このブログでは「ホ・オポノポノ」を長年実践している講師をお招きし、様々なお話を伺います。


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クリスティーンさんへのインタビュー(6)

2024年02月19日

今回は、アメリカ、カナダ、日本、中国で講師としてSITH®ホ・オポノポノのクラスを教えておられるクリスティーン・レイマカマエ・チュウさんにお話を伺います。



前回の続き

神聖なる存在との循環を内側でつくっていくこと


―― SITHホ・オポノポノは、自分で自分を導く方法だということ。自分自身の内側に働きかけることで神聖なる存在とつながって、問題を断ち切るために必要なインスピレーションを直接得られるので、外側に指導者(グル)を探さなくてもいいんだというお話でした。


クリスティーン・レイマカマエ・チュウさん(以下、クリスティーンさん) 自分で自分のストレスに対処できるのですから、とても自然な「あり方」ですよね。誰かに悩みを相談したり問題を話し合ったりしてストレスをまき散らす必要がないのですから。
 でもそれは、他の方法はダメとか誰かに相談するなという意味では決してないのです。
 日常で自分自身に許しを請う、そして自分自身で自分の内側を愛で満たせるからこそ、静寂で平和な心の状態を保って前に進んでいけるんだということ。それが流れるように自然な行為になっていく。すると病院に行ったり、ビタミンなどの栄養法を取り入れたり、特別な水を飲んだりといった、どんなことも神聖な流れに乗っていきます。だから完璧で正しい状態が開かれることも自分自身で気づけますよね。
 同じことをするにしても、「伝統的に決まったことだから」「親が言うから」「それが学校の規則だから」といった外側に依存した理由ではなく、「OK。ありがとう。自分自身の内側に確認させてくださいね」というプロセスが大事なんです。


―― あらゆるところに「集合的な信念」が溢れているので、まずはニュートラルな状態になって、自分自身が何者なのかを常に確認して進むことが何より大切だということでもありますね。


自分に休息をゆるすと内なる平和が訪れる


―― ときどき集合的信念からくる暗黙の圧力に圧倒されて、見失う感覚に陥ることがあるんです。そんなときでも一歩退いて、ゼロの自分を思い出すコツがあったらいいなと思っています。


クリスティーンさん ちょうどこの数週間、私自身もストレスまみれで疲れ果てて「もうたくさん!」と圧倒されていたところです。締め切りには追われるし、いろんな主張が対立して行き詰まっている会議に参加しなくちゃいけないし、怒りまくる上司にも対応を迫られていました。
 だけど怒りながらでも激しい議論が交わされて行き詰まる中でも、クリーニングはできるでしょ?(笑)。対処するためのツールも用意されているのだから、「そうだ、物事が進行する中でストレスが溜まるかもしれないから、ブルーソーラーウォーターを持って行って飲むようにしよう」とか、クリーニングを継続できるように自分を整えるといいですね。
 そうすると感情の波にさらされて記憶に引き込まれそうな瞬間でも、心の中で一歩下がって内側に働きかける余裕を持てますし、「記憶を手放すチャンスが、まためぐってきたんだ!」とクリーニングを選択できます。たとえ上司が怒っていても、「数字が合わない!どうしたらいいの!?」と躍起になって原因究明に乗り出さなくても、内側に働きかけることで問題が自ずと解決されていくものです。振り返ってみて「どうしてそんな解決方法がわかったの?」と不思議に思うくらいにね。それが会計・経理でも営業でも同じことです。
 仕事や家庭内のどんな課題も、記憶に関与するのを止めて一歩下がってクリーニングすると、世界が逆転するほどの新たな視点が得られるものです。ひと呼吸置いてもいいし、「この問題を見せてくれてありがとう」と内側を穏やかにすることですね。


―― あっという間に解決されることもあれば、何年も向き合い続けて投げ出したくなることもありませんか?


クリスティーンさん 「やっとひとつの出来事が解決した!」と安心した翌日に、新たな問題に直面することだってありますよね。果てしない時間をかけて幾重にも積み重ねられてきた記憶を一枚一枚はがしていくのは、途方に暮れて嫌になることもあります。でも私たちは記憶を消去するためにこの世に存在しているのだもの、仕方ないですよね(笑)。
 そんなときには、自分に対して「大丈夫、クリーニングツールを活用してやっていこう。今それに取り組めば、子どもたちや母なる大地に記憶の重荷を背負わせなくて済むよね」と言い聞かせるようにしています。逆にいえば、先祖代々その記憶に責任を取ることなく積み重ねられた結果の重荷なのだから。クリーニングで内なる平和を得る方法をクラスで学ぶことができた私たちだからこそ、今この瞬間に記憶を手放して消去する大きなチャンスが与えられているわけです。その恩恵に感謝して取り組むうちに、少しずつ消去されて軽くなっていきます。
 SITHだけが解決の手段とは決して言わないけれど、試してみる価値があるとお伝えしたいと思います。


―― 今のお話で、溜息が出るようなときは、ウニヒピリを労わるタイミングなのかもしれないなと感じました。


「人生は苦」という概念を手放し自分に「楽しみ」をゆるす


―― 「精神的につらすぎる!」という状態から、クリーニングし続けて記憶を手放すことで内なる自由と平和が得られたんだと実感したときには救われた気もちになります。


クリスティーンさん 人生って、苦しむためにあるわけじゃない。つらい経験をムリに選択する必要もないのに、私たちは他の選択肢をあまりにも知らなすぎるのです。壁に激突していく選択をしなくていいし、結論を急がなくていい。ゆっくりゆっくり落ち着いて、自分自身を優しく扱ってあげてほしいですね。
 「どうしたって好戦的になるのを止められない」「毒づくのを止められない」「もう何もかもイヤだ!」と叫んでいるウニヒピリに気づいたら、そのウニヒピリを抱きしめて労わって、休憩をあげることです。
 そして状況を良い悪いとジャッジせず、自分自身を内省して平和を取り戻して、その平和の波紋が世界に伝わっていくのをゆるすのです。それは問題を見ないことではなくて、問題にはきちんと向き合うのだけれど、いちいちジャッジして好戦的になって問題を掴んで離さないのではなく、自分自身の状態をケアすることに徹するのです。


―― 「人生は苦である」というのも集合的な信念なのかもしれませんね。そのような決めつけを受け入れなくていい。人生をゆっくりと味わって楽しむことを自分にゆるしてあげることで、神聖な流れに戻れるのかもしれませんね。本日はありがとうございました。



(文責:高木 みのり)


(『元気な暮らし』2024年3月号掲載)




クリスティーン・レイマカマエ・チュウクリスティーンさん



1998年に初めてホ・オポノポノのクラスに参加して以来、クリーニングを実践。3人の子育てをはじめ、仕事である建設会計の実用的な側面でもホ・オポノポノのプロセスを用いて不要なものを手放し、インスピレーションを聞き入れ、それを言葉にし、解決策を導き出している。現在はアメリカ、カナダ、日本、中国でクラスの講師を務めている。


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クリスティーンさんへのインタビュー(5)

2024年01月19日

今回は、アメリカ、カナダ、日本、中国で講師としてSITH®ホ・オポノポノのクラスを教えておられるクリスティーン・レイマカマエ・チュウさんにお話を伺います。



ウニヒピリ(子ども)のケアもウハネ(母)のケアも両方が大切


―― 以前クリスティーンさんから会計士としての仕事を通じて、数字やお金についてどのようにクリーニングされているかを伺いました。今回は基本に戻って、日常でどのように取り組まれているのか伺いたいと思います。


クリスティーン・レイマカマエ・チュウさん(以下、クリスティーンさん) ホ・オポノポノを実践していると、「これで人生がスムーズに運ぶだろう。うまくいくに違いない」と期待しませんか?でも毎日、何かしら新しいクリーニングのチャンスがやってくる(笑)。それは20年以上クリーニングをしている私でも同じなんです。
 瞬間的にグワーっと感情が発動したときに、「この記憶を見せてくれてありがとう」と取り組めるかどうかだと思います。記憶に囚われて問題と取っ組み合って戦ってどうにかしようとすると、肉体的にも精神的にも疲れ果ててしまうでしょう?「そうではないよね?」と一歩退く視点を持つことが大事なんです。


―― 本当におっしゃる通りです。スイッチが入った時こそ、クリーニングチャンスとして取り組むことですね。
 ウニヒピリのケアも大事ですよね?


