッパの方々の相談を受け、さらにそのクリーニングをするのは相談者が眠ってからでした。「モーナのなかにある相談者の記憶」をクリーニングするには、その方の顕在意識(ウハネ)が活動を停止しているとき、つまり眠っているときに、ウニヒピリとかかわりをもつ方がスムーズだからです。


―― なるほど、それではモーナさんは眠れませんね。


パトリシアさん そうなんです(笑)。モーナは先祖のクリーニングをとても大事にしていました。ある新婚の日本人の奥さんが、急に昔の言葉遣いで、しかも男性の声で話すということで、親戚の方が心配して相談にこられたことがあります。モーナが、彼女に入ってしまった霊とコンタクトをとることになりました。お嫁さんの家系は古くは位の高い平家の血筋だったのに、位の低い男と結婚したということで、彼女の先祖が怒って肉体に入り、その時代の言葉で罵っていたのです。モーナがその先祖の霊と話し合い、「あなたの子孫が位の低い人と結婚したのは、平家のプライドを傷つけるためではない。当時とは時代も違う」と説明したら、納得して出て行きました。それ以降、奇行はなくなったのです。


―― ご先祖の影響力って、すごいのですね。


パトリシアさん 現代に、大きく影響しています。ホ・オポノポノは、自分自身をクリーニングすることで、過去の先祖の過ちや未来の子孫に対する想いをクリーニングしています。あなたが理由もわからず誰かに対して反応してしまうという場合には、もしかするとご先祖が関係していたり、もしくは幼い頃に、誰かが「あの家系がキライだ」と言っているのを聞いて、その記憶が再生されていたり…そういう可能性もあるわけです。ですから、理屈には合わなくても、好きとか嫌いという感情をクリーニングしたいんですね。自分の記憶だけではなく、先祖・親戚・家族の記憶までも、自分の考えだと思い込んでいることがありますから。


―― まさに「記憶」で起きている現象なんですね。


パトリシア・リン・レオラニ・ヒル女史
過去も未来もクリーニングする


ウニヒピリとの信頼関係


―― 現代社会では、仕事そのものより人間関係で悩んで、職場を去るというケースが増えているようです。クリーニングの必要性を強く感じますね。


パトリシアさん 私はホワイトハウスの議員会館で30年務めたのですが、女性の同僚との間に20年も、問題を抱え続けたことがありました。私だけでなく、会館の職員全員が彼女のことで問題を感じていたんですね。最初、彼女は隅の方の席に座っていましたが、館の建て替えがあった後、私の真後ろに移動したのです。「こんなことには耐えられない」「私は正しい、彼女が悪い」と、彼女に反応し、抵抗を感じながら、ずっとその思いで苦しんできました。でもある時、「もうギブアップします」という思いで、クリーニングをしたんですね。一ヶ月後に、彼女は自ら退職すると言って、辞めていきました。
 そのとき、「今なら彼女を愛せるでしょう」と私に話しかける声がしたのです。再生され続けていた記憶に、20年間ずっと苦しんでいた、ウニヒピリの声でした。彼女が辞めることになって、「20年間ともに苦しんできた、その思いをさかのぼってクリーニングしようよ」、そんな声を感じました。
 このことについて振り返ると、ウニヒピリをケアすることが本当に重要だったのだと痛感します。顕在意識(ウハネ)の役割・本来の仕事は、まさにこれに尽きるのです。そこがきちんとできていれば、私に聞こえた声のように、ウニヒピリが私を支えてくれます。


