KR女史へのインタビュー(8)
一心同体「ウニヒピリ」
―― 「ウニヒピリ」という存在のケアを、ホ・オポノポノではとても重視していますね。これはどんなものなのでしょうか。
KR女史 ウニヒピリは、自分の一部です。一番、仲良くしていきたい部分ですね。ホ・オポノポノが一台の自転車だとすると、こぎ手の左足がウニヒピリ(潜在意識)、右足が私たち(顕在意識)。左右に分かれてはいますが、仲良しの一心同体です。お互いの協力と、左右のリズムとバランスがないとうまくいかない。
ウニヒピリが、クリーニングのために必要なことを集めてくる(左足がこぐ)。すると右ペダルが上に上がってきます。そうしたら、私たちがこぐ番ですから、クリーニングする(右足がこぐ)。するとまたウニヒピリが次に必要なことを集めて踏み込み、ペダルが上がる。私たちはクリーニングする。こうしたペダルを両足で漕ぐような、お互いの協力作業が必要なのです。
―― なるほど…ペダルがうまく踏めていないと、なかなか前へ進まないわけですね。物事がうまくいかないな、と感じるときは、クリーニングでペダルが踏めていない状態だということですね。
KR女史 そう、なにか、クリーニングがうまくいってない状態だということだけはわかるわけです。
私も車で経験したことがあります。意識的には「何か車がおかしいな」とわかったのですが、クリーニングせずに運転し続けていました。途中で思い直してクリーニングを始めたのですが、車が「ぽこん」と壊れて止まってしまったのです。
確かに「なにかが違うな」、と「感じていた」。これは右ペダルが上がっている合図なのですが、途中までクリーニングしなかった私がいたわけです。もし一切クリーニングをしなかったら、事故に遭っていたかもしれません。
クリーニングする係
―― 普段の生活で、ふっとよぎるものがありますが、インスピレーションなのか直観なのか記憶なのか気のせいなのか、なんだかわからず無視してしまいがちです。でもこれは、「わからないからこそ、クリーニングする」のでしたね。
KR女史 そう、ふっとよぎることに関して、大きなこと、小さなこと、というレッテルを貼っているのも「記憶」なのです。たとえば、コップをひっくり返したとします。ある人は、「たいしたことない」と思うかもしれませんが、私ならその瞬間の私の反応をクリーニングします。それが起きた原因が何かは、わからないわけですから。ホ・オポノポノでは、「何を」クリーニングするか、ということは重要ではありません。「今、この瞬間クリーニングする」、そこにしか焦点を置いていません。
この話は、結果がすぐ現れた例なのでわかりやすいですが、私たちが担当できるのは「クリーニング」まで。そこから先は、いつその結果が出るか、どんな結果になるかは、わからないのです。
―― ついそこを「知りたい」と思うことをクリーニングしなければなりませんね。
KR女史 私たちが顕在意識で把握できる情報は本当にちょっとだけなのです。その、私たちには気づくことのできない原因となっている記憶を、ひとつひとつ集めてきては、クリーニングさせてくれるのがウニヒピリです。
たとえば缶詰を親指の上に落として、「痛い!」と、なりますね。三次元的に見るとこれは普通のことで、「スープの缶が落ちて痛かった、終わり」、なのですが、何がそれを起こしたのか、その原因がどこにあるのか、私たちには知り得ないのです。私のいる場所で過去に戦争があったのかもしれないし、缶詰の鉄がつくられた場所にものすごい地縛霊がいて、その影響かもしれない。遠い昔の宇宙でのできごと、その分子が缶の中に入っていたからかもしれない…。
だから起きることをひとつひとつクリーニングしていくしか、私たちにはできないのです。
―― …確かに想像もできません。私たちの役目は、何かをコントロールすることでも、原因を模索することでもなく、ただクリーニングをすることだと、何度も立ち返らなければならないと感じました。ありがとうございました。
(インタビュー:滝澤 朋子)
(2011年7月『元気な暮らし』掲載)
KR女史(Kamaile Rafaelovich)

SITHホ・オポノポノ代表。19歳からホ・オポノポノを実践、クリーニングを主体とした古代ハワイアンマッサージのスペシャリストであった故モーナ女史より直接教えを受けた数少ないボディワーカーの中の一人。
当記事に関して
※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
『元気な暮らし』では毎月最新のインタビュー記事を掲載しております!