クリスティーンさん もちろんホ・オポノポノではウニヒピリ(潜在意識・内なる子ども)との関係を大切にします。それと同時にお伝えしたいのが、「母親(表面意識・思考・ウハネ)の側面も、ケアをすること」です。内なる母と子、両方とも自分自身の一部としてバランスを取っていく。表面意識に抱えていることも、潜在意識と同じように大切に扱います。
 私は幼少期に、「あなたは自己中心的ね!」「自分の面倒ばかり見るのではなく、周りの人の面倒を見なくちゃダメじゃない!」と教育されて育ちました。多くの方々も同様に、自分のケアを最優先させることに罪悪感を抱くのではないでしょうか。でも自分のケアを優先させることは、間違いではないんです。問題が発生した時に、内側のウハネ(母)とウニヒピリ(子)両方の側面をバランスよく観て、協力し合うことで、物事がスムーズに流れ始めるのですから。
 たとえばエゴが「こうすべき、これを考えるべき」と思考で主張し始めたら、即座に「このことを認識させてくれてありがとうね」と伝えて、ウニヒピリとウハネが手を携えて水に流したり、笑い飛ばしたり、記憶を消去する方を選んでいく。怒りが出てきたら、「どんな感情を抱えていても大丈夫。どんなことも、私自身を学ぶための出来事よね。どうやって解決されるのかがわからない状況でも、外側を責めずに内側に焦点をあてようね」と、ウニヒピリ(子ども)の世話をするウハネ(母の側面)を働かせて、自分自身に伝えていきます。すると「どのように機能して解決されたのか」を把握することも理解する必要もなく、一日の最後には落ち着いていきます。現象が立ち上がったときに自分の内側に責任を取ってケアをして、ひと休みして新鮮な空気を与えてあげることで、軌道修正していけるんですよね。


―― 外側を責める気持ちが噴出して止められないときに、クリーニングしたら、「自分こそが、無意識のうちに自分自身に自己犠牲を強いていたな」と気づいた局面を思い出しました。今のお話を伺って、ウニヒピリに振り回されてウハネ(母)を犠牲にするのではなく、内なる母子が協力し合ってバランスを取りながらクリーニングすることが、すごく大切なのだと再認識できました。


クラスで教わる深遠な叡智で直接「神聖」とつながる


―― 湧き上がる感情に振り回される、現実に追い詰められている、そんなときクリスティーンさんはどのように取り組まれていますか?


クリスティーンさん それこそベーシックでもビジネスクラスでも、クラスに参加することに意味がありますよね。マニュアルには具体的に意識的に実践できる12のステップやあらゆるツールがたくさん詰まっているので、どんな局面でもすぐに使うことができますから。
 たとえば先ほど説明したようにエゴが毒づいて誰かを悪者にして裁きだしたら、「ちょっとタイム!」と周りと距離を置いて、「なぜこんなことになるのか、どうして感情が噴出し続けるのかはわからないけれど、できることはすべて与えられているよね?それをすぐに始めよう!」とひと息つく。マニュアルを開いて読んでみる。数あるツールからこれと感じるものを選んで使うことも、すごく助けになります。
 エゴは誰かを責めて正しさを主張するものです。そのエネルギーが有毒だとわかっていてもね。そんな状態に陥っている自分を認識したら即、母(表面意識)の側面を立ち上げて、「はい!おしまい。とにかく“わたしはわたし”の祈りの言葉を読んでみよう!」と一歩踏み出して、別の選択する。そうすると子ども(ウニヒピリ)もひと息つけるようになりますよ。


―― そんな風に実際に朗読すると、すぐに転換できそうです!
 実は、ホ・オポノポノのクラスで学ぶことが本当に深遠で、それなしにはどうにもならなかったことばかりなんです。4つの言葉だけがホ・オポノポノだと思っている方々に遭遇すると、すごくモヤモヤして「いやいや、それは入口で、もっと深遠だから!」と言いたくなってきたことをここで白状します(笑)。


クリスティーンさん クラスは深遠ですよね。申し込んだだけで、舞台裏では非常に多くのことが始まります。講師たちが、全参加者の名前や住所の情報の一つひとつを通じて参加者自身と講師との間の記憶、土地、母なる大地との記憶に対して働きかけていきます。何が起きているのか想像もつかないほど多くの記憶が消去されて、すばらしい結果が現れるのも体験してきました。
 もちろん4つの言葉もツールのうちのひとつですが、クラスでは取り組むことが本質的に与えられますよね。
 私たちには長年のクセで「もっともっと情報が必要だ!」という思考が働きやすくなっていて、あまりにも多くの記憶にさらされています。でもクラスでは十分に対処する手立てを与えられますから、立ち向かっていく自信を持てますよね。
 そしてホ・オポノポノの素晴らしいところは、頭で理解する必要がなく、実践しさえすれば、ちゃんと機能してストレスが取り除かれる点です。どんな局面に遭遇しても、自分自身の感覚でツールを選択して対処できるので、外に指導者(グル)を必要としなくなります。私自身、非常に厳格なクリスチャンの家庭で育ったので、自分自身の内側に働きかけるだけで問題が解決できる点がすごく気に入っています。


―― 神聖なる存在と内なる家族の間でエネルギーが循環し始めると、人生が動いていくのもシンプルです。



次回に続く
(文責:高木 みのり)


(『元気な暮らし』2024年2月号掲載)




クリスティーン・レイマカマエ・チュウクリスティーンさん



1998年に初めてホ・オポノポノのクラスに参加して以来、クリーニングを実践。3人の子育てをはじめ、仕事である建設会計の実用的な側面でもホ・オポノポノのプロセスを用いて不要なものを手放し、インスピレーションを聞き入れ、それを言葉にし、解決策を導き出している。現在はアメリカ、カナダ、日本、中国でクラスの講師を務めている。


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ネロ・チェッコンさんへのインタビュー(17)

2023年12月19日

今回は、イタリア在住のホ・オポノポノ講師、ネロ・チェッコンさんにお話を伺いました。



(前回のつづき)

完璧な解決は常にもたらされる


―― 長年に渡って裁判で争い続けていた2つの会社が、2ヶ月で和解したというお話でした。


ネロ・チェッコンさん(以下、ネロさん) その経験を通じて改めて感じていることは、どんなに職場や、家庭の環境がひどい状態だったとしても、ホ・オポノポノをすることで常に正しい解決策がもたらされるのだということです。個人や家族間の問題はもちろん会社という組織同士の争いについても同様です。会社で働く人々だけでなく、管理者クラスやCEO、特に会社にとって重要なオーナー、社内で発生するあらゆる人間関係で、誰もが彷徨って混乱した状況から、正しくてバランスの調った道に戻してくれるのだということ。
 もうひとつ、精肉加工工場を家族経営していた友人の話をシェアしたいと思います。彼はその会社をとても大事にしていたのですが、兄弟や親戚だけで働いていることで家族間の揉めごとが絶えなかったのです。そこで彼は何度もビジネスクラスに参加して、個人セッションも重ねてクリーニングするうちに、会社を売却するという結論に達しました。ところが誰も買い手がつかない状態が1年も続いたのです。そこでさらにクリーニングをしました。するとあるとき近所にあった大手の精肉工場が火事を起こしたんです。


―― なんと!


その工場が火事で1ヶ月も休業せざるを得なくなったので、彼は自分の工場を貸し出す提案をして、操業を続けられるようにしてあげたのです。すると数ヶ月が経った時、その大手企業が友人の工場を買い取ってくれることになりました。
 売却に出して1年経っても誰も買い手が現れなかったとき、友人はひどく落ち込んで心配していました。ところがその数ヶ月後、誰もが予想もつかなかったような、みんながハッピーで完璧な形の解決がもたらされたのです。何がどのように展開するかはわからないけれど、クリーニングさえすれば常に解決されるということです。


―― 物事ががんじがらめなうちは、問題と向き合って手放して毎瞬ごとにクリーニングし続けるしかなくても、気づくと「これが完璧だった」とハッとするような解決がもたらされるのはホ・オポノポノならではですね。何が正しいのかを頭で考えてもわからない。「手放すことの躍動感(センセーション)を知るでしょう」という、ホ・オポノポノの祈りの一節を思い出しました。


現象を、内側を知って調える指標にすること


ネロさん このケースのポイントは、近所の工場が火事に見舞われたとき、「競合他社が潰れるチャンス」だと受け取らず、火事で困っている同業者に手を差し伸べたことです。その親切心があったからこそ、よりクリエイティブで美しい解決が与えられたのではないでしょうか。
 ですからビジネスという場においても、常に自身がオープンな状態に立ち戻るようにする。コントロールや思考を超えた状態でいることです。物事をコントロールしようとすればするほど、コントロールされるものですよね。


―― どんな現実に直面しても、外側の現象は私たち自身の内側を深く知るための指標だということ。ウニヒピリがもし怒りや不安、心配、恐れといったものを抱えていたら、「大丈夫よ」と安心させてクリーニングして、進むしかないですよね?それがなかなか難しいところなのですが……。


ネロさん とても重要ですね。ビジネスは常に外側志向ですが、内側志向のクリーニングを実践するのですから。自分をリスペクトする機会を逃さないことですよね。そしてもし内側に不安や恐れ、不安定さ、怒りなどの感情を抱えているなら、日々の生き方や働き方を見直す機会にするのです。職場環境が起因して不調に陥るケースが多々あって、そういった感情を抑圧し続けてしまうと、病気になってしまいます。家庭環境の影響も否定できませんが、特に長時間同じ労働環境で過ごさざるを得ない内勤の場合は、その影響も大きいですからね。
 もちろんクリーニングをすることで、否定的な感情を手放せるかもしれません。でも辛い気持ちが延々と続いてどうにもならないなら、自分を信じて、自身の働き方や会社から求められる働き方を見直す必要もあるでしょうね。保守的な日本で職場やキャリアを変えるのが難しいなら、同じ会社の中で違った働き方を見出すこともできます。ホ・オポノポノで得られるインスピレーションは、常によい変化を与えてくれますよ。
 近年は働く人々の健康状態に関心を持つ企業や雇用主が増えています。でも雇う側が無関心だった雇う側なら、労働者としての立場よりもまず自身の健康や心の平和を保つことを最優先する。どんなときも常に内省し、ウニヒピリのケアをすることが、キャリアにとっても会社にとっても個人の幸せにとっても役立ちます。個々が調和や平和とともにあって、緊張や不安や心配事のない幸せな状態であれば、ビジネスも家族も良好になり、解決もスムーズにもたらされるからです。