―― 私もウニヒピリのことを顧みずに、現実をなんとかコントロールしようとしていた時期があり、苦しい思いをしました。


パトリシアさん 本当に。私も執着し、手放さずに握っていたことで、こんなに長い間苦しんだのです。あの時、ウニヒピリと私(顕在意識・ウハネ)の間に信頼関係が築けていたら、そんなことにはならなかったでしょう。現れているものはただ記憶なのだということ、そして私でも手放せるよう、ウニヒピリが手伝ってくれるのだということ、その信頼ですね。これが始まらない限り、人生においてどんな人間関係にも信頼が反映されることはありません。
 ある嵐の日、雷や大雨で、私はウニヒピリのケアどころか、家に帰れるかずっと心配していたことがありました。でも、逆にウニヒピリが「この道はいつも通ってるから、大丈夫だよ」と私に言ってくれて…その声は、私を本当に落ち着かせてくれるものだったのです。なんとかガレージにたどり着いて車を止めたとき、「ああ、ほんとうにこの小さな子ども(ウニヒピリ)を保護し、ケアしていかなければならないのだ」と思いました。そうすることで、この子の協力によって日常の困難をどんなにやさしく通過できるようにしてもらっているのかを、痛感したのです。
 クリーニングの過程には順序があります。潜在意識・ウニヒピリ(子ども)が見せてくれる過去の記憶を、顕在意識・ウハネ(母)が「ありがとう、あいしてるよ」とクリーニングする。その母と子のお互いの協力のもと、父親であるアウマクアにクリーニングの意思が届き、父親が「神聖なる存在」へと上げる。これがクリーニングの過程です。父親のところを通るときに、私たちが意識できないもの、クリーニングの対象として欠けているものがあったら、そこを埋めて、正しい形にして「神聖なる存在」へと届けてくれる。父と母と子、この内なる家族がつながり、整っているという状態が、ハワイの伝統ではとても重要視されているのです。


―― その「父親」につないでくれるのが、唯一、ウニヒピリなのですよね。私も4つの言葉が心底から出てくるほど、ウニヒピリとの関係に助けられる日々です。次回も引き続きお話を伺いたいと思います。ありがとうございます。
(インタビュー:滝澤 朋子)


(2015年12月『元気な暮らし』掲載)



パトリシア・リン・レオラニ・ヒル

パトリシア・リン・レオラニ・ヒル女史ネイティブハワイアンの血を受け継ぐパトリシアは、1982年当時、上院議員アカカ氏の下で秘書をしていたとき、彼を介してSITH創始者・モーナ女史と出会い、1983年よりSITHホ・オポノポノを学び始める。あらゆる政治活動の中でクリーニングを適応しながら、2013年アカカ氏が引退するまで秘書を務める。2005年より、ワシントンD.C.を中心にSITHのクラスで講師を務めるとともに、ネイティブハワイアンの古典芸能を受け継ぐ女優としても活動し、国家認定の演技団体の中でその古典戯曲、歌、踊りを継承し続けている。


当記事に関して

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Posted by THDstaff at 10:00講師の方々に訊く

平良アイリーンさんの講演レポート(4)

2017年02月17日

トータルヘルスデザイン京都本社で開催した『Aloha!』『ホ・オポノポノ ジャーニー』著者である、平良アイリーンさんの講座レポート・後篇をお届けいたします。


「好き」は、記憶!?


 去年の1月に台湾人の男性と結婚し、台湾で暮らすようになりました。ヒューレン博士とKRさんに報告をしたとき、「結婚は、クリーニングのためにするんですよ」と伝えられました。それなのに台湾で暮らし始めて1年、私はほとんどクリーニングを忘れていたんです。次々に現れる記憶の数々を、現実だと思いこんでしまったんですね。自分がゼロになっていく体験を重ねてきた分、記憶にしがみついていることがどれだけ苦しいか、痛感します。これをとことん味わいつくした、久々に地獄のような時間でした(笑)。


 「誰かを好きなら、その好きの理由をいっぱいクリーニングするのよ」って、昔からKRさんに言われてきました。「好き」も記憶、ゼロ以外、すべてが記憶だそうです。「好き」を通して、長年溜めこんできた記憶をクリーニングしたいんですね。


 でも私は、主人を「優しくて誠実で、すごくいい人!」と感じていたことを、クリーニングしたことがありませんでした。それで何が起きたかというと、「誠実すぎて真面目すぎて、もうめんどくさい!」って、なってきたんです。しまいには「もうちょっと抜け感のある人の方が、私には向いてるんだ、間違えた!」「あの堅苦しさ、ほんっとにムリ!」とか(笑)! 台湾の人は家族との時間を大切にしていて、主人も8時には帰宅するんですが、それもだんだん「なんで定時に帰ってくるんだ、残業も休日出勤もしないし、男の人はもっと働いて外で人と会ってこなきゃ」とか…もう、ぐちゃぐちゃなんです(笑)。このあいだまで言っていたことが懐かしく思えるほどに、すべてが破壊されていきました。


