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ホ・オポノポノ手帳2025

パトリシアさんへのインタビュー(1)

2017年02月24日

創始者のモーナ女史のもとでクリーニングを学ばれた講師の一人、パトリシア・リン・レオラニ・ヒル女史のインタビューをお届けします。


ご先祖の影響をクリーニング


―― SITHの創始者であるモーナさんをよくご存知だそうですね。お二人の出会いのきっかけを教えていただけますか。


パトリシアさん 1982年に、家族の問題を解決するため、電話でモーナのセッションを受けたのが最初でしたね。モーナが私に質問をしながら、「先祖とのかかわり」についてクリーニングしているのをそこで初めて体験しました。実際に顔を合わせたのはその一年後です。1992年にヨーロッパで亡くなるまで、ワシントンに来た時は私の家に滞在してくれました。
 滞在中、モーナは眠るということがありませんでした。世界中から、「やるだけやって何も解決せず、“最後のわら”を掴みに来た」という方が、モーナに電話をかけてくるのです。ワシントンにいながら、時差のあるアジア、ヨーロッパの方々の相談を受け、さらにそのクリーニングをするのは相談者が眠ってからでした。「モーナのなかにある相談者の記憶」をクリーニングするには、その方の顕在意識(ウハネ)が活動を停止しているとき、つまり眠っているときに、ウニヒピリとかかわりをもつ方がスムーズだからです。


―― なるほど、それではモーナさんは眠れませんね。


パトリシアさん そうなんです(笑)。モーナは先祖のクリーニングをとても大事にしていました。ある新婚の日本人の奥さんが、急に昔の言葉遣いで、しかも男性の声で話すということで、親戚の方が心配して相談にこられたことがあります。モーナが、彼女に入ってしまった霊とコンタクトをとることになりました。お嫁さんの家系は古くは位の高い平家の血筋だったのに、位の低い男と結婚したということで、彼女の先祖が怒って肉体に入り、その時代の言葉で罵っていたのです。モーナがその先祖の霊と話し合い、「あなたの子孫が位の低い人と結婚したのは、平家のプライドを傷つけるためではない。当時とは時代も違う」と説明したら、納得して出て行きました。それ以降、奇行はなくなったのです。


―― ご先祖の影響力って、すごいのですね。


パトリシアさん 現代に、大きく影響しています。ホ・オポノポノは、自分自身をクリーニングすることで、過去の先祖の過ちや未来の子孫に対する想いをクリーニングしています。あなたが理由もわからず誰かに対して反応してしまうという場合には、もしかするとご先祖が関係していたり、もしくは幼い頃に、誰かが「あの家系がキライだ」と言っているのを聞いて、その記憶が再生されていたり…そういう可能性もあるわけです。ですから、理屈には合わなくても、好きとか嫌いという感情をクリーニングしたいんですね。自分の記憶だけではなく、先祖・親戚・家族の記憶までも、自分の考えだと思い込んでいることがありますから。


―― まさに「記憶」で起きている現象なんですね。


パトリシア・リン・レオラニ・ヒル女史
過去も未来もクリーニングする


ウニヒピリとの信頼関係


―― 現代社会では、仕事そのものより人間関係で悩んで、職場を去るというケースが増えているようです。クリーニングの必要性を強く感じますね。


パトリシアさん 私はホワイトハウスの議員会館で30年務めたのですが、女性の同僚との間に20年も、問題を抱え続けたことがありました。私だけでなく、会館の職員全員が彼女のことで問題を感じていたんですね。最初、彼女は隅の方の席に座っていましたが、館の建て替えがあった後、私の真後ろに移動したのです。「こんなことには耐えられない」「私は正しい、彼女が悪い」と、彼女に反応し、抵抗を感じながら、ずっとその思いで苦しんできました。でもある時、「もうギブアップします」という思いで、クリーニングをしたんですね。一ヶ月後に、彼女は自ら退職すると言って、辞めていきました。
 そのとき、「今なら彼女を愛せるでしょう」と私に話しかける声がしたのです。再生され続けていた記憶に、20年間ずっと苦しんでいた、ウニヒピリの声でした。彼女が辞めることになって、「20年間ともに苦しんできた、その思いをさかのぼってクリーニングしようよ」、そんな声を感じました。
 このことについて振り返ると、ウニヒピリをケアすることが本当に重要だったのだと痛感します。顕在意識(ウハネ)の役割・本来の仕事は、まさにこれに尽きるのです。そこがきちんとできていれば、私に聞こえた声のように、ウニヒピリが私を支えてくれます。


―― 私もウニヒピリのことを顧みずに、現実をなんとかコントロールしようとしていた時期があり、苦しい思いをしました。


パトリシアさん 本当に。私も執着し、手放さずに握っていたことで、こんなに長い間苦しんだのです。あの時、ウニヒピリと私(顕在意識・ウハネ)の間に信頼関係が築けていたら、そんなことにはならなかったでしょう。現れているものはただ記憶なのだということ、そして私でも手放せるよう、ウニヒピリが手伝ってくれるのだということ、その信頼ですね。これが始まらない限り、人生においてどんな人間関係にも信頼が反映されることはありません。
 ある嵐の日、雷や大雨で、私はウニヒピリのケアどころか、家に帰れるかずっと心配していたことがありました。でも、逆にウニヒピリが「この道はいつも通ってるから、大丈夫だよ」と私に言ってくれて…その声は、私を本当に落ち着かせてくれるものだったのです。なんとかガレージにたどり着いて車を止めたとき、「ああ、ほんとうにこの小さな子ども(ウニヒピリ)を保護し、ケアしていかなければならないのだ」と思いました。そうすることで、この子の協力によって日常の困難をどんなにやさしく通過できるようにしてもらっているのかを、痛感したのです。
 クリーニングの過程には順序があります。潜在意識・ウニヒピリ(子ども)が見せてくれる過去の記憶を、顕在意識・ウハネ(母)が「ありがとう、あいしてるよ」とクリーニングする。その母と子のお互いの協力のもと、父親であるアウマクアにクリーニングの意思が届き、父親が「神聖なる存在」へと上げる。これがクリーニングの過程です。父親のところを通るときに、私たちが意識できないもの、クリーニングの対象として欠けているものがあったら、そこを埋めて、正しい形にして「神聖なる存在」へと届けてくれる。父と母と子、この内なる家族がつながり、整っているという状態が、ハワイの伝統ではとても重要視されているのです。


―― その「父親」につないでくれるのが、唯一、ウニヒピリなのですよね。私も4つの言葉が心底から出てくるほど、ウニヒピリとの関係に助けられる日々です。次回も引き続きお話を伺いたいと思います。ありがとうございます。
(インタビュー:滝澤 朋子)


(2015年12月『元気な暮らし』掲載)



パトリシア・リン・レオラニ・ヒル

パトリシア・リン・レオラニ・ヒル女史ネイティブハワイアンの血を受け継ぐパトリシアは、1982年当時、上院議員アカカ氏の下で秘書をしていたとき、彼を介してSITH創始者・モーナ女史と出会い、1983年よりSITHホ・オポノポノを学び始める。あらゆる政治活動の中でクリーニングを適応しながら、2013年アカカ氏が引退するまで秘書を務める。2005年より、ワシントンD.C.を中心にSITHのクラスで講師を務めるとともに、ネイティブハワイアンの古典芸能を受け継ぐ女優としても活動し、国家認定の演技団体の中でその古典戯曲、歌、踊りを継承し続けている。


当記事に関して

※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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Posted by THDstaff at 10:00 │講師の方々に訊く