―― 今、これまでの働き方や生き方を全体的に見直さざるを得ない時期に来ているようにも感じます。


ネロさん そうですね。もし私が会社のCOOならば、変化を好み、提案をしてくれる人たちを望みます。これまでの考え方に照らし合わせると理論的ではないと感じることであっても、これまでとは異なる働き方や生き方を見出す必要があると思うのです。
 もし良い変化を望むならば、内省し、ウニヒピリ・ウハネ・アウマクアという内なる家族のバランスと平和から始めるしかないし、それによってアイデンティティを確立する必要があるのではないでしょうか。
 ホ・オポノポノのポイントは、「私たちの本質はゼロと無限だ」という美しい教えにあります。たとえカルマ(過去の業)があって内なる記憶の投影を経験していたとしても、ゼロに戻ればいい。私たちの本質は、過去の記憶でも蓄えた知識でも投影でもなく、今この瞬間に人生
を生き切る「空」であり「無」なんだということ。そこに立ち戻ることで、創造主にスペースを与えて、私たち自身を大きく超えたものが現れます。そうして全宇宙の知識や経験をも解放していくことがホ・オポノポノの醍醐味ではないでしょうか。


―― ビジネスの場でも社会全体としても、「こうでなければならない」という暗黙の了解のような集合的信念にまみれています。そんな中でも自分をケアしてクリーニングをして、常に無(空)の状態に立ち返ること。一つひとつ自分自身の内側に問いかけて逃さないことの大切さを再認識できました。ビジネスクラスがとても楽しみです。有難うございました。




(インタビュー:高木 みのり)
(『元気な暮らし』2024年1月号掲載)




ネロ・チェッコンネロさん


イタリア・ヴェローナ在住。巨大企業のテクニカルディレクター、アーサー・アンダーセン(現アクセンチュア)経営コンサルタント、ヨーロッパ大手金属メーカーのコンサル指揮を経て同メーカー役員に。また現在ヴェローナ市裁判所の民事訴訟科テクニカルアドバイザーとして、法廷内における企業間ビジネス訴訟および裁判審査の技術的判断を行っている。ビジネスや法廷、個人(夫・父親)といったさまざまな立場の中でSITHホ・オポノポノを実践し、ヨーロッパ、日本、台湾で講師として活動している。


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ネロ・チェッコンさんへのインタビュー(16)

2023年11月20日

今回は、「認定講師による個人セッションってどんな感じなの?」という皆さまの疑問にお応えし、スタッフみのりが体験したネロ・チェッコンさんによるセッション内容をそのまま掲載いたします。



そもそも「ビジネス」とは何か?


―― 大阪でクラスが開催されるのは4年ぶりですね。今回のビジネスクラスについて、ネロさんから皆さんにお伝えしたいことを聞かせてください。


ネロ・チェッコンさん(以下、ネロさん) 大阪は日本だけでなく世界にとっても、ビジネス上、とても大切な場所ですね。ですから今回、この地でクリーニングが再開できるということに、ある種の特権のようなものを感じます。
 そしてクリーニングを実践することで「生きる」ことの大切さを痛感してきた立場からお伝えしたいのは、本来人生とは、お金や仕事を超えた存在だということです。
 ビジネスの世界では、金銭面の心配や悩みやあらゆる問題、職種や肩書きに囚われがちです。だからこそ、この地球上で個々がよりバランスの取れた生き方を取り戻していくには、クリーニングが必要だと感じるんですね。今回のビジネスクラスは、仕事、肩書き、金銭などの制限を取り払うことによって、ご自身の人生にとって何が本当に大事なことなのかがあぶり出され、神聖なる存在から「生き方を表現する手段」としてのビジネスを受け取る素晴らしい機会にしていただけるのではないでしょうか。


―― 本来のアイデンティティに立ち戻って、いのちの可能性を開くということですね。


ネロさん 私たちは誰でも無意識のうちに、何らかの集合的な信念や思考形態から来る怖れによって盲目的になってしまっているとも言えるでしょうか。
 たとえば「お金がなければ、平安で調和に満ちた生活を送ることはできない」「お金を得ることで成功しなければならない」「お金を稼ぐために長時間働かなくてはいけない」という思い込みも集合的な信念です。これらは主に企業が利益を得るために映画やテレビやメディアなどを通じてつくられるもので、私たちの人生を自由にする目的ではありませんよね。毒であり恥ずべきものです。この西洋的な概念や文脈の影響にさらされ続けてきたことは、イタリアでも日本でも同じです。集合的な信念とは、すべて記憶なのです。


―― それらは集合的な信念で、記憶なんだと認識することが大事ですね。


感謝が「自分らしさ」に導いてくれる


―― 集合的な信念も記憶なら、クリーニングですね!


ネロさん そうです。クリーニングが凝り固まった信念から解放してくれますし、真実を見出すのを助けてくれます。内側に働きかける努力が必要ですよね。それを見つけては手放していくことです。
 特にビジネスの分野は非常に数多くの集合的な思考形態や信念に溢れているので、常にその影響で囚われやすくなっています。これをしっかり自覚して、いったん立ち止まって観察することで、もっと多種多様な生き方があることに気づきやすくなるものです。するとビジネスをしながらでも、それは人生のバランスを取るための手段であり、ツールなのだとわかってきます。お金を得ることは必要ですが、人生の価値はお金の量で測れるものではないのですから。


―― でも人は欲深いものですよね……?


ネロさん そうですよね。優先順位のトップはお金やビジネスではないけれど、収入がなければ生活そのものがブラックホールに陥ってしまいかねませんからね。ときに圧倒されて主従逆転しないように、常日頃から人生のバランスを見直すこと。どれだけお金を持っているか?だけが人生の指標ではないと自覚して、囚われを毎日欠かさずクリーニングすることが大切なんです。 
 その欲を感謝に代えてくれるのがホ・オポノポノだし、その感謝の念こそが、この社会の中でビジネスを含めた人生そのものに対するアプローチを可能にして、この美しい地球とその大地の上で自分らしく生きられるよう導いてくれます。人生で起こるすべてのことに感謝を捧げられる状態を、ホ・オポノポノがつくってくれるのだと言い換えてもいいと思います。
 個人としての生活や、家族や友人、隣人など愛する人々との時間、健康、そして自分自身のケアを優先して、大事にすること。お金はその次だと自覚することで、人生はより豊かで価値あるものになっていくんですよ。


どんな問題にも、解決は訪れるもの


―― 「ビジネス」という単語を聞くと、いつも「忙しい(Busy)」という言葉を連想します。その一方で、日本語で「働く」という言葉の語源が「他(はた)を楽にする」「誰かの人生を楽にしてあげる活動のこと」から来ていることも思い起こされるんです。


ネロさん 常にバランスと調和を重んじる日本文化は美しいですし、そのように捉えるルーツがあるわけです。ところがその美しいルーツや考え方が、集合的な信念の記憶にすり替わってしまっている。日本の方々は、そのことを自覚して、その美しい文化の根源に戻ってほしいなと思います。
 クリーニングでもたらされた解決の事例をご紹介します。今年の初めに私自身が経験したことです。ある2つの企業が何年もかけて裁判で争っていて、私はエンジニアとして技術的な解決に導くことができないかと裁判官に呼ばれたのです。双方とも感情的にも物理的にも何年も戦っていて解決の糸口すら見えなくなっていました。そこへ呼ばれたわけですから、本当にさまざまな私自身の感情と、彼らを通じて体験した感情、考え得るさまざまな解決策や折衷案の一つひとつを丁寧にクリーニングしていきました。すると1ヶ月後に行われた2回目の調停で、あれだけ感情的に怒りをぶつけあっていた者同士が穏やかになり、提供した解決策を受け入れたのです。2回目にはそのケースを終わらせることができました。
 ポイントは、彼らの怒りや感情の戦いに油を注ぐのではなく、私自身に向かってくる感情も、私自身の内に生じる感情も、彼ら同士ぶつけ合っている感情も、解決策そのものについても、一つひとつをクリーニングしながら双方に対して親切さを表していったこと。「この問題を仲介することは不可能だ……」という感覚が芽生えることもありましたが、それもクリーニングしました。すると7年間も争い続けられてきたことが、2ヶ月で解決できたんです。


―― 一つひとつの出来事を、そこから生じる感情を、そして考え得る解決策すらも丁寧にクリーニングする。大切なのは取り組む姿勢だなぁと改めて感じます。



(次回に続く)

(インタビュー:高木 みのり)
(『元気な暮らし』2023年12月号掲載)




ネロ・チェッコンさん
ネロ・チェッコン


イタリア・ヴェローナ在住。巨大企業のテクニカルディレクター、アーサー・アンダーセン(現アクセンチュア)経営コンサルタント、ヨーロッパ大手金属メーカーのコンサル指揮を経て同メーカー役員に。また現在ヴェローナ市裁判所の民事訴訟科テクニカルアドバイザーとして、法廷内における企業間ビジネス訴訟および裁判審査の技術的判断を行っている。ビジネスや法廷、個人(夫・父親)といったさまざまな立場の中でSITHホ・オポノポノを実践し、ヨーロッパ、日本、台湾で講師として活動している。


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ジーンさんへのインタビュー(13)

2023年07月20日

今回は、1982年に創始者のモーナ女史に出会って以来、30年以上に渡って公私ともに実践しておられる、ジーン・ナカサトさんに近日開催される「ベーシック2クラス」の内容を中心としたお話を伺いました。


ウハネとウニヒピリ
「2つで1つ」が魂。


―― ジーンさんが講師をされる「ベーシック2クラス」についてお話を伺いたいと思います。クリーニングを教えるこれまでのクラスとの違いは何ですか?