 台湾も、ヒューレン博士のサイン会のイベントで初めて招かれたとき、なんていい国だろうと思ったんです。日本と近いし、みんな英語か日本語を話すし、こんなに外国人として受け入れられる国、ほかにないなぁと。「喜怒哀楽がちゃんと表に出て、建前みたいなものもなくて正直そう、きっと私にぴったりの国なんだ!」って、私の中でまたドラマが始まって…それもクリーニングしないまま結婚に至ったので、移住してすぐ、「あーもう台湾ムリ」。「うるさい! 思ったことをすぐ言葉にしすぎ! 日本が恋しい恋しい…」(笑)。ちょっと前までビーチサンダルと短パンで歩けるなんて、私にぴったり! と思っていたのに、「もっと洗練された場所にいきたい」とか。


アイリーンさん
経験を交えながら質問に答える

記憶がすべてに現れる。


 もう、これでもかというくらい不平不満があふれ出てきて、どこで何をしていても、不自由な自分なんです。本当に苦しくて、どんどん自分が嫌いになっていって、日本に戻って相談しても、母も弟もスタッフですから、なにか言えば「クリーニングしなよ」で、おしまい。もちろん、クラスを受講したりすれば、その後は「やっぱりクリーニングだ!」と戻るし、自分の中ではやっているつもりでした。でもまた忘れて…もう、このままではどうにかなってしまいそうでした。


 そんなとき、私にとってすごく印象的な出来事がありました。


 主人が用意してくれた、古いアパートの一室が自宅兼仕事場なんですが、彼は私を幸せにしようと、そこを完全リフォームして、とても居心地のいい場所をつくってくれました。私もクリーニングして、その場所が大好きになったんですね。閑静な住宅街で、目の前が公園、1階が幼稚園。ずっと六本木のビルだらけの環境で暮らしてきたので、「家庭って感じでステキ♪」って思っていたんです。でも、台湾や結婚がイヤになっているのと同じように、ここでも記憶が出てきました。


 上に双子の男の子が住んでいて、かわいいけどドタバタ騒ぐし、幼稚園もめちゃくちゃうるさいし、それが終わったと思ったら今度は公園でお年寄り達がギャンギャン騒ぐし、朝は近所から流れてくる中華っぽい音楽と朝ごはんのにおいで目覚める…。「もう、こんなんじゃない!ここじゃ、仕事できない!」って、昼になると静かな場所を求めて、毎日ジプシー生活です。やっと素敵なところをみつけたと思っても、そこもうるさくなって、また違う場所へ…何ヶ月も台北中をさまよっていました。


 どこへいっても落ち着かなくて、イヤなものが目に入る。何ひとつフィットしない。地球上に私の居場所はどこにもないような気がして、本当につらくて。「これは、自然の力が必要だ」と思い、海辺へ向かいました。海に面したカフェでコーヒーを買って、海を眺めながら、久々に穏やかな気持ちになりました。その矢先、物売りの男性が現れてまた騒音を…でも、その人にも穏やかに対処できて、「よし!」と思ったのも束の間。その人は海の方へいって…“立ちション”をはじめたんです。


手放して、見えた景色。


 トンカチで頭を殴られたようでした。


 「もう、降参!」。


 逃げても逃げても、何かが手放せていない限り、ついて回る。もう心から、降参だと思いました。そして心の底からウニヒピリに、「ほんと、ごめん!」って思ったんです。クリーニングをしてはいましたが、こうしてずっと見せてくれていたウニヒピリに、ちゃんとかかわる、やさしさのようなものを忘れていたんです。


