KR女史へのインタビュー(7)
未来のことも「今」、クリーニング
―― 物事を始める前にクリーニングする、ということには、どんな意味があるのでしょうか。
KR女史 たとえばあなたも私も、今回初めてお会いしたように思うでしょう。でも初めてではないのです。何か繋がりがあるから、こうしてまたお会いすることになっています。長い長い歴史の中で、ひょっとしたら、争いの相手だった可能性もありますが、あなたと私の間に何があったのか、私たちにはわかりませんね。
人生は、まるで映画の上映中、真ん中あたりで入っていくようなものなのです。過去に何が起きていてこの場面になっているのか、先はどんなストーリーなのかも、まったくわかりませんよね。だから、「今」、クリーニングする。そうすることで、記憶にコントロールされた関係ではなく、まったく新しい関係を築くことができるのです。
たとえば、この場所で以前会議をしていた人が、私たちの目の前のこのテーブルを、大変な怒りを持って叩いたかもしれません。すると、このテーブルも痛みがあって、ウニヒピリもそれを体験することになります。前もってクリーニングすることによって、テーブルの痛みが消えた状態からからスタートできますし、ウニヒピリもその負担から始めなくて済むわけです。
もし、お仕事の内容が出版業でしたら、スケジュール表に出版の予定日を書き込みますね。「今」、その出版日について、クリーニングできるわけです。
―― 未来もクリーニングできる、ということですね。
KR女史 そう、その日まで待つ必要はありません。
たとえば、職場で誰かが病気で倒れてしまったと聞いて、「仕事に支障が出るのではないか」、という不安が出てくるとします。その不安は、「先の話」を思っている、未来のことですよね。でも「その想い」は、「その想いが出てきた〈今〉」しかクリーニングできません。
家族と久しぶりに会う、ということが提案された時点、または決まった時点で、その「会う」ということについて、いろんな感情が起きることもありますよね。
―― 「また小言を言われるな」とか「病気の具合はどうだろうか」とか。
KR女史 そう、その想いが表面に出てくる、という体験は、いろいろな条件がそろった「今」だからできます。その想いの、その体験のクリーニングは「今しかできない」、大変貴重なことなのです。その感情を見逃してしまうと、次にいつ上がってくるかわかりません。
―― クリーニングしないと、またその感情は潜在意識の中へ戻ってしまうのですね。

KR女史
ウニヒピリの働き
―― 「クリーニングをしていると、クリーニングしなければならないことが集まってくる」、と感じられる方がいるのですが、それは見逃せないチャンスということですね。
KR女史 あなたに「クリーニングしたい何か」がある。それを「クリーニングしたい」と発信したことで、その流れはスタートしているのです。
私たちは、たとえば病気など、ひとつのことを表面的にとらえて、クリーニングを始めるのですが、それが起きることにまつわる、「まだ目に見えていない記憶」「認識できていない記憶」が、無数にあるわけです。それを、ウニヒピリが集めてきてくれている。クリーニングには、ウニヒピリのこの働きが不可欠なのです。
―― なるほど。まったく関係ないように思えても、起きる出来事や感情が、自分がクリーニングしたいことに繋がっているかもしれないのですね。
KR女史 たとえば仕事のことでクリーニングしていたら、なぜかお母さんのことを思い出して、それもクリーニングしていたら、次は自分の育った家のことを思い出して…というように、複雑に絡み合った記憶をほどいていくまでに、いろいろな過程を経る場合があります。また、目の前の〈問題〉を起こす原因は、自分が今立っているその土地で、過去に戦争があったからなのかもしれません。何がどう関係しているか、私たちには一切わかりません。だから、何か事を起こす前に、そして問題や感情が見えたら、それを「今」クリーニングするだけですね。
―― だから何も変わっていないように思えても、「クリーニングを今、すること」に意味があるのですね。ありがとうございました。
(インタビュー:滝澤 朋子)
(2011年5月『元気な暮らし』掲載)
KR女史(Kamaile Rafaelovich)

SITHホ・オポノポノ代表。19歳からホ・オポノポノを実践、クリーニングを主体とした古代ハワイアンマッサージのスペシャリストであった故モーナ女史より直接教えを受けた数少ないボディワーカーの中の一人。
当記事に関して
※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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