ジーン・ナカサトさん(以下、ジーンさん) 「魂の修復」を扱うクラスなんです。参加するためにはベーシック1のクリーニングを2年以上実践していて、ウニヒピリとウハネに強い絆と協力関係が確立できていて準備が整っていることが必要です。このクラスについてはSITHホ・オポノポノをつくったモーナ女史が神聖なる存在から「まだ人々の準備ができていない」と言われて中断していた時期もあったんですよ。参加条件があるのでご確認いただくといいですね。


―― クリーニングの実践が土台にあって、魂を扱うのですね。前回のベーシック2は、「今はまだ混乱するし、時期じゃない」とウニヒピリに言われて断念したので今回とても楽しみにしているんです。


ジーンさん 私がこの内容をモーナ女史に学んだのは1982年で、それがSITHホ・オポノポノ初のクラスでした。途中、「これは根源的な内なる聖域から出てきた”魂を修復する方法”なので書き残しなさい。とても重要だからそのうち必要になるわ」とモーナが言った内容だったのを覚えています。その言葉通りにベーシック1のクリーニングを実践し続けて定着した頃、深刻な病気やアクシデントなどの危機に遭遇して「このことだったのか」と気づきました。当時はテキストもなく、何年もかけてモーナが体系化したんですよ。
 どんなに「問題の原因は記憶の再生にある」と受け入れて、クリーニングの実践を通じて解決していく中であっても、抱えきれないトラウマや重篤な病気の恐怖、不安、ストレスのショックで完全にバランスを崩してしまう局面だってあり得ます。クリーニングを通じて「自己とは何者なのか」「なぜ今ここに存在しているのか」を深く知り、わたしというアイデンティティを生きていてもね。清浄な状態に自己を保つよう努めてもバランスを取り戻せない場合に「魂を修復させる」ギフトが用意されているのです。


―― なるほど!ホ・オポノポノでは「魂」をどのように捉えているのですか?


ジーンさん 私たちのアイデンティティを構成しているウニヒピリ、ウハネ、アウマクア(超意識、父)のうちウハネとウニヒピリの「2つで1つ」が魂なので、創造された存在の中で最も貴重で大切なのが「ウハネとウニヒピリの関係性」だとも言えます。アイデンティティの土台なので、ここが崩れたり傷ついてオーラに穴が空いたりすると、何らかの存在が侵入しやすい状態になってその人らしさを失ってしまいます。だから魂をひとつに繋ぎとめる方法が必要なんです。


―― 人の魂は抜け出たりダメージを受けたりすることがあるのですね。「落とした魂を拾っておいで」という沖縄の表現を思い出しました。


202308

どんな存在にも魂がある
傷ついた魂を修復する


ジーンさん 魂は、人間以外の動物や植物、石や木々などすべてにもあるし、体内に存在する無数の原子分子のひとつひとつにも宿っています。それらを大切に敬って保護してケアをすることがとっても大事なんです。


―― 日本にも「森羅万象に宿っている神さま(霊魂)を敬う」「魂には和魂、荒魂、奇魂、幸魂という4つの側面がある」という神道的なものの見方があるので納得です。


ジーンさん 宇宙の法則・真理なので、表現が異なってもコンセプトや理解は同じだと思います。モーナ女史は「クリーニングでその人の霊的なエッセンスが開かれるの。その方の精神的宗教的背景は問わないのよ」と言っていました。何が現れるかは誰にもわからないけれど、個々本来のアイデンティティが開かれるのです。
 ところでカラダから排出されるものにも魂があるんですよ。ちょっと汚い話ですが、わたしの父が生前ひどい便秘になってどうにもならなかったときのエピソードをお話します。そのときのクリーニングで「父を壁に向かって立たせて、おなかの中に詰まっているウンコに話しかける」とひらめいたので、「ハロー。調子はどう?ハッピー?」と聞いたら、「ハッピーなワケない!この人(父)無理のし過ぎで詰まりまくってるんだから!」と返事がきたんです。そこで思いつく限りのクリーニングツールを試した末にスル〜ッと出てきたんですけど、ちょうどいい固さで絵に描いたような螺旋状態だったのでサッとトイレに流すだけで後始末も楽でした(笑)。


―― 「大腸さん」ではなく、おなかで詰まったウンコさんに話しかけたのですか!


ジーンさん そう(笑)。だから「どんなものにも」魂があると気づけますよね。自分自身の魂のお世話をすることも、すべての存在の魂を敬うことも同じように大切だってこと。四六時中考えている必要はないけれどね。


ウニヒピリ、ウハネ、アウマクア
内なる家族の絆が大事


―― クラスの参加者の方々からはどんな体験談が寄せられますか?


ジーンさん 魂として扱う対象は家や車や土地、カラダの器官や組織も含まれるので、たとえば実家の売却に悩んでいた受講生が「実家さん」の魂の修復をして、2週間後に驚くような価格で売却できたそうです。「誰も”汚い家”には住みたくないのよ」とモーナ女史が言ったように、バランスが崩壊してリズムの狂ったお家の魂を修復されたのでしょうね。
 「驚くべき結果が得られるんじゃないか」と期待する方々もいるけれど、クリーニングしてインスピレーションに従ってツールを使ったり自分自身のやり方を見つけたりして結果は委ねていく。その姿勢も、ディヴィニティの流れとリズムに沿って人生の旅を進んでいくのも、いつものクリーニングと同じです。ベーシック1と2に優劣や上下関係はないので、自分自身の内なる家族、ウニヒピリとウハネ、アウマクアのつながりを深めて、神聖なる存在との接点を強固にすることに尽きるんですよ。
 ウニヒピリが準備不足なままベーシック2を行うと家族・親類縁者・先祖代々を含めた自分自身を害することにもなるので違和感があれば続けなくていいし、ベーシック1に留まり続けていい。基本はウニヒピリのケアをしっかりして絆を深めることが最大の鍵だということ。記憶を再生させたまま生きるのか、インスピレーションに従って生きるのかという選択には変わりがないんです。


―― クリーニングをする、魂の修復をする、インスピレーションに従う、そしてまたクリーニングを続けるということですね! 本日はありがとうございました。




(文責:高木 みのり)


(『元気な暮らし』2023年8月号掲載)




ジーン・ナカサトジーンさん


2007年から現在までマウイを中心にSITH講師として活動。ハワイ州教育省の教育スペシャリストとしてハワイにおける教育施設の環境向上に務める。クラスの中では自身の生活の他に職場でのクリーニングに関してもシェアをしている。イハレアカラ・ヒューレン博士からの長年の支持を受け、SITHファウンデーションにもクリーニングを通して常に参加している。


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ネロ・チェッコンさんへのインタビュー(15)

2023年06月20日

今回は、「認定講師による個人セッションってどんな感じなの?」という皆さまの疑問にお応えし、スタッフみのりが体験したネロ・チェッコンさんによるセッション内容をそのまま掲載いたします。



個人セッションで「魂」に迫りました!


ネロ・チェッコンさん(以下、ネロさん) 今回は具体的な相談事よりむしろ魂に焦点を絞ってワークされたいとのことでしたね。ご本人の表現がとても大事なのでまずはお話いただき、会話からすべて開いていきましょう。


スタッフみのり(以下、みのり) 以前ネロさんから「先住民(ネイティブ)の方に伝授された、本来の感性を取り戻して癒すワーク」をされていたと伺って、ネロさんとの共通点に「先住民の方々とのご縁」があると感じました。
 というのも私も20代の頃、東南アジアの熱帯雨林で暮らす先住民の方から「木々の歌を聴き分けて薬を調合する」という話を聞いたり、ネイティブアメリカンのホピ族やナバホ族の方々と交流を重ねたりしていたからです。その経験から「万物に宿る霊魂を敬って自然界の一部として生きる人々には、石や動植物とも交流できる豊かな感性がある。でも現代社会に生きる私たちはその能力を失ってしまった」と痛感していたんです。
 そんな時にSITHホ・オポノポノに出合い、「森羅万象に宿っているそれぞれのアイデンティティを尊重する」姿勢に感銘を受けてクリーニングを続けるうちに、感性や能力が戻ってきたような気がします。
 ところで突拍子のない話かもしれませんが、15年前イハレアカラ博士からクリーニングを学んで帰国した直後、突然ある友人から「みのりちゃんにお遣いごとを頼んだ天照大御神(あまてらすおおみかみ)が、みんなに元気を分け与えたいから宮崎に来てほしいそうなの」と連絡があったのです。