 とにかくその場でクリーニングをして、「今日は、帰って休もう。休みたい」って思って。また駅へ向かって歩き始めたら、ふと「もうちょっと、こっちへ歩きたい」と感じたんです。「今はこれを無視しちゃだめだ」、と思って…きっと疲れきっていて、余計な判断もできなかったんですね。その方向へまっすぐ歩いて行って、気がついたら、とても静かな場所にたどり着いていました。本当に美しい、緑の林の中で、鳥の声しか聞こえません。台北中探しても見つからなかった静寂に、やっとたどり着くことができたんです。「ウニヒピリ、ありがとう」って、心から伝えることができました。マングローブが生えていて、居心地のよいベンチがあって…やる気が湧き上がり、仕事のスイッチが入りました。


 そのあと、結婚して初めて、幸せだなって思えました。主人はまったく変わっていませんが、仕事はどう? と聞いてくれたり、応援してくれたり。仕事で家を空ける回数が多いことで、自分自身が罪悪感に押しつぶされていたことに気づきました。台湾の歩きにくくて危険だと思っていた道も、楽しくてしかたなかったり、人参一本買うのも苦痛だったのに、買い物もしやすいなぁと感じたり。


 クリーニングしていて、ふと本当に「降参だ」、と思ったとき、「今いる場所はここ」ということが開かれたんですね。いろんな記憶が、障害物の迷路を作り出していたんです。無理だと思うと逃げたり、違う道に外れて迷ったりしますよね。でも、ウニヒピリに戻ればいつも、行くべき道を指し示してくれる。想像しないタイミングで、想像しない方法で、すべてが一変することがあるんです。今、存在しているものが見せたい美しいもの、生きるヒントを、見せてくれる。


 今では、クリーニングするために結婚した、ということがわかります。「クリーニングするために」、ここにいる。記憶をちゃんとお掃除することで、ウニヒピリとの信頼を育てながら、起きていることに開いている自分でいたい、そう思っています。ありがとうございました。
(文責:滝澤 朋子)


(2015年11月『元気な暮らし』掲載)


平良 アイリーン
平良アイリーンさん東京生まれ。ホ・オポノポノと出合って以来、日々クリーニングを実践中。SITHホ・オポノポノアジア事務局のスタッフとして活動しながら、ヒューレン博士とKR女史の元で学んだことを著書『Aloha!』(サンマーク出版刊)、共著『ウニヒピリ』(サンマーク出版刊)などでシェアしている。
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Posted by THDstaff at 10:00レポート

平良アイリーンさんの講演レポート(3)

2017年02月10日

トータルヘルスデザイン京都本社で開催した『Aloha!』『ホ・オポノポノ ジャーニー』著者である、平良アイリーンさんの講座レポート・前篇をお届けいたします。


「はじめの祈り」


「わたし」は「わたし」

「わたし」は 無より出でて 光にいたる
「わたし」は 息吹 いのちを育む
「わたし」は 空(くう) 意識はるか超えた先の空洞
「わたし」、イド、すべての存在
「わたし」は 水と水つなぐ 虹の弓を引く
はてしなく続く こころとできごと
「わたし」は めぐり入りて 出づる 息吹
見えず さわれぬ そよ風
ことば かなわぬ 創始の原子
「わたし」は「わたし」



 私がホ・オポノポノアジアのスタッフとしてかかわる中で、どのクラスでも必ずこの詩が最初に読まれ、創始者であるモーナ女史とともに長くクリーニングを続けてきた方々が、これをとても大切にしていることを知りました。別名「はじめの祈り」と呼ばれ、一日のはじまり、仕事を始めるときなど、なにかがスタートする前にこれを読むとよいそうです。


 私は朝、目が覚めると同時に、頭の中でいろいろな会話が始まります。気持ちいいなって純粋に朝を楽しんでいるときなんて年に数回しかなくて、冬なら「寒いな」「布団から出たくないな」とか…(笑)。正直、今日も目覚めて「あぁ! とうとうこの日がきてしまった! 嬉しいけど、緊張する~!!」って、早速始まりました(笑)。朝が「ゼロ」の状態で始まるなんて、ほとんどありません。


