このブログでは「ホ・オポノポノ」を長年実践している講師をお招きし、様々なお話を伺います。



ネロ・チェッコンさんと吉川さんの対談(2)

2024年04月19日

今回は、SITHホ・オポノポノ講師のネロ・チェッコンさんと伊勢神宮に参拝し、吉川竜実先生と対談させていただいた貴重な内容をお届けさせていただきます。


(前回の続き)

「今ここ」が創造の瞬間のゼロポイントフィールド


ネロ・チェッコンさん(以下、ネロさん) 実は2012年に来日したとき、「日本に来たなら伊勢神宮に行かなくちゃダメ!」といわれて「宗教の場所か……」と覚悟して来てみたら、神聖な森にものすごく感動したんです。今回、やはり自然が敬われている本当に素晴らしいところだと感じました。日本では多くの方々が、自然を尊敬し自然と共にありたいといっていますが、伊勢神宮はまさに豊かな自然と繋がっていますね。
 最近の調査で、私の住む町は3千年前にケルトの人々が住んでいたことがわかったのですが、あのジュリアス・シーザーもローマ帝国の創建時に「ケルトにとっての寺院は森なんだ。どうして人はケルトのように自然を敬うことができないのか」と書き残していて、そのことを思い出しました。そのように自然を敬うケルトの歴史がある土地に自分が住んでいることを誇りに思います。


吉川竜実先生(以下、吉川先生) 面白いですよね。ケルトの時代、日本には縄文文化があり、両者には共通点が多いのです。縄文の文様である「渦巻き文」や「十字紋」も共通しています。つまり極東と極西で繋がっているということです。


ネロさん 実は、その町でエジプトのものよりも小さいピラミッドまで見つかって、興奮しているところです。私たちの文明以前のことはわかっていないことばかりですが、今やっと少しずつみんなが気づいてきていますよね。


吉川先生 ヨーロッパ文明の基礎だったかもしれないし、アニミズム的なケルトや、神道の源流である縄文のような共通の文化が根底にあったという可能性ですよね。それを我々の魂は経験で知っているのかもしれません。遙か遠くの長い歴史の中での文明や文化、はたまた生まれ変わりやこの世で終わりではないということを世界の多くの人々が認識するようになると、ホ・オポノポノも神道も理解していただきやすくなるような気がしてなりません。


ネロさん キリストの復活以降2〜3世紀くらいはみんなが輪廻転生を信じていたという記録がありますが、AD400年頃から信じなくなったようです。古い価値観のなかで「キリストの復活」を自分に適用してしまうとクリスチャンでなくなってしまうからできないだけで、どこかでわかっているし希望を持っているとも思います。


吉川先生 原罪の概念と繋がっているからですよね。


ネロさん 多くの方々が根深い罪悪感に縛られていると思います。手放せば本当の自由を手にできるのに、信念や価値観からくる強固なものをクリーニングするプロセスには長い時間がかかるかもしれません。
 「今この瞬間のクリーニングに過去世も含まれている」と気づいたモーナ女史は、具体的に祈りながらクリーニングを行ったと聞いています。12のステップはシンプルですが、すべてを含めて内省するだけで過去世を具体的に扱うことができますし、内省することしか方法はないわけですから。


吉川先生 文字や言葉を超えているもので、頭ではなくて魂で理解しなくてはいけないところがあるのでしょうね。日本神道の神々の世界もおそらく時間軸がなくて、瞬間、瞬間が映像のようにあるだけだと思います。自由になるにはその積み重なった記憶を破棄すればいいということ。
 たとえば来世で報いを受けるという業に恐怖を抱く人々も多いですが、ホ・オポノポノでは「単なる記憶」として消去したら終わりだし、原因は「I don‚t know」でしょう?ひとつの事象だけが原因ではなくて、いろんなことが積み重なって起こるのだから、人にはわかりようがない。4つの言葉を唱えてお任せしていたらいいというのは凄まじいテクノロジーですよ。
 生まれ変わりとは、草木が種から芽が出て幹や枝葉が育って花が咲き実を結んで枯れ果て一生を終えて、また再生してくるという自然の法則と同じで、自分たちも自然の一部として再生していくということ。「来世で会いましょう」といえる人たちの方が優しくなれるのではないかとも思っています。


ネロさん 思考の理解が追いつかなくても「今この瞬間に異界との接点がある」「この世とあの世はひとつ」「どんな過去の瞬間でも今ここで創造の瞬間になり得るゼロポイントなのだ」というのはケルトも神道もホ・オポノポノも同じですから。


吉川先生 その通りだと思います。ゼロポイントの表現でいうと、ちょうど北斎の「神奈川沖浪裏」がゼロポイントの空間を描いているのです。人と自然とのぶつかりあい、火山である富士山と浪とのぶつかりあい、その瞬間に静寂な爆発が起こってゼロが生まれる。この絵には黄金螺旋が埋め込まれていて、火焔型土器と同じコンセプトも見出されるのです。