ネロさん あなたが天の媒体となって、天照大御神のお遣いとしてホ・オポノポノを学んだのですね。


みのり そのまさか!?のメッセージに困惑していたら、博士が「波に乗れ(ライドオン)!起こることはすべてクリーニングのためだよ」とアドバイスをくれたんです。その流れのままに高千穂の天岩戸神社に行き、「天の安河原」で誰もいない空間に向かってホ・オポノポノのテキストをすべて朗読しました。
 そこは日本神話によると「岩戸の奥にひきこもった天照大御神に出てきてもらおうと八百万の神々が集まって相談してお祭りをした」場所で、神さまたちが問題を解決する方法と伝統的なホ・オポノポノの本質が同じこともわかります。まるで「ひとりでできる」方法を報告したかのようでした。  
 その10年後に伊勢神宮で天照大御神にお仕えされているご神職の吉川竜実先生と今の仕事を通じてお会いしたことや、神道とホ・オポノポノに多くの共通点があることに驚かされてきました。
 そして縄文時代から神道を通じて日本に受け継がれてきた精神性を吉川先生に学びながら、これは日本だけでなく世界の人たちのインスピレーションになるとの確信を深めていたんです。
 もっと深いレベルでクリーニングしてバランスを保つ必要があるよねとウニヒピリに問いかけていたら今回の機会をいただき、とても有難いです。


本当のスピリチュアリティとは?魂を感じて自分の足で歩く


ネロさん お話の最初から、日の神の放射があなたから放たれているのを感じていました。そのサインの前に、今あなたが受け取っている恩恵や仕事が母方の血縁のご先祖からもたらされているとも感じました。そのご先祖はとても大事な霊的遺産を受け継いでいるあなたに呼びかけています。ホ・オポノポノも神道も出合う必要があってそれに応えてきたのだという以上に、そのご先祖との繋がりを強く感じることが重要だと伝わってきます。
 そして、すべての本質はひとつだということ。表現に違いはあっても、競い合う必要は一切なくて、出合ってきたものがすべて、かけがえのないあなた自身の魂の一部だということです。日の神や神々、神聖なる存在とのつながりを無視せず大切にしてきたこと、そのように導かれてきたので何も心配する必要はありませんよ。それぞれすべての伝統をこれまで同様にリスペクトしていけば大丈夫。そして吉川先生も仰ったと思いますが、本質的な違いはないということ。なぜならあなたの魂がバラバラではなくひとつだからです。イハレアカラ博士や吉川先生と出会ってきたのも、あなたの魂が共振共鳴したからですし、魂と心でストレートに話をして、信者のように依存しなかった姿勢を通じて、あなたにとっての真実をつかんでこれたわけです。
 たとえば私は週末毎にシャーマニズムを教えたり、ホオポノポノのクラスや個人セッションをしたり、夢見を教えたりしますが、いつも「表現方法が異なっていても、本質には変わりがなくコンセプトは同じ」と伝えています。もちろんフォーマルな立場では、それぞれをミックスしませんし、したこともありません。そうする必要もないし別々のものとして伝えています。それは私の庭に咲き誇るたくさんの美しい花々を活けてその美しさを楽しむようなもので、花々も私たちも地球の子どもたちであるというエッセンス、いのちの貴さは同じでも個性の形は異なるでしょう?
 それと私たちは、神々や神聖なる存在に対する信仰心や信念(faith)はあっても、何かに依存する“信者(believer)”ではないですよね。事の良し悪しを決めてくれる何かの信者にならず、自分の人生に責任を取る恐れに向き合ってクリーニングを実践しています。
 本当のスピリチュアリティというのは、私たち自身の魂で感じて、どんなものからも導きのサインを感じてクリーニングをしながら自分の足で進むこと。わたしたちは誰もが無から生じている、そして地球の子どもたちなのだということ。その視点に立てば、本来宗教紛争など起きようがないですよね。
 でも特定の何かを自分と同一視して信者になってしまうと、他の表現を否定しがちになりますから世界に宗教戦争が絶えないのです。そういう意味で、神道も仏教もキリスト教も尊重して争うことなく共存している日本社会を心から尊敬し感謝しています。イタリアではまだまだ信者同士の対立がありますからね。


みのり 日本人自身は無自覚でも、とても貴重な感性を持っている。その自覚が大切なことを私も吉川先生に学びました。


魂の目的を生きる


ネロさん あなたの精神性とルーツも、何百、何千、何万年も前から続く先祖代々の方々や霊的な存在に導かれ受け継がれて来たものなので、おそらくこれまでの人生でご先祖に助けられたと感じたことがあるでしょう?それはあなた自身が霊的な世界と人々の世界の架け橋となる役割があるからなのだと思います。だからこそイハレアカラ博士や吉川先生やまわりの方々に出会って精神性を学んできたのでしょう。
 これからさらに母方のご先祖との絆を強めることが重要なので、瞑想をしたり祝詞やマントラを唱えたりクリーニングをしたり、ご先祖と関係する土地に行ってルーツを辿ることも大事で助けになります。そうすることであなた自身を引き上げるとても美しい力を授かるでしょうし、自身の内に宇宙全体との一体感を得られると思います。自分が太陽の娘であり、星々の娘であると同時に母なる地球の娘なのだと実感して、この社会の中で居場所を見い出すでしょう。
 ウニヒピリだけでなくアウマクアと出会うことも大事ですよ。アウマクアと日本の神々は同じ存在なのですから。


みのり じつはクリーニングを通じて、母方を遡った遠い先祖が神道の祓い清めに関係していたとわかり、ご先祖のご縁があってこそホ・オポノポノに出合い吉川先生から神道を学ぶ機会を得られたのだと感じてきました。ですのでネロさんのお話はものすごく腑に落ちます。


ネロさん あなたにはとても明確な魂の目的があると感じます。アリゾナ、ハワイ、日本であなたが経験したすべてのことがご先祖とのつながりでもたらされたものなのでしょう。
 繰り返しになりますが、ご先祖が暮らした土地はとても大事です。そこで霊的な絆を深めることですよ。
 最後によかったら心を静かにする時間を持ちたいと思いますが、いかがですか?


みのり ぜひお願いします!読者の皆さまが、この記事やホ・オポノポノの個人セッション、クラスを通じて魂の目的を生きる扉を開いていけたらうれしいです。12月には大阪で開催されるビジネスクラスのために来日されるそうで、楽しみにしております。本日はありがとうございました。



(インタビュー:高木 みのり)
(『元気な暮らし』2023年7月号掲載)




ネロ・チェッコンネロさん


イタリア・ヴェローナ在住。巨大企業のテクニカルディレクター、アーサー・アンダーセン(現アクセンチュア)経営コンサルタント、ヨーロッパ大手金属メーカーのコンサル指揮を経て同メーカー役員に。また現在ヴェローナ市裁判所の民事訴訟科テクニカルアドバイザーとして、法廷内における企業間ビジネス訴訟および裁判審査の技術的判断を行っている。ビジネスや法廷、個人(夫・父親)といったさまざまな立場の中でSITHホ・オポノポノを実践し、ヨーロッパ、日本、台湾で講師として活動している。


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モミラニ・ラムストラムさんへのインタビュー(12)

2023年05月19日

今回は、カリフォルニア州サンディエゴにて大学教授兼音楽監督として活動されているモミラニ・ラムストラム博士にお話を伺いました。


(前回の続き)

「こうあるべき」をまず手放す!


―― 名前にもアイデンティティがあるというお話でした。人にも〝会社さん〞にもアイデンティティがあると認識することが大切ですね。社会で言われる「こうあるべき」という仮面をつけて、その役割を演じ続ける生き方もひとつですが、ウニヒピリとの関係を深く持って内なる家族が揃うと、自分本来のアイデンティティとして生きられるということでしょうか。


モミラニ・ラムストラム博士(以下、モミラニさん) 何よりもまず、「本当の自分ならばわかるはず」というアイデアを手放すことですよね。だって、それは誰にもわからないのだもの。そして、「みんなが充実してハッピーで元気で仕事に前向きで調和が取れている状態が理想のあり方だ」と決めつけるアイデアを手放すことから始めたいですよね。


―― おお!確かにそこに執着して「正しさ」を楯にすると、別のものになってしまいますね。


モミラニさん いつも「私たちは何者なのか?」というところに立ち返りたいですよね(笑)。誰もが神聖なる創造の産物なんだ、ということ。完璧な仕事と完璧な状況であっても、記憶を通じて見ている限りは誰も完璧だと受け取ることができません。何が正しくて、何が間違っているのかは誰にもわからないし、次の瞬間がどうなるのかも誰にもわからない。自分自身を満足させることもできないのが現実ですから、「みんなを満足させられる」というアイデアを手放しましょう。


コミュニケーションもクリーニングから


―― どんな組織もそれぞれの意見があって進んでいくので、コミュニケーションについてはいかがですか?


