ジーンさんへのインタビュー(12)
今回は、1982年に創始者のモーナ女史に出会って以来、30年以上に渡って公私ともに実践しておられる、ジーン・ナカサトさんにお話を伺いました。
(前回の続き)
継続のコツは、期待を手放し委ねること
―― 犬に噛まれる突然のアクシデントと、そのクリーニングで、内なる家族(ウニヒピリ、ウハネ、アウマクア)がひとつであれば、どんな瞬間でも出来事の奥にある記憶の消去に終始できる。心穏やかでいられるのだと気づかせていただきました。
アクシデントは誰にでも起きうるものですが、「クリーニングをしているのにどうしてこんなことが起きるの?」「クリーニングが足りなかった?」といった疑問が噴き出すと停滞しやすくなります。どんな局面でもクリーニングの基本にコミットして継続するコツはありますか?
ジーン・ナカサトさん(以下、ジーンさん) 「クリーニングしていれば悪いことなど起こるはずがない。貧困に陥ることも失業することも病気になるはずもない」「健康と富がもたらされて、思い通りの願望が叶う」という期待でがんじがらめになっている方々も多いのです。ですが、SITHホ・オポノポノでそのようにお伝えしたことはありません。やはり大切なのは、記憶も、結果に対する期待も、手放して委ねることなんです。
犬に噛まれるようなカオスでも、本当の原因は噛んだ犬ではなくて、それを引き起こした何らかの記憶にある。この宇宙が始まった瞬間から今現在にいたるまでに、家族、親類縁者、先祖代々の遠い過去にまで遡って何らかのアカコード(記憶のしがらみ)があるからこその体験です。
どんな出来事も、クリーニングで記憶から自由になるチャンスです。
まわりの誰がどんな反応をして何を言おうとも、クリーニングのプロセスに含めましょう。「私の中のどんな思いや記憶が、この体験をつくったのだろう?」と自身の内側に焦点を当てて、クリーニングしたいと神聖なる存在に嘆願し、悔悟し続ける責任を果たして結果は委ねます。
「自己」は、もともと完璧に創られている。思考と記憶にまみれていることを自覚できると、クリーニングはより深遠になっていきます。積み重ねられた思考と記憶を消去して、本来の無限なる存在に回帰することが、最も重要な人生の責務なのですから。
モーナ女史との出会いでクリーニングを実践して28年が経ちますが、両ヒザの手術や脳外科手術、子宮の摘出、目の手術も経験しました。それらの経験は、原因を消去するために耐えうる力がついたからこそ、そのタイミングで記憶が表出したのだととらえています。ホ・オポノポノはある意味でレジリエンス(外的な衝撃で折れることなく立ち直れる精神力)のようなもの。何度も手術や不調を経験しましたが、72歳になった今が人生で最も健康的な状態になりました。今、週1回のスイミングと週2回のエクササイズに通っていて、スタミナもあります。若い人でも2分しか続かないプランク(イラスト参照)を4分続けて行えますし、みんなが2ラウンドでも、私は8ラウンド行っています。クリーニングで道が開かれて、いつの間にか想像を超える現実を生きています。同年代の友人は体調不良の話題ばかりですが、「高齢だから不調は当たり前」という思い込みも記憶としてクリーニングしています。
人生には荒波もある。ステップバイステップでクリーニングして、自身のレジリエンスを育てながらクリーニングして、本来の自分を生きることに尽きるのです。
ウニヒピリのケアでクリーニングを後押し
―― 「ホ・オポノポノをしてから問題が噴出した」と感じた局面もありましたが、まさに「やっと記憶を消去してもらえる!こんな記憶があるからクリーニングして!」とウニヒピリが信頼して見せてくれるようになったともいえますね。
ジーンさん そんなときこそウニヒピリを労わってご褒美をあげて、クリーニングしよう!と励ますことが大切ですね。ウニヒピリは最悪の敵にも親友にもなり得ます。呼吸をするように、歩くように、危機に直面するときも、常に向き合って可愛がって世話を続けて満足させてあげられるようになると、それに応えて適切な場所に運んでくれる存在です。想像すらできない記憶のカケラも集めてクリーニングの流れに含めてくれます。
―― 「クリーニングするから、こういう結果を頂戴!」と駆け引きするのではなく、「繋がっている記憶はすべて集めて消去してください」と嘆願する。魔法のような奇跡を望んだり、欲しいものを要求するのはクリーニングではないのですね。
ジーンさん 奇跡は可能ですが、内なる子ども・母・父そして神聖なる存在の循環を通してのみ、ということ。問題を正して、奇跡に感じさせる現実を出現させることができるのは、神聖なる存在だけ。それが「SITHホ・オポノポノ(ホ・オポノポノを通じて本来の自己を律する)」です。
特別なことを望むより、ただあなた自身であり続けること。「ウニヒピリの声もインスピレーションもわからない」「だから私はダメなんだ」「クリーニングできていない」という自己否定はメンタルブロックで、過去の記憶が自分を妨げているのかもしれません。耳で聞くことへの期待が、それ以外の働きかけを受け取りにくくしますよね。否定的な思考をクリーニングする。ウニヒピリをしっかりケアして、内なる家族である父(アウマクア)・母(ウハネ)・子ども(ウニヒピリ)の関係を構築すれば、自ずとウニヒピリと交流できるようになります。
―― クリーニングで開かれる道を歩くのは、想定外の楽しみでもありますね。
ジーンさん クリーニングをすると、宇宙のすべての分子、原子、粒子がシフトします。その変化を認識できなくても、何を回避できたかはわからなくても、神聖なる存在に感謝して手放して委ねるだけで宇宙全体を変化させるインパクトになる。確実に全く新しい世界になるのです。
―― ジーンさんは現実から目を背けず戦わずに受けいれて、とても平和です。どうすればそのようになれるのですか?
ジーンさん 記憶は居眠りも休憩も休暇も取らないので、クリーニングには終わりがありませんね。継続が難しいときは、「何が妨げているのだろう?」と内省して、思考や感情をクリーニングする。4つの言葉や「わたしの平和」「わたしはわたし」と唱えてもいいし、ブルーソーラーウォーターを飲んでもいい。継続するために自分自身が取り入れられるツールは何でも使えばいいんですよ。
―― 今回も健康というテーマから、とてもわかりやすいお話をありがとうございました。淡々と続けるのみですね。これまで開かれてきた扉に感慨深く感じながら、これからもクリーニングを続けていきます。
(文責:高木 みのり)
(『元気な暮らし』2023年2月号掲載)
ジーン・ナカサト

オアフ島在住。1982年にマウイ島でモーナと出会い従事、30年以上に渡りセルフアイデンティティー スルー ホ・オポノポノを公私ともに実践。2007年から現在までSITH講師として活動するとともに、故イハレアカラ・ヒューレン博士からの長年の支持を受け、SITH運営にもクリーニングを通して常に参加している。ハワイ州教育省の教育スペシャリストとしてハワイにおける教育施設の環境向上に務めている。
当記事に関して
※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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