ご購読はこちらから ↓ | グッズのご注文はこちらから ↓ |
![]() |
![]() |
KR女史へのインタビュー(7)
未来のことも「今」、クリーニング
―― 物事を始める前にクリーニングする、ということには、どんな意味があるのでしょうか。
KR女史 たとえばあなたも私も、今回初めてお会いしたように思うでしょう。でも初めてではないのです。何か繋がりがあるから、こうしてまたお会いすることになっています。長い長い歴史の中で、ひょっとしたら、争いの相手だった可能性もありますが、あなたと私の間に何があったのか、私たちにはわかりませんね。
人生は、まるで映画の上映中、真ん中あたりで入っていくようなものなのです。過去に何が起きていてこの場面になっているのか、先はどんなストーリーなのかも、まったくわかりませんよね。だから、「今」、クリーニングする。そうすることで、記憶にコントロールされた関係ではなく、まったく新しい関係を築くことができるのです。
たとえば、この場所で以前会議をしていた人が、私たちの目の前のこのテーブルを、大変な怒りを持って叩いたかもしれません。すると、このテーブルも痛みがあって、ウニヒピリもそれを体験することになります。前もってクリーニングすることによって、テーブルの痛みが消えた状態からからスタートできますし、ウニヒピリもその負担から始めなくて済むわけです。
もし、お仕事の内容が出版業でしたら、スケジュール表に出版の予定日を書き込みますね。「今」、その出版日について、クリーニングできるわけです。
―― 未来もクリーニングできる、ということですね。
KR女史 そう、その日まで待つ必要はありません。
たとえば、職場で誰かが病気で倒れてしまったと聞いて、「仕事に支障が出るのではないか」、という不安が出てくるとします。その不安は、「先の話」を思っている、未来のことですよね。でも「その想い」は、「その想いが出てきた〈今〉」しかクリーニングできません。
家族と久しぶりに会う、ということが提案された時点、または決まった時点で、その「会う」ということについて、いろんな感情が起きることもありますよね。
―― 「また小言を言われるな」とか「病気の具合はどうだろうか」とか。
KR女史 そう、その想いが表面に出てくる、という体験は、いろいろな条件がそろった「今」だからできます。その想いの、その体験のクリーニングは「今しかできない」、大変貴重なことなのです。その感情を見逃してしまうと、次にいつ上がってくるかわかりません。
―― クリーニングしないと、またその感情は潜在意識の中へ戻ってしまうのですね。

KR女史
ウニヒピリの働き
―― 「クリーニングをしていると、クリーニングしなければならないことが集まってくる」、と感じられる方がいるのですが、それは見逃せないチャンスということですね。
KR女史 あなたに「クリーニングしたい何か」がある。それを「クリーニングしたい」と発信したことで、その流れはスタートしているのです。
私たちは、たとえば病気など、ひとつのことを表面的にとらえて、クリーニングを始めるのですが、それが起きることにまつわる、「まだ目に見えていない記憶」「認識できていない記憶」が、無数にあるわけです。それを、ウニヒピリが集めてきてくれている。クリーニングには、ウニヒピリのこの働きが不可欠なのです。
―― なるほど。まったく関係ないように思えても、起きる出来事や感情が、自分がクリーニングしたいことに繋がっているかもしれないのですね。
KR女史 たとえば仕事のことでクリーニングしていたら、なぜかお母さんのことを思い出して、それもクリーニングしていたら、次は自分の育った家のことを思い出して…というように、複雑に絡み合った記憶をほどいていくまでに、いろいろな過程を経る場合があります。また、目の前の〈問題〉を起こす原因は、自分が今立っているその土地で、過去に戦争があったからなのかもしれません。何がどう関係しているか、私たちには一切わかりません。だから、何か事を起こす前に、そして問題や感情が見えたら、それを「今」クリーニングするだけですね。
―― だから何も変わっていないように思えても、「クリーニングを今、すること」に意味があるのですね。ありがとうございました。
(インタビュー:滝澤 朋子)
(2011年5月『元気な暮らし』掲載)
KR女史(Kamaile Rafaelovich)

SITHホ・オポノポノ代表。19歳からホ・オポノポノを実践、クリーニングを主体とした古代ハワイアンマッサージのスペシャリストであった故モーナ女史より直接教えを受けた数少ないボディワーカーの中の一人。
当記事に関して
※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
『元気な暮らし』では毎月最新のインタビュー記事を掲載しております!