 これらの頭の中の声は、すべてウニヒピリの声なんですよね。潜在意識・ウニヒピリにはお休みがなくて、365日24時間、ずっとフル稼働しています。「クリーニングすることを選択できる」私たちの顕在意識(ウハネ)が、なにかを始めるときにこの祈りを読む。すると、ウニヒピリに「本当の“わたし”って、こういう存在なんだよ」って、思い出させてあげることができるんですね。ウニヒピリは記憶まみれで、何が本当の自分なのか忘れています。自由になりたいから、一生懸命たまっている記憶を持ち上げて、見せてくれる。これが、ウニヒピリの仕事なんです。


 朝一番、お母さんである私たちがこれを読むことで、この祈りの意味がわかってもわからなくても、クリーニングのプロセスが開始されるのだそうです。私はホ・オポノポノに出合って8年になりますが、どんな気持ちであろうと、とにかくこれを読むということをずっと続けてきました。


 ホ・オポノポノでは、あらゆる存在にアイデンティティー(本質的自己規定)があると学びます。私が意識をもっているのと同じように、机、パソコン、椅子、部屋、すべてが意識をもって、記憶を抱えているんです。このお部屋でどんなことが過去に行われたのか私にはわかりませんが、ここで生まれたあらゆる会話、悲しい思い、楽しい思い。それらの意識が部屋の中にクリーニングされるまで残っているそうです。私がここでお話を始める前に、この祈りを読むことで、私自身のウニヒピリはもちろん、お部屋も椅子も机も、みんながクリーニングを思い出すことができます。


 会社でパソコンを立ち上げる前にも読みます。帰る直前まで締め切りに追われたというような日は、パソコンに言葉があったら、「なんでできないんだ、終わらないんだ、もう疲れた」となりますよね。たとえば私がその夜、友達と飲んで騒いで、そのときのストレスを忘れたつもりで翌朝デスクに戻ったとしても、昨日の私のストレスや焦りを、パソコンは抱えたままなのだそうです。私が一日を新しくスタートしたいのと同じように、パソコンも机も椅子もオフィスもリフレッシュできるように、これを読んでいます。


平良アイリーンさん
なにかがスタートする時はクリーニングを


義理の両親とのかかわりも


 私は台湾の男性と結婚して1年になるのですが、義理の両親とのかかわりの中においても、すごくこのお祈りは活躍しています。週に一度くらい、一緒に食事をするのですが、主人の家は、本当に「ちゃんとして」いるんです。ご飯のときは、何種類ものおかずがたくさん並んで、それをみんなで囲んで、まずお父さんからどうぞ、という感じで。はじめは、かっこいいな、エレガント! とか思っていたのですが、そういう私たちから見て「プラス」な印象であっても、「ゼロ」ではないですよね。ゼロ以外のものはすべて記憶、判断なのだそうですから、それはクリーニングできることなんです。これをしないでいたら、だんだん「なんかめんどくさいな」とか、しまいには「もっと自由に、じゃんじゃん食べようよ!」とか(笑)そんな気持ちになってきて…(自分の憧れや好きっていう気持ちというのは、クリーニングする価値があります!)。


 その上、お義父さんは政治の話が大好きで、食事中もよく話します。私は生まれながらにしてこれがすごく苦手で、むずかしい言葉が出てきた瞬間、アレルギーみたいに思考停止してしまいます。しかも中国語で、一生懸命聞かなきゃいけないし、そうかと思うとお義母さんは「子どもはいつできるんだ」とくるわけです。お義母さんはずっと専業主婦でしたから、仕事とはいえ、こんなにしょっちゅう海外出張がある私を、きっと責めているに違いないとも思い込んでいました。そんなわけで、私にとってはこの食事会が、苦痛で苦痛でたまりませんでした(笑)。クリーニング玉手箱!というわけですね(笑)!


