ジーンさんへのインタビュー(15)
今回は、1982年に創始者のモーナ女史に出会って以来、30年以上に渡って公私ともに実践しておられるジーン・ナカサトさんにお話を伺いました。
(前回の続きです)
健康とは霊的・精神的・身体的なバランスを取ること
ジーン・ナカサトさん(以下、ジーンさん) ホ・オポノポノで「健康」とは、人の身体だけでなく、この宇宙に創造された有機物、無機物、生物、非生物といったすべての存在の原子分子まで含めた「包括的な健康」を扱っています。たとえば「お金さん」が病気にかかることもあれば、地球さんや土地さんは糖尿病かもしれません。地震が多発するのは、地球さんが頭痛を訴えているためかもしれませんよね。
つまりクリーニングで「健康」を扱うとき、すべての存在の霊的・精神的・身体的な健康を包括して、神聖なる存在の視点でバランスを取ることを大切にしているんです。
―― 一般には「人の健康」しか思い至らないですよね。
ジーンさん ホ・オポノポノで、「すべての存在にアイデンティティがある」というとき、その霊的・精神的・身体的な健康が含まれているのです。たとえば家や土地を扱うとき、歴史を通じた数々の戦争の記憶、振動が残っているところへ引っ越したり売買に関わったりすると、理由のわからない病気になることだってあります。それが土地の記憶とは気づかずにね。
―― だからクリーニングが必要なのですね。
ジーンさん そうです。自分自身のクリーニングだけでなく、私たちに付属するすべてのものについてもね。特に家族、親類、先祖代々については、かつて誰がどんな職業でどんな人生を歩んだのか知り得ませんよね。「腹痛に悩んでいる」という原因が、前世の切腹にあるかもしれないし、戦中に爆撃を受けた土地にあるのかもしれない。そのようにあらゆる振動が残っている場所にクリーニングをしないで行くと、悪夢を見たり頭痛や呼吸トラブルに陥ったり、どうなるかはわからないですよね。
―― 事前にクリーニングをすることも大事ですね!
大切なのは、逆境に耐えうる「しなやかさ」
ジーンさん ホ・オポノポノでは、問題があるときも「何も起こっていない」と感じるときも、予防としてクリーニングすることを伝えていますね。
―― そして日々クリーニングを実践しているからといって、何の問題も起こらないというわけではないですよね。
ジーンさん その通り!「クリーニングをしているから問題が起こるはずがないのに!」とか、「どうしてクリーニングしているのにこんなことが起こり得るの!?」と皆さんおっしゃいますが、どれほどの過去世と記憶を積み重ねて今に至っているのかはわかりません。そこでクリーニングを継続するために「レジリエンス(逆境に耐えうるしなやかさ)」が大切だということをお伝えしたいと思います。
どんな出来事も、どのように反応するかなのです。カオスの渦中でも、平和のうちに対応することもできるのですから。
―― まさにそのレジリエンスを育ててこられた講師として、ジーンさんのご体験をシェアいただけますか?
ジーンさん 以前にお話しましたが、ピットブルに襲われた出来事がわかりやすいでしょうね。
あちこち噛みつかれて血まみれになり騒然とした混乱状態でも、自動的にクリーニングをしていたおかげで、完全な穏やかさを保っていられました。そして、「これは犬ではない」という神聖なる存在のインスピレーションを受けたので、すぐに「オーケー。それなら“私自身の内側の何か”が原因で、この出来事が起きているんだ」と取り組むことができたんです。
ヒザの大手術をしたときは、その数年後に、ヒザに埋め込んだロッドから何かが緩んで外れた音が聞こえたという出来事もありました。みんなは「医師を訴えるべきだ!」と言いましたが、その医師は一万件以上のヒザの手術経験もあり、「あなたのヒザは見たこともないほどひどい状態だ」と特別な専用ロッドをつくってくれた人です。そこでクリーニングをして、やはりその医師に診てもらいました。もともと粉々に砕けていたヒザを回復まで導いてくれたのですから。ホネが折れた程度ならレーザーで治っても、「コレは回復は見込めないんじゃないか」とリハビリにあたった専門の方々にも言われたほどなんですよ。3度に渡るヒザの手術を受けてクリーニングを続けた結果、今では完璧な健康状態を取り戻しましたからね。
―― エクササイズに週3回通って、200回ものスクワットをこなしていらっしゃるとか。ヒザの大手術をした人とは思えません。
ジーンさん ほかにも4分間のプランクをしています(笑)。このようなエクササイズができるようになるなんて、40代のころは想像もできませんでしたよ。
歳を重ねることは人生の最終局面ではない
ジーンさん だんだんできることが増えて、強くなってきました。同世代もエクササイズ仲間も「歳を取ると病気ばかりで動きもニブくなるし、太ってきた!」と嘆いているんですけど、それを聞くたびにクリーニングをして、「それは真実ではないわよ」って言うんです。医師たちにも、「疲れを感じたりしないのかい!?」って聞かれるのだけど、「全然」って、答えています(笑)。今年74歳になりますが、年齢を感じませんから。
―― すごすぎます。それに昨夏にお会いしたときよりも、さらにお若く見えます。
ジーンさん 私たちが普段からどのような「思考」でいるか。それをクリーニングあるのみですよね。歳を重ねることは、人生の最終局面というわけではないですから。
―― 世の中に溢れる「思考の型」こそが、人生を行き詰まらせているように感じます。
ジーンさん その通りですね。だからまずはクリーニング。そしてクリーニングに基づいたアクションを取ることと、継続すること。ここが一番難しいところだし、モーナ女史はよく「ほんの一瞬の意識が大事で、やるかやらないかなのよ」と言っていました。
それにはウニヒピリとウハネのケアがすごく重要。もしも双方が「神聖なる存在がどのように機能するか」と、自分たちにどんな役割と目的があるのかを理解できたら、いちいち考えなくても自動的にクリーニングしてくれます。自己をしっかりケアすることが大事なんです。
犬に襲われたときに穏やかでいられたのも、ウニヒピリが自動的にクリーニングをしていたからなのです。
―― 「自己のケア」というとき、「自分のことを優先してはいけない。人の面倒を見ることを優先すべきだ」という社会通念が邪魔をしているなとも感じます。
ジーンさん その思い込みは洗脳のようなもので、クリーニングですよね。
社会で求められる責務、たとえば両親や祖父母の介護や、コミュニティの分担を続けていいし、それらを放り出せというわけでもないの。「何事も行動を起こす前にウニヒピリの準備が整っているかどうかを確認して、クリーニングすること」が大事。それをせずに誰かの世話ばかりを続けていたら、彼らの問題と記憶を引き受けることになります。すると疲労やストレスが溜まって、「何でこんな責務を自分自身に押し付けるの?!」とイライラが募りますよね。常にウニヒピリが大丈夫かを確認すること。すると人助けもラクにできますよ。
―― 健康を包括してクリーニングすることなど、とても大事な視点を伺うことができました。本日もありがとうございました。
(文責:高木 みのり)
(『元気な暮らし』2024年7月号掲載)
ジーン・ナカサト
2007年から現在までマウイを中心にSITH講師として活動。ハワイ州教育省の教育スペシャリストとしてハワイにおける教育施設の環境向上に務める。クラスの中では自身の生活の他に職場でのクリーニングに関してもシェアをしている。イハレアカラ・ヒューレン博士からの長年の支持を受け、SITHファウンデーションにもクリーニングを通して常に参加している。
当記事に関して
※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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