モミラニさん モーナ女史は「全部を言葉に出す必要はないし、本心から話せばいいわけでもないの。まずクリーニングすることで、伝える必要があることは出てくるのよ」と言っていました。それが必ずしも人を満足させるとは限らない。ときに人の気分を害したり怒らせたりするかもしれないけれど、クリーニングすることで話すべき内容は自ずと出てきます。


―― 以前イハレアカラ・ヒューレン博士が、ある講演会の中で話すべきことをインスピレーションで受け取ったとき、「これを言ったら二度と呼ばれないだろうな…と思ったけれど、それもクリーニングして伝えたよ」と言っていたのを思い出しました。クリーニングし続けるというのが要ですね。


モミラニさん ホ・オポノポノを39年続けてきて、クリーニングをすることが、いかに内なる子どもを安心させてあげられるかを実感しています。たとえば「これが本当にやりたいことなの!」「どうしてもこれを私がやるの!」と握りしめている状況のとき、そんな自分を認識したら、「オッケー。まずクリーニングしてみよう。それで何が開かれるか、見てみようよ」と提案する。期待を認識したら、クリーニングできるよねと手放す。すると期待や落胆に振り回されずに、思いも寄らなかったことが目の前に現れることもあります。「これなの!」と特定するのは、しがみついている記憶です。正しいのか間違っているのかは誰にもわからないのだから、クリーニングツールを駆使して、子どもに愛を注いで「大丈夫。私は一緒にいるよ。一緒にクリーニングをして、何が現れるか見てみよう」と伝えることが大事です。そうでないと、「これをしないとダメ!」と全員を縛りつけて、自ら首を絞めていることになりますよね。


―― 仰る通りですね!すごくわかります(汗)。クリーニングで開かれる道を歩く方がはるかに面白くて想像をはるかに超えて完璧です。


モミラニさん ステップバイステップですよね。


自分のアイデンティティを生きるには?


―― それぞれのアイデンティティを尊重してクリーニングで開かれるように、ゆるしていくことなんですね。


モミラニさん みんなが「こうあるべき!」と会社さんを引っ張り合うと、会社さんは困惑します。私自身も引退後の生活をどのようにデザインするのかわからないし、あなたがトータルヘルスデザインという“会社さん”とのデートをどのように「デザインすればいいのか」わかりませんよね?
 「私たちにはわからないから一緒にクリーニングしよう」と伝えて、会社さんを安心させてあげる。そうすることで、自ずと神聖なる存在によるデザインをゆるします。1つひとつの行動からクリーニングすることで、神聖なる存在のデザインが自ら現れることをゆるしていく。神聖なる存在の助けが必要なのです。だからこそ「皆にとって良さそうに見える」ものではなくて、罪悪感からでもなくて、「わたし」というアイデンティティが自由に輝きを放って先に進んでいけるようになります。
 罪悪感はとても大きな影響力があります。それがどこからくるのだろう?と立ち止まって、いつでもウニヒピリのケアを一番に行う、そして一日の最後にもケアをすることが大事ですよね。本来の私が何であろうと、ホ・オポノポノを通じて自己のアイデンティティを生きることが不可欠なのですから…。


―― いつもいつでも「記憶を消去してください」と嘆願して結果を委ねて、実践的に生きていくという日々の循環、流れの中で生きられますね。
 罪悪感というのが、ひとつのキーワードのように感じました。


モミラニさん 私たちはこれまでに多くの問題をつくり出してきたけれど、ネガティブな怒り、憤り、後悔などあらゆる感情は罪悪感に根ざしているので、罪悪感ほど影響力の大きなものはないし、攻撃のエネルギーを持っているんです。
 罪悪感は、「私は価値がない存在なんだ」という思い込みの産物です。だからこそ一人ひとりが、自分自身をいつもいつでもケアすることが大切。男女の不均衡も自己のケアがないところから来ているので、ケアが大事なのです。そして今、この瞬間に罪悪感と向き合ってクリーニングする。
 層になっている記憶を剥がして自己を生きるには、「ゼロにしてください」とゆるしを嘆願して、ゆるすという双方向の働きが必要ですよね。手放すと決めて、神聖なる存在の手に委ねるというプロセスを何度も何度も繰り返す中で、ときに退屈に感じる局面があったとしてもね。
 ところでデザインという部分について、私自身もかつては「自分がするもの」だと思っていました。でも今は「クリーニングで何が開かれるか見てみよう」という立場をとることで、神聖なる存在の優美さとともに進んでいけるようにしています。どんな変化も、どこで何をしていても、罪悪感は根深いのでつきまといます。それをクリーニングする。
 人生を楽しむということ、平和を感じることについてもクリーニングをする。小さな質問をし続けて、クリーニングする。毎瞬ごとに、自然の中で木々の話を聞くとき、鳥の歌声に耳を傾けるとき、平和を感じるかもしれませんね。


―― 呼吸をするようにクリーニングですね。ウニヒピリと対話してケアしてゆるしてクリーニングすることで、循環していく流れを感じられます。ありがとうございます。





(インタビュー:高木みのり)


(『元気な暮らし』2023年6月号掲載)




モミラニ・ラムストラム博士
モミラニ・ラムストラムさん


1983年よりホ・オポノポノを実践し、故モーナ女史から直接講師のトレーニングを受けた数少ない一人。およそ30年で500回以上のクラスで講師を務める。カリフォルニア州サンディエゴ、メサカレッジの教授兼音楽監督として活動するほか、近年ではクリーニングのインスピレーションから絵画を始め、展覧会が開催されている。



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モミラニ・ラムストラムさんへのインタビュー(11)

2023年04月20日

今回は、カリフォルニア州サンディエゴにて大学教授兼音楽監督として活動されているモミラニ・ラムストラム博士にお話を伺いました。



喪失感も、先が見えない状態もクリーニングチャンス!


―― 今回モミラニさんが持たれるクラスは3年ぶりに会場開催されますね。
 この数年に起きた変化で経済危機に直面してビジョンを見失い、喪失感で落ち込む方々もいらっしゃると思います。人生って「次の瞬間に何が起きるかわからない」ので、中年の危機や離婚、子どもの独立、退職などの大きな変化に対応できないときもあります。「ショックで途方に暮れる」とき、どのようにクリーニングしたらいいですか?


モミラニ・ラムストラム博士(以下、モミラニさん) 「これからの人生で何をしたらいいのだろう?」というのは、とても大きな問いかけです。私自身も退職して1年になりますが、「先が見えない」状態やそこからくる喪失感は、「私の中の何が原因で、この現実を体験しているの?」と内省を促してくれる絶好のクリーニングチャンスです。
 誰かや何かを不平不満の対象にするのではなく、自分自身の内側をクリーニングして物事を正せるということ。その責任を果たすことが安心感をもたらしてくれます。「わからない」状態は決して悪いことではなくて、むしろ「おめでとう!」と自分に伝えてあげたいですよね。恐怖、落ち込み、自分に対する無価値観…どんなことを抱えていてもジャッジしないで、「そう感じているんだね。見せてくれてありがとう。まずそれをクリーニングしようね」と物事をシンプルにする。
 もちろん先の見通しがつくことや、ゴールを設定して計画を立てるのがダメなのではなくて、それも素晴らしいことだし、ウニヒピリに安心感を与えられます。でも囚われて本来の可能性を狭めることにもなるので、「クリーニングで開かれることを受け取れるように、自由な状態でいる」ことが大事なんです。


「今、何を感じている?」いつでもウニヒピリに問いかける


モミラニさん 上司、両親、自分自身…誰が「やるべき」と決めたものでも、計画⇒実行、計画⇒実行というループから一歩引いて、「今、何を感じている?」と自分に問いかける。そこで義務感や憤り、「本当はやりたくなかった」という後悔、感謝のなさ…どんな自分がいても、気づいたものからクリーニングを始められますよね。


―― 一歩引いて内省することで、ジャッジを握りしめたり感情に溺れたりしているところからクリーニングですね。


モミラニさん たとえば子どもが巣立った喪失感から、「子どもがいたときを心地よく感じていた」と気づいたら、そこからクリーニングできます。離婚して「幸せな結婚」を握りしめているなら、それをクリーニング。「すべきこと」「こうあるべき」と受け入れてきたことから一歩引くんです。私は一日の始まりでも途中でも頻繁に内省して、「どんな思考や感情を抱えている?」「どんな反応をしている?」と自分自身に問いかけます。「フェアじゃない!」「筋が通らないよ」「こんなのしたくない」というような感情があるかもしれませんよね。
 でも「したくないから、やらない」のではなくて、「したくない」「嫌だ」をクリーニングする。たとえば洗濯が嫌いだったのに「自分を慈しんで守る行為なんだ!」と気づいて楽しみに変わった方もいらっしゃって、人生に新たな認識を得るかもしれない。一日の間で何度も詳細に渡って振り返って、「これはダメ、これは嫌、これは良くない」と自分自身に課したジャッジを見つけてクリーニングします。


―― 私たちにはすぐにジャッジする習慣がありますよね。


モミラニさん 背負ってきたカルマの歴史から、「夫に怒りを覚えるのはよくない」「家族の世話を負担に感じるのはおかしい」といったジャッジが植え付けられています。でも、罪悪感は要らないんです。一歩下がって、どんなこともクリーニング。その結果は神聖なる存在に委ねます。そして、「子どもたちの態度が良くなるに違いない」「結婚生活が楽しくなるに違いない」など、どんなに些細な期待でも気づいて手放していきます。


―― 握りしめているジャッジと一緒にしがみついている期待にも一緒に気づいて手放して、神聖なる存在に結果を委ねること。そうして開かれた現実を進むことが、私もやっと板についてきたような気がします。


ウニヒピリに安らぎと安全を保障する


―― モミラニさんは引退後の人生もより楽しんでいるように感じます。定年退職で喪失感に陥る方々も多いので、どのようにクリーニングしたのか伺えますか?