 ということで、おうちにお邪魔する前に「はじめの祈り」を読むようにしました。お義父さんは政治の話が大好き、お義母さんは子どもの話しかしない、私は責められている。そんな私の思い込み、判断を先に手放してから二人に会うようになると、ほんとに、すごいんです。「日本に行ったら、こういうお菓子買ってきてくれる?」って、お義母さんの方から言ってくれるようになったり、お義父さんの政治の話が特に気にならなくなったり…バランスがもどってきたのです。


 この祈りには裏話があります。創始者であるモーナさんが、あるときオアフのカハラビーチで散歩をしていたら、突然声が聞こえてきて、「今すぐひざまずいて浜辺に耳を当ててください」という声が聞こえてきたそうです。生まれながらにしてディヴィニティー・大いなる自然の声を忠実に聴いてきたモーナさんは、その時も、その場でその通りにされたんですね。そうしたら、大地から言葉が聞こえてきて、モーナさんはひとつひとつの言葉を拾い、翌日もまた拾っていきました。…そうしてすべての言葉が集まった時にできたものが、この祈りなのだそうです。これはディヴィニティーが私たちの命に直接話しかけている言葉ですから、私たちの頭で理解できなくても当然で、解釈とか判断にとらわれず、ただ読むものなの、とのことです。もし気持ちいいなと思われたら、みなさんもぜひ取り入れてみてください。
(文責:滝澤 朋子)



(2015年10月『元気な暮らし』掲載)


平良 アイリーン
平良アイリーンさん東京生まれ。ホ・オポノポノと出合って以来、日々クリーニングを実践中。SITHホ・オポノポノアジア事務局のスタッフとして活動しながら、ヒューレン博士とKR女史の元で学んだことを著書『Aloha!』(サンマーク出版刊)、共著『ウニヒピリ』(サンマーク出版刊)などでシェアしている。
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メリーさんへのインタビュー(5)

2017年02月03日

前号に引き続き、世界中でホ・オポノポノのマスターコーディネーターとしてクリーニングを実践されている、メリー・コーラー女史のインタビューをお届けします。


料理のポイントはクリーニング♪


―― 先月号に引き続きお話を伺います。実は悩みがあって、主人が異常な偏食家で、食事をつくるときは買い物からストレスなんです…。


メリーさん 私の場合は、まず買い物へ行く前に毎回冷蔵庫を開けて、冷蔵庫が見せてくれるものをクリーニングします。すると、何をつくったらいいかということが聞こえてくるのです。そこでまたクリーニングしてからスーパーへいって、必要なものをほんの少しだけ、それもあまり探すことなくすぐに手に入れて帰ってきます。アメリカ人は一週間分を一度にまとめて買い物しますが、クリーニングしていたら、「毎日、一日分の食料を買う」と聞こえてきたので、そうしています。何も無駄にならず、“神聖なる存在”と毎日会話できている気がして、楽しいんですね。
 主人は私の料理をすごい、最高だね、と言ってくれますが、実際、私はそんなに料理上手ではありません(笑)。ポイントはクリーニングですね♪


―― なるほど、そうでしたね! さっそくやってみます。


メリーさん 買い物にクリーニングは欠かせませんね。去年の11月、韓国でクラスのあと時間ができたので、生まれたばかりの孫のために、子ども服を見にでかけました。ショッピングエリアを教わって、女性スタッフと行ってみたのですが、韓国らしさのない量販品ばかりで、子ども服も見当たりません。一緒にいたスタッフが調べてくれて、地下鉄で違う駅に行けば子ども服がありそうだということで、地下に降りました。しかしクリーニングを続けていたら、「さっきの道に戻る」という気がして、そうさせてもらったんですね。
 地上に出たら、2人の女性が歩いていて、スタッフがその人たちに「子ども服を探しているのですが」と聞いてくれました。すると、「ついてきて」と言うので、5分くらい歩いたでしょうか。小さな路地に入ると、「どのお店も全て子ども服屋さん」という通りが現れました。選びたい放題のなかで、無事、見たこともないようなかわいい子ども服を買うことができたのです。聞くと、スタッフの女性も、地下から引き返した時点でクリーニングを始めてくれていたそうです。


クリーニングでお買い物♪


―― 世の中にはたくさんの情報があふれていて、なにかするときは、まず「インターネットで検索」、となってしまいます。でもクリーニングしないと必要なものを見落とし、出合いたいものに出合えないのかもしれません。