ご購読はこちらから ↓ | グッズのご注文はこちらから ↓ |
![]() |
![]() |
KR女史へのインタビュー(6)
インスピレーションで、対話する
―― KRさんは、人間以外の存在の声もお聞きになるのですね。
KR女史 そうですね。近所に大きなオウムを飼っている家があって、旅行で3日ほど留守にすると聞いていました。あるとき家の周りを散歩していたら、そのオウムが「もうあたし死にそう、お腹すいちゃった」、と言ったのが聞こえました。窓から覗くと、エサも水もなくなっていたので、なんとか手を伸ばしてカゴを開け、エサを入れました。そのオウムはとても気品ある感じで、「あら、どうもありがとう」って言ったんです(笑)。住人が帰ってきたので報告すると、「普通そんなことをしたら、絶対に噛むはずなのに」と、驚いていました。
また以前は、コーヒーカップが「私を動かして!」と何度も話しかけてきたことがありました。その度に私は「あとでね」「これやってからね」と後回しにし、落ち着いてからカップを取りに行ったら、もう割れてしまった後でした。これは大きなレッスンで、「聞こえたらすぐに実行する」という大きな学びの機会でしたね。
―― そうした「声」や、ウニヒピリの言葉は、どのようにしたら聞くことができるのでしょう?
KR女史 声として聞こえるというより、多くの人の場合、感情や直感などの形で感じるようです。「声が聞こえる」ということが重要なのではなく、クリーニングしていると意識が開いているので、インスピレーションが受け取れるわけですね。
私は不動産業を営んでいて、最近、23エーカー(約2万8千坪)という、とても大きな土地を買いました。クリーニングしながらその土地を歩いていたら、小さな穴が開いていて、それを見たときに、「この穴を埋めなきゃいけない」、と感じたんですね。そしてその穴を埋めたら、土地全体が、「ほっ」としたのが感じられたのです。
この広さの土地で、そんな小さな穴なんて大したことはないはずなのですが、自分の中で「それが大切だ」と感じたので、埋めました。するとこの広い土地、全体が落ち着いたんです。
クリーニングをしていると、常識外のことが起きます。クリーニングしながら忠実に起きてくることをやるだけです。理屈で理解できなくても、穴を埋めろと言われればやる。自分で土地を管理するのではなく、土地がしたいようにできるよう、良い世話役になるだけなのです。
―― すべてに、そのものの意思があるのですね。
今、ここで、「ゼロ」になる
―― 私の同僚は、職場である事務所に、朝は「よろしくお願いします」、帰るときは「ありがとうございました」、と話しかけているそうです。ある夜、いつものように事務所に挨拶をして、鍵を閉めようと思ったら、いつもはすっと入る鍵が入らない。しばらくガチャガチャやっていて、ふと「ひょっとしたら何かあるのかな」と思ってドアを開けて中をのぞいたら、消したと思っていたエアコンがついたままで、スイッチを切って、「教えてくれたんだね、ありがとう」、とお部屋に言ったら、すっと鍵が入ったそうです。こういうやり取りは、会話しているようで楽しく、幸せな感じがする、と言っていました。
KR女史 素晴らしい、美しいです、とても。話しかけることって、とても素敵ですよね、大切にしてほしいです。普段からありがとうって言ってるから、鍵も鍵穴も手伝ってくれたのでしょう。すべてと繋がっているのだ、という体験ですね。ホ・オポノポノをやり続けると、そういう瞬間が現れてきます。
―― 私はいつも頭の中が記憶でいっぱいで(笑)、よくあちこちにぶつかってしまいます。でもからだのどこかを打ったり切ったりしたとき、「不注意でごめん」、とからだや打ったテーブルに謝ると、血も出なかったり、痛みもなく、青アザにもならずに治ってくれるんですが…。こういうことがあるたびに、「まだまだだなぁ」と思います。
KR女史 「まだまだだなぁ」と思っているのも、「記憶」「判断」ですから、「まだまだだなぁと思う」ことを、その時にクリーニングしてください。ホ・オポノポノは、なにかの状態になるのを待つのでもなく、その状態になるまで何かをするということでもなく、「ここで、この瞬間」に、「ゼロ(無・空)」の状態になるということが重要なのです。
―― なるほど。…今もまた「まだまだわかっていないなぁ」と思ったので、これをクリーニングします(笑)。来月もまた引き続きお話を掲載させていただきます。ありがとうございました。
(インタビュー:滝澤 朋子)
(2011年4月号『元気な暮らし』掲載)
KR女史(Kamaile Rafaelovich)

SITHホ・オポノポノ代表。19歳からホ・オポノポノを実践、クリーニングを主体とした古代ハワイアンマッサージのスペシャリストであった故モーナ女史より直接教えを受けた数少ないボディワーカーの中の一人。
当記事に関して
※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
『元気な暮らし』では毎月最新のインタビュー記事を掲載しております!