モミラニさん じつは何年もかけてリタイアに備えてきました。今でも「次にどうする?今日は何する?目的はどう見つけるの?」と自問し続けています。「焦点を当てて取り組み続けてきた仕事」がなくなって、次に何をするのか明確でないと、私たちの一部(子ども・ウニヒピリ)はあてもなく彷徨っているような不安に襲われてしまうのです。
 この子どもの部分は、コミュニケーションを必要としています。どこに移動して何をするのかがわからないと不安でいっぱいになる。そしていつも安らぎと安全を求めているので、人生のいついかなる局面でも「今日はこれをするよ」と明確に伝えてあげること。どんなときも内なる子どもの手を取って連れ歩いているのだと気にかけて、ちゃんと伝えてあげることが大事なんです。
 何十年も続けてきた習慣を変えるには、「なんでリタイアするの?」という理由を求めます。たとえば私は若い頃、10個以上の仕事を掛け持ちして疲れ切ってしまい、何かを差し引かなくてはいけないという局面がありました。でも理屈で差し引いたのではなくて、個人的なアクティビティの歴史を旅するように好き嫌いや葛藤、戸惑いをクリーニングしました。「バタバタ忙しいのは嫌」をクリーニングしたら、仕事を間引いても大丈夫だと気づいたんですね。
 フルタイム勤務を退いた今、1つの合唱クラスだけを受け持ってディレクターを務めています。もともと学生に成績をつけて評価することに苦痛を感じていたので、ただ歌うことに没頭できて評価を必要としないこのクラスが私に合っていると感じて満たされます。長いプロセスを経ましたが、他の人たちと歌を歌うことが純粋に好きだったんだなということに気づくこともできました。
 職場のアイデンティティさんとお話をすることも、とても大事です。生物・無生物に関わらず、どんな存在にもアイデンティティがあります。その意思を尊重したいですし、職場の名前に対する自分自身の感情もクリーニングするところから始めたいですよね。
 たとえばトータルヘルスデザインさんという会社のアイデンティティに対して、「あなたの存在目的が果たされるために、どうしたい?どうしてほしい?」と尋ねてあげる。誰の意見も大事だけど、その中心には“会社さん”がいるということが大事ですよね。



(次回に続く)
(インタビュー:高木みのり)


(『元気な暮らし』2023年5月号掲載)




モミラニ・ラムストラム博士
モミラニ・ラムストラムさん


1983年よりホ・オポノポノを実践し、故モーナ女史から直接講師のトレーニングを受けた数少ない一人。およそ30年で500回以上のクラスで講師を務める。カリフォルニア州サンディエゴ、メサカレッジの教授兼音楽監督として活動するほか、近年ではクリーニングのインスピレーションから絵画を始め、展覧会が開催されている。



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ジーンさんへのインタビュー(12)

2023年01月20日

今回は、1982年に創始者のモーナ女史に出会って以来、30年以上に渡って公私ともに実践しておられる、ジーン・ナカサトさんにお話を伺いました。


(前回の続き)


継続のコツは、期待を手放し委ねること


―― 犬に噛まれる突然のアクシデントと、そのクリーニングで、内なる家族(ウニヒピリ、ウハネ、アウマクア)がひとつであれば、どんな瞬間でも出来事の奥にある記憶の消去に終始できる。心穏やかでいられるのだと気づかせていただきました。
 アクシデントは誰にでも起きうるものですが、「クリーニングをしているのにどうしてこんなことが起きるの?」「クリーニングが足りなかった?」といった疑問が噴き出すと停滞しやすくなります。どんな局面でもクリーニングの基本にコミットして継続するコツはありますか?


ジーン・ナカサトさん(以下、ジーンさん) 「クリーニングしていれば悪いことなど起こるはずがない。貧困に陥ることも失業することも病気になるはずもない」「健康と富がもたらされて、思い通りの願望が叶う」という期待でがんじがらめになっている方々も多いのです。ですが、SITHホ・オポノポノでそのようにお伝えしたことはありません。やはり大切なのは、記憶も、結果に対する期待も、手放して委ねることなんです。
 犬に噛まれるようなカオスでも、本当の原因は噛んだ犬ではなくて、それを引き起こした何らかの記憶にある。この宇宙が始まった瞬間から今現在にいたるまでに、家族、親類縁者、先祖代々の遠い過去にまで遡って何らかのアカコード(記憶のしがらみ)があるからこその体験です。
 どんな出来事も、クリーニングで記憶から自由になるチャンスです。
 まわりの誰がどんな反応をして何を言おうとも、クリーニングのプロセスに含めましょう。「私の中のどんな思いや記憶が、この体験をつくったのだろう?」と自身の内側に焦点を当てて、クリーニングしたいと神聖なる存在に嘆願し、悔悟し続ける責任を果たして結果は委ねます。
 「自己」は、もともと完璧に創られている。思考と記憶にまみれていることを自覚できると、クリーニングはより深遠になっていきます。積み重ねられた思考と記憶を消去して、本来の無限なる存在に回帰することが、最も重要な人生の責務なのですから。
 モーナ女史との出会いでクリーニングを実践して28年が経ちますが、両ヒザの手術や脳外科手術、子宮の摘出、目の手術も経験しました。それらの経験は、原因を消去するために耐えうる力がついたからこそ、そのタイミングで記憶が表出したのだととらえています。ホ・オポノポノはある意味でレジリエンス(外的な衝撃で折れることなく立ち直れる精神力)のようなもの。何度も手術や不調を経験しましたが、72歳になった今が人生で最も健康的な状態になりました。今、週1回のスイミングと週2回のエクササイズに通っていて、スタミナもあります。若い人でも2分しか続かないプランク(イラスト参照)を4分続けて行えますし、みんなが2ラウンドでも、私は8ラウンド行っています。クリーニングで道が開かれて、いつの間にか想像を超える現実を生きています。同年代の友人は体調不良の話題ばかりですが、「高齢だから不調は当たり前」という思い込みも記憶としてクリーニングしています。
20230106
 人生には荒波もある。ステップバイステップでクリーニングして、自身のレジリエンスを育てながらクリーニングして、本来の自分を生きることに尽きるのです。


ウニヒピリのケアでクリーニングを後押し


―― 「ホ・オポノポノをしてから問題が噴出した」と感じた局面もありましたが、まさに「やっと記憶を消去してもらえる!こんな記憶があるからクリーニングして!」とウニヒピリが信頼して見せてくれるようになったともいえますね。


ジーンさん そんなときこそウニヒピリを労わってご褒美をあげて、クリーニングしよう!と励ますことが大切ですね。ウニヒピリは最悪の敵にも親友にもなり得ます。呼吸をするように、歩くように、危機に直面するときも、常に向き合って可愛がって世話を続けて満足させてあげられるようになると、それに応えて適切な場所に運んでくれる存在です。想像すらできない記憶のカケラも集めてクリーニングの流れに含めてくれます。


―― 「クリーニングするから、こういう結果を頂戴!」と駆け引きするのではなく、「繋がっている記憶はすべて集めて消去してください」と嘆願する。魔法のような奇跡を望んだり、欲しいものを要求するのはクリーニングではないのですね。


ジーンさん 奇跡は可能ですが、内なる子ども・母・父そして神聖なる存在の循環を通してのみ、ということ。問題を正して、奇跡に感じさせる現実を出現させることができるのは、神聖なる存在だけ。それが「SITHホ・オポノポノ(ホ・オポノポノを通じて本来の自己を律する)」です。
 特別なことを望むより、ただあなた自身であり続けること。「ウニヒピリの声もインスピレーションもわからない」「だから私はダメなんだ」「クリーニングできていない」という自己否定はメンタルブロックで、過去の記憶が自分を妨げているのかもしれません。耳で聞くことへの期待が、それ以外の働きかけを受け取りにくくしますよね。否定的な思考をクリーニングする。ウニヒピリをしっかりケアして、内なる家族である父(アウマクア)・母(ウハネ)・子ども(ウニヒピリ)の関係を構築すれば、自ずとウニヒピリと交流できるようになります。


―― クリーニングで開かれる道を歩くのは、想定外の楽しみでもありますね。


ジーンさん クリーニングをすると、宇宙のすべての分子、原子、粒子がシフトします。その変化を認識できなくても、何を回避できたかはわからなくても、神聖なる存在に感謝して手放して委ねるだけで宇宙全体を変化させるインパクトになる。確実に全く新しい世界になるのです。


―― ジーンさんは現実から目を背けず戦わずに受けいれて、とても平和です。どうすればそのようになれるのですか?