メリーさん 言っている意味が、本当にわかります。ひとつのものを探すって、とても楽しいことなのに、クリーニングをしていないと、砂漠をさまよっているような気持になってしまいますよね。
 私も子どもたちにクリスマスのプレゼントを選ぶのに、毎年、ものすごく迷うんです。去年もクリスマスの直前になってしまって、もう、なんだっていいからクリーニングだけしよう、と思ったんです。クリーニングしていたら「凧をあげたい」と思いつきました。「OK、わかった、凧ね。でも、どんな凧? 凧なんて馴染みもないし」…と、続けてクリーニングしていきました。その週末、たまたま主人とビーチへ行くことになって、海辺を歩いていたら、なんとそこに「凧の専門店」がありました。オーストラリアの「何が起きても絶対壊れない」という、特別な凧の輸入販売店で、店にあった凧はたった7つ。私の孫も7人。「はい、できちゃった」という感じでした(笑)。本当に、クリーニングをすればするほど、そういう流れがどんどん起きてくるんです。


―― 私も今、決められない家具があるのですが、これもクリーニングが必要だったんですね。


メリーさん そうですね。私も新しい家の大きなリビングに家具を選ぶとき、「どの家具がこの家にふさわしいのか、私は何もわかっていない」。そう、自分自身に言うところから始めました。
 クリーニングしていると、「あるお店」のことを息子が繰り返し、「とても高い家具屋で、何度か行ったけど、一度も買ったことがない」と言っていたのを思い出しました。それもクリーニングしていたのですが、あるときその息子に会うために出かけたとき、ちょうどその家具屋の前を通り、大きな看板に「セール初日! 店内全品70%オフ!」と書かれているのを見つけました。結局その超高級家具屋さんで、必要だった全ての家具を、格安で、たった1時間で揃えることができたのです。


メリーさん
“神聖な存在”と毎日会話をする


自分にとって完璧な答え


―― 日々のクリーニングって本当に大事なんですね!


メリーさん これがなければ、完璧な答えは入ってきませんからね!
 あるとき、主人が私に「今の仕事には飽きちゃったな」と言いだしたんです。「ワ~ォ、これは一大事だわ!」と思いましたが(笑)、クリーニングをしていると、「別の会社をつくるから、そこを任せたい」と、主人に新しい仕事がめぐってきたのです。しかし、そこへ移動になったスタッフのうち何名かを「リストラすること」が最初の仕事だと伝えられて、主人は頭を抱えていました。それもクリーニングしていたら、新しいスタッフの一人が、「その人たちの次の仕事を見つけるのを、自分にやらせてほしい」と申し出てくれて、すべて解決したんですよ。


―― 心が動く出来事ですね。


メリーさん 私たちのクリーニングが、さまざまな人間関係、過去、未来、世界が体験していくこと、すべてに絶大な影響を与えています。日々クリーニングしてくださっている皆さんに、本当にお礼を言いたいですね。夫婦関係だけではなく、人間関係のどんな場面でも、「誰か一人が“する”と決めてクリーニングしていくこと」が、宇宙で巨大なインパクトをもたらしているのです。そしてそれこそが、私たちの本当の仕事なのです。
 夫と自分のことで必死になっているとき、「小さなことを扱っているように見えて、これはとても大きなことにかかわっているんだわ」と、思い出すようにしています。日ごろ、そんなことを考える必要はありませんが、そういうことが意識できるようになると、自分自身の助けになってくれるのです。


―― 今回も、大切なお話をありがとうございました!
(インタビュー:滝澤 朋子)



(2015年9月『元気な暮らし』掲載)



メリー・コーラー
(MARY MY WILD IRISH ROSE KOEHLER)
メリー・コーラーさん

IZILLCが主催するSITHホ・オポノポノクラスのマスターコーディネーター。長年に渡って、アメリカをはじめ世界各国で開催されているクラスの主催に携わり、自身も世界中でクラスのトレーナーを勤める。 私生活では夫と七人の子どもとの家族の関わり合いの中で、またビジネスでもクリーニングを実践し、役立てている。


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