ご購読はこちらから ↓ | グッズのご注文はこちらから ↓ |
![]() |
![]() |
KR女史へのインタビュー(5)
そのものの意思
―― クリーニングをしていて、「うまくいった」という人と、「うまくいかない」という人がいるのはなぜでしょうか。
KR女史 クリーニングして「良くなる」、「悪くなる」、というのは、ただの判断ですから、それも「記憶」の再生です。そこをクリーニングできますね。
―― なるほど、そうですね。
KR女史 「クリーニングしたのに状態がもっとひどくなった、でもそうなるのも何か意味があるのだ」、というところへ行きたいのです。現状をコントロールするためにクリーニングするのではなくて。
私も、何年も結論の出ない仕事があると、不安やイライラが出てきます。でも、それらはただ、「記憶」が再現されている状態ですから、クリーニングするだけですね。
しかしほとんどの人は「期待」があるので、自分の労力、たとえばクリーニングした、という労力に結果が見合わないと、ああでもない、こうでもないと内側で葛藤が起こり、駆け引きが始まります。
―― 私もよく、それに陥っています(笑)。先日、出かけるときにクリーニングをしたはずなのに、行き先の選択が間違っていて、待ち合わせに一時間も遅れてしまいました。「クリーニングしたのになぜ」という気持ちになりました。
KR女史 「なぜ」は、私たちにはわかりません。そういう気持ちになったら、それも記憶ですから、またそれをクリーニングする。その繰り返しです。「期待」がなければ、ただ出てきている体験や感情などの記憶をクリーニングするだけ、だから続けていけるわけです。
―― 終わりはありませんね(笑)。
KR女史 私は先日、香港カトレアの木を買ってきて、クリーニングをして「ここに植えたらいい」と思った場所に植えたんです。しばらくして、その木が枯れてしまいました。さらに嵐がきて、その木が倒れて、それでもクリーニングを続けました。すると倒れたところから根が張ったのです。今ではその場所に根付き、きれいな花を咲かせてくれています。
そのとき、「期待」がないからそのままにしてあげられましたが、「期待」があると、倒れたらもとへ戻そうとか考えますね。私には「ここに植えたら、木は育つ」、という「期待」がありました。それは、クリーニングを妨げる大きな原因です。
木を植えて枯れたのを見ると、頭は勝手に「悪いことだ」と判断し、掘り出して捨てたり、何か手を施そうとしたりします。しかしクリーニングした結果、「そのままにしなさい」、という風に感じたので、そのままにしました。倒れても、枯れそうになっても、ただ起きることをクリーニングしていたら、最終的には、勝手に「自分の場所」まで木が自分で移動したのです。自分の記憶をクリーニングすることで、木も自由になり、したいようにしてくれるのです。
クリーニングしたか、否か。
KR女史 「いかにして〈アタマ〉の影響を受けないか」です。起きている現象、自分の感情に、ただ向き合ってクリーニングすることで、正しい方向へ動いていく。これが永遠に続きます。私の事務所からカトレアの木を見るたび、クリーニングのもたらすものを見る気がするのです。手放して、ただインスピレーションに従っていくのだ、ということを再認識させてくれます。自分のやり方を手放して、「そのものの意思」を見分けるということですね。
―― クリーニングしても、また判断してしまうこともありますが、「すべてうまくいっている」、と捉えるのがコツなのでしょうか。
KR女史 どう解決するか、ということではなくて、「クリーニングしたか、否か」、が尺度なのです。
たとえば、私は仕事でいろんなプロジェクトを同時進行していますが、毎日最終的に自分自身に尋ねることは、「クリーニングしたか?」ということなのです。そのプロジェクトやそれに関わる人々について「クリーニングをした」のであれば、あとはお任せです。なぜクリーニングをするのか、理由はみんなが自由になれるからです。自由があるかどうかは、クリーニングをしてどれだけ手放せたか、です。
先ほどの例が、謙虚さを教えてくれます。木はそれ自身が意思を持っています。私が木の面倒を見て、支配している、というのは失礼ですね。木が倒れたいなら、それを認めて倒れたままにし、移動したいといえば、それを見守ります。仕事も家族もすべて同じ。どれだけ、それに徹することができるかなんです。
―― いつも再認識させていただきますが、クリーニングした結果に重きを置くのではなく、「クリーニングすること」そのものが重要なのですね。ありがとうございました。
(インタビュー:滝澤 朋子)
(2011年3月『元気な暮らし』掲載)
KR女史(Kamaile Rafaelovich)

SITHホ・オポノポノ代表。19歳からホ・オポノポノを実践、クリーニングを主体とした古代ハワイアンマッサージのスペシャリストであった故モーナ女史より直接教えを受けた数少ないボディワーカーの中の一人。
当記事に関して
※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
『元気な暮らし』では毎月最新のインタビュー記事を掲載しております!
ご購読はこちらから ↓ | グッズのご注文はこちらから ↓ |
![]() |
![]() |