ジーンさん 記憶は居眠りも休憩も休暇も取らないので、クリーニングには終わりがありませんね。継続が難しいときは、「何が妨げているのだろう?」と内省して、思考や感情をクリーニングする。4つの言葉や「わたしの平和」「わたしはわたし」と唱えてもいいし、ブルーソーラーウォーターを飲んでもいい。継続するために自分自身が取り入れられるツールは何でも使えばいいんですよ。


―― 今回も健康というテーマから、とてもわかりやすいお話をありがとうございました。淡々と続けるのみですね。これまで開かれてきた扉に感慨深く感じながら、これからもクリーニングを続けていきます。




(文責:高木 みのり)


(『元気な暮らし』2023年2月号掲載)




ジーン・ナカサトジーンさん


オアフ島在住。1982年にマウイ島でモーナと出会い従事、30年以上に渡りセルフアイデンティティー スルー ホ・オポノポノを公私ともに実践。2007年から現在までSITH講師として活動するとともに、故イハレアカラ・ヒューレン博士からの長年の支持を受け、SITH運営にもクリーニングを通して常に参加している。ハワイ州教育省の教育スペシャリストとしてハワイにおける教育施設の環境向上に務めている。


当記事に関して


※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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Posted by THDstaff at 10:00講師の方々に訊く

ジーンさんへのインタビュー(11)

2022年12月20日

今回は、1982年に創始者のモーナ女史に出会って以来、30年以上に渡って公私ともに実践しておられる、ジーン・ナカサトさんにお話を伺いました。


内側の状態が外の世界に投影される


―― SITHホ・オポノポノでは「病気とは記憶の再生で、本来私たちは完璧な存在」としていますね。美と健康をテーマにしている弊社では「元の気を取り戻せば、自ずと健康になる」と捉えているので共通しているように感じています。そこで「健康」というものを掘り下げて、どのように捉えているのかという基本をお聞きしたいと思います。


ジーン・ナカサトさん(以下、ジーンさん) SITHホ・オポノポノでは、人の健康を霊的・精神的・身体的なバランスの総体として包括的に扱います。問題があるときだけでなく、何も起きていなくても、さらには「大丈夫」と思っているようなときでも、どんな瞬間も内なる記憶をクリーニングしてゼロの状態でいたいのです。
 地球に住んでいるにも関わらずクリーニングをしないということは、宇宙を記憶で汚染しているようなもの。大気汚染や海洋汚染や土壌汚染については声高に叫ばれますが、記憶の再生からくる宇宙の汚染を気にする人はほとんどいませんね。思考や感情という記憶は、目には見えずとも色彩や形状を伴ったエネルギーを帯びているので、行く先々の現実に影響を与えます。それらは計り知れない衝撃を伴って、私たちにつきまとっているんです。潜在意識の思考をクリーニングしないでいると、記憶に影響を受けた現実がつくられてしまいます。内側に抱えている記憶が、世界に投影され放射されるからです。
 たとえば、「今日は天気がよくて気分爽快」と思いながら出勤したときに、突然上司に怒鳴り散らされて、同僚からもひどい扱いを受けたら「なんてひどい人たちだ!どうしてこんなひどいことをするんだ」と反応しがちです。ですが私たちがどこで何をしていても、本当の原因はクリーニングをせずにほったらかした記憶、それも宇宙創成から今現在に至るまでに溜め込まれた記憶が引き金を引いたことにあります。家族、親類縁者、先祖代々に遡って溜め込まれた記憶かもしれないし、今生のものなのか、地球が始まった頃のものなのか、はたまた魂が別の惑星にいたときのものなのか、誰にもわかりません。表面意識で認識できる情報はわずか15ビット程度で、その奥には1500万ビット以上もの情報がうごめいているとも言われているほど、わかりようがないんです。
 だからこそ私たちを取り囲んでいる外の世界が、今この瞬間の内側にあるものとしてクリーニングする。健康で友人に恵まれて経済的にも豊かで幸せでありたいと誰もが願うものですが、輝く魂を育てていくには自身の内側をきれいにしておくことです。それらは内側が清浄であるからこそ、一層の輝きを放つものだから。


どんな出来事も、クリーニングのサイン


―― 伺っているだけでウニヒピリが癒されるようなお話です。すごく大事な基本ですね。


ジーンさん 記憶を持っていることに気分を害する必要もないですよね。多くの人々は「どうしてこんなことになるの?」と嘆きますが、どんなにネガティブな経験だとしても、それらは単に「こんにちは!こっちに注意を向けてクリーニングして!」というお知らせに過ぎないのですから。
 2週間前にこんなことがありました。10年以上も前からよく知っているフレンドリーな犬にひどく噛みつかれてしまったんです。たまたま隣人にプレゼントを渡そうと立ち話に行ったら突然、庭の柵が開いて犬が飛びかかってきたのです。
 不思議なことに、両手や腕、脚が次々と噛みつかれても恐怖に怯えることも叫ぶことも体のバランスを崩すこともなく、スッとスクワットの姿勢を取って犬のキバから腕を外して離れることができました。ウニヒピリとの間で絶え間なくクリーニングをし続けていたためかもしれません。
 後でガレージの監視カメラに映っていた一部始終を見た隣人から、「あなたの態度があまりに平和で驚いた」と言われました。そこには夫も居合わせていたのですが、「駆けつけて犬を興奮させたらダメだ!」と感じて距離をつめながらクリーニングしていたそうです。夫も「お前は平和そのものだった」と言うのです。血まみれの両手を押さえて、「たぶん救急で病院に行った方がいいかも…」としか言葉が出ない状態だったのにね。
 2週間経った今もまだ振り返ってはクリーニングを続けていますが、驚くほど犬を罰する気持ちや恐怖といったネガティブな感情が私の中に一切存在していないんです。
 ここでお伝えしたいポイントは、私自身の内側にその出来事を引き起こす記憶があったということ。隣人も犬もよく知っているというだけで油断せず、隣人に近づいていく前にもっと私自身がクリーニングをして確認して然るべきだったのです。
 犬に噛まれるという一部始終を何度も振り返りながら、神聖なる存在に対して「この出来事を引き起こした私自身の内側にある記憶をニュートラルに変換してゼロの状態にしてください」という嘆願に徹してきました。


―― 大けがだったでしょうに…。大丈夫だったのですか?


ジーンさん 何か所も縫いましたし、両手も青黒く腫れましたよ。でも面白いことに抜糸してからは、あっという間に傷が癒えてしまったのです。右手はまだ傷跡が残っているけれど、左手はもうどこを縫ったのかすらわからないでしょう?(編集注:ズーム取材中、両手を掲げて見せてくださいましたが、ジーンさんの仰る通りでした)


真の健康とは神聖なる存在とともにあること


―― そんなにひどい事故を起こして、その犬はどうなったのですか?


ジーンさん 私の友人たちは「殺処分を申し立てればよかったのに!」「警察に関与してもらえばよかったのに!」と言いましたが、クリーニングをするだけです。犬は今も元気にしていますよ。
 あれから近くを通ったときにその犬が見えたので、「ハロー、元気にしてる?」と心の中で声をかけてみました。すると、「僕の命を救ってくれてありがとう。亡霊に取り囲まれていたんだよ…」と犬が伝えてきたのです。つまり同じ地域に住んでいて土地の記憶を共有しているわけですから、私自身が亡霊に取り囲まれていたとも言えます。「もう大丈夫なの?」と尋ねると、「もう大丈夫。噛んでしまってごめんなさい」と言って去っていきました。この出来事がなければ消去できなかった、とてつもなく多くの記憶があったと思いますし、それをクリーニングできて回復もしましたからね。


―― 亡霊が関わっていたとは…。なかなかジーンさんのように対応するのは難しいように思います。


ジーンさん 犬に噛まれたこともなかったのに、次の瞬間に何が起きるのかは誰にもわかりませんね。
 今、世界では新型コロナウイルスをめぐる不安定な経済や失業の危機があり、あらゆるところで戦争も起きています。ニュースでは抗議をする人々が報道され、ソーシャルメディアはあらゆる思考形態に溢れ返っています。そのような状況で世界に向き合って健康を保ちながら生きていくには、内側のバランスを霊的に精神的に身体的に整えることが何よりも大切ですし、道を見出すには、自己のアイデンティティである内なる家族(父・母・子ども)が強く一体化しているかどうかがカギになるでしょう。
 そして本当の自己を生きる最善の方法がクリーニングなのです。与えられた人生の真の目的は、神聖なる存在が創った「あなた」というかけがえのない自己として、その美しい振動を輝かせることにある。そのためには継続してクリーニングを続けていくしかありません。
 「真の健康とは何か?」という最初のご質問に戻って、シンプルにしましょう。クリーニングを通じて私自身が受け取った神聖なる存在からのメッセージは、「わたし(I)とともにあるのか、そうでないのか」。ただそれだけなのです。ウニヒピリ、ウハネ、アウマクアという内なるひとつの家族が、神聖なる存在と手を携えて本当の自己としての人生を創っていくのですから。



(次回に続く)
(文責:高木 みのり)


(『元気な暮らし』2023年1月号掲載)




ジーン・ナカサトジーンさん


オアフ島在住。1982年にマウイ島でモーナと出会い従事、30年以上に渡りセルフアイデンティティー スルー ホ・オポノポノを公私ともに実践。2007年から現在までSITH講師として活動するとともに、故イハレアカラ・ヒューレン博士からの長年の支持を受け、SITH運営にもクリーニングを通して常に参加している。ハワイ州教育省の教育スペシャリストとしてハワイにおける教育施設の環境向上に務めている。


当記事に関して


※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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