ネロさん モーナ女史がおっしゃっていたことと同じです。「そのゼロのところに手放したい記憶をすべて投げ込みなさい、自然が簡単にゼロにしてくれるのだから」と。逆に人間は努力してがんばってもゼロに到達できないということ。ケルト民族が使っていたシンボルにも同じようなものを見たことがあるので、いつか先生にお見せしたいです。


もっと自然を信頼して委ねた方がいい


吉川先生 日本でいうと、縄文の芸術表現の背後にある真実を発掘して光を与え、最初に価値を見出した人が岡本太郎です。彼の作品は抽象絵画のようですが、著作や作品をみていくと、縄文に近代のモダニズムをぶつけていたのがとてもよくわかります。敗戦で日本に帰って来て「日本人ってなんだろう?」と古都の京都・奈良を訪ねて「しょうもない」といい放ち、焼失した法隆寺について記者にどう思うかを聞かれたら、「燃えて結構、自分が法隆寺になればいい」といったんですね。今この瞬間に生き切るということを自ら体現していた人です。


ネロさん どれだけ長く生きるかではなくて、量より質、どう生きるかという教えですよね。大多数の方々は長生きをしたいという願いから死を恐れているので、生きる喜びよりもどうやって死を免れるかの選択に終始しています。でも「山登りをしたいけど、死ぬのが怖いから行かない」というのではなく、いかに自分自身の生命を全うするかが大事で、もっと自然を信頼して委ねた方がいいと思います。私たちは大地に、地球に抱かれているわけですから。


吉川先生 すべてが許されているのだから、安心して自然を信じ頼り切ればいいということでもありますね。
 渋谷のパブリックアート「明日の神話」をぜひ見に行ってください。原題は「広島、長崎」で、ピカソのゲルニカ同様に反戦のシンボルですが、ゲルニカと決定的に違うのは、どんなに悲惨なことがあっても人としての誇りを持って「瞬間に閃いて生き切るんだ」ということ。そして向かって右が過去、中央に現代、左に未来の三分割で三位一体の構造で描かれていて、過去・現在・未来でひとつで、未来に描かれている3人のエンジェルは太郎自身と父母。ホ・ポノポノでも父・母・子どもでひとつでしょう?生命の自尊心を大切にするというメッセージでもあります。


ネロさん 素晴らしい。モーナ女史が多くの宗教に分離がないことをみて、重要なアイデアを集めてホ・オポノポノをつくりあげたように、同じ精神で最終的に統合に向かっていることをわかりやすくされたと思います。


吉川先生 宗教の垣根を越えた究極の生き方を示していますよね。内省を通じて神やすべての自然と繋がることができる。すると当然、自然を敬うし、いつも神という存在を感じて繋がることができるという、最もシンプルで深淵なテクノロジーを編み出されたわけですから。


ネロさん 私もそう強く信じていますし、そのように生きようと日々努力しています。神道も自然を尊重する信仰であり、宗教ではないですよね。その根源を持っているということ。先生のような立場の方とこうして心を開いて話せることを光栄に思います。


吉川先生 おそらくモーナ女史が望まれたでしょうから。こちらこそご参宮くださり誠にありがとうございました。



(文責:高木 みのり)

(『元気な暮らし』2024年5月号掲載)




ネロ・チェッコンさん
(写真は五十鈴川のほとりにて撮影)
ネロさん2024.05

イタリア・ヴェローナ在住。巨大企業のテクニカルディレクター、アーサー・アンダーセン(現アクセンチュア)経営コンサルタント、ヨーロッパ大手金属メーカーのコンサル指揮を経て同メーカー役員に。また現在ヴェローナ市裁判所の民事訴訟科テクニカルアドバイザーとして、法廷内における企業間ビジネス訴訟および裁判審査の技術的判断を行っている。ビジネスや法廷、個人(夫・父親)といったさまざまな立場の中でSITHホ・オポノポノを実践し、
ヨーロッパ、日本、台湾で講師として活動している。



吉川竜実先生吉川先生2024.05




神宮参事・博士(文学)。皇學館大学大学院博士前期課程修了後、平成元年より伊勢神宮に奉職。即位礼及び大嘗祭後の天皇(現上皇)陛下神宮御親謁の儀(平成2年)、第61回式年遷宮(平成5年)、第62回式年遷宮(平成25年)、御退位につき天皇(現上皇)陛下神宮御親謁の儀(平成31年)、即位礼及び大嘗祭後の天皇(今上)陛下神宮御親謁の儀(令和元年)に奉仕。平成11年第1回・平成28年第3回神宮大宮司学術奨励賞、平成29年神道文化賞受賞。


当記事に関して


※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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Posted by THDstaff at 10:00レポート