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モミラニ・ラムストラムさんへのインタビュー(12)

2023年05月19日

今回は、カリフォルニア州サンディエゴにて大学教授兼音楽監督として活動されているモミラニ・ラムストラム博士にお話を伺いました。


(前回の続き)

「こうあるべき」をまず手放す!


―― 名前にもアイデンティティがあるというお話でした。人にも〝会社さん〞にもアイデンティティがあると認識することが大切ですね。社会で言われる「こうあるべき」という仮面をつけて、その役割を演じ続ける生き方もひとつですが、ウニヒピリとの関係を深く持って内なる家族が揃うと、自分本来のアイデンティティとして生きられるということでしょうか。


モミラニ・ラムストラム博士(以下、モミラニさん) 何よりもまず、「本当の自分ならばわかるはず」というアイデアを手放すことですよね。だって、それは誰にもわからないのだもの。そして、「みんなが充実してハッピーで元気で仕事に前向きで調和が取れている状態が理想のあり方だ」と決めつけるアイデアを手放すことから始めたいですよね。


―― おお!確かにそこに執着して「正しさ」を楯にすると、別のものになってしまいますね。


モミラニさん いつも「私たちは何者なのか?」というところに立ち返りたいですよね(笑)。誰もが神聖なる創造の産物なんだ、ということ。完璧な仕事と完璧な状況であっても、記憶を通じて見ている限りは誰も完璧だと受け取ることができません。何が正しくて、何が間違っているのかは誰にもわからないし、次の瞬間がどうなるのかも誰にもわからない。自分自身を満足させることもできないのが現実ですから、「みんなを満足させられる」というアイデアを手放しましょう。


コミュニケーションもクリーニングから


―― どんな組織もそれぞれの意見があって進んでいくので、コミュニケーションについてはいかがですか?


モミラニさん モーナ女史は「全部を言葉に出す必要はないし、本心から話せばいいわけでもないの。まずクリーニングすることで、伝える必要があることは出てくるのよ」と言っていました。それが必ずしも人を満足させるとは限らない。ときに人の気分を害したり怒らせたりするかもしれないけれど、クリーニングすることで話すべき内容は自ずと出てきます。


―― 以前イハレアカラ・ヒューレン博士が、ある講演会の中で話すべきことをインスピレーションで受け取ったとき、「これを言ったら二度と呼ばれないだろうな…と思ったけれど、それもクリーニングして伝えたよ」と言っていたのを思い出しました。クリーニングし続けるというのが要ですね。


モミラニさん ホ・オポノポノを39年続けてきて、クリーニングをすることが、いかに内なる子どもを安心させてあげられるかを実感しています。たとえば「これが本当にやりたいことなの!」「どうしてもこれを私がやるの!」と握りしめている状況のとき、そんな自分を認識したら、「オッケー。まずクリーニングしてみよう。それで何が開かれるか、見てみようよ」と提案する。期待を認識したら、クリーニングできるよねと手放す。すると期待や落胆に振り回されずに、思いも寄らなかったことが目の前に現れることもあります。「これなの!」と特定するのは、しがみついている記憶です。正しいのか間違っているのかは誰にもわからないのだから、クリーニングツールを駆使して、子どもに愛を注いで「大丈夫。私は一緒にいるよ。一緒にクリーニングをして、何が現れるか見てみよう」と伝えることが大事です。そうでないと、「これをしないとダメ!」と全員を縛りつけて、自ら首を絞めていることになりますよね。


―― 仰る通りですね!すごくわかります(汗)。クリーニングで開かれる道を歩く方がはるかに面白くて想像をはるかに超えて完璧です。


モミラニさん ステップバイステップですよね。


自分のアイデンティティを生きるには?


―― それぞれのアイデンティティを尊重してクリーニングで開かれるように、ゆるしていくことなんですね。


モミラニさん みんなが「こうあるべき!」と会社さんを引っ張り合うと、会社さんは困惑します。私自身も引退後の生活をどのようにデザインするのかわからないし、あなたがトータルヘルスデザインという“会社さん”とのデートをどのように「デザインすればいいのか」わかりませんよね?
 「私たちにはわからないから一緒にクリーニングしよう」と伝えて、会社さんを安心させてあげる。そうすることで、自ずと神聖なる存在によるデザインをゆるします。1つひとつの行動からクリーニングすることで、神聖なる存在のデザインが自ら現れることをゆるしていく。神聖なる存在の助けが必要なのです。だからこそ「皆にとって良さそうに見える」ものではなくて、罪悪感からでもなくて、「わたし」というアイデンティティが自由に輝きを放って先に進んでいけるようになります。
 罪悪感はとても大きな影響力があります。それがどこからくるのだろう?と立ち止まって、いつでもウニヒピリのケアを一番に行う、そして一日の最後にもケアをすることが大事ですよね。本来の私が何であろうと、ホ・オポノポノを通じて自己のアイデンティティを生きることが不可欠なのですから…。


―― いつもいつでも「記憶を消去してください」と嘆願して結果を委ねて、実践的に生きていくという日々の循環、流れの中で生きられますね。
 罪悪感というのが、ひとつのキーワードのように感じました。


モミラニさん 私たちはこれまでに多くの問題をつくり出してきたけれど、ネガティブな怒り、憤り、後悔などあらゆる感情は罪悪感に根ざしているので、罪悪感ほど影響力の大きなものはないし、攻撃のエネルギーを持っているんです。
 罪悪感は、「私は価値がない存在なんだ」という思い込みの産物です。だからこそ一人ひとりが、自分自身をいつもいつでもケアすることが大切。男女の不均衡も自己のケアがないところから来ているので、ケアが大事なのです。そして今、この瞬間に罪悪感と向き合ってクリーニングする。
 層になっている記憶を剥がして自己を生きるには、「ゼロにしてください」とゆるしを嘆願して、ゆるすという双方向の働きが必要ですよね。手放すと決めて、神聖なる存在の手に委ねるというプロセスを何度も何度も繰り返す中で、ときに退屈に感じる局面があったとしてもね。
 ところでデザインという部分について、私自身もかつては「自分がするもの」だと思っていました。でも今は「クリーニングで何が開かれるか見てみよう」という立場をとることで、神聖なる存在の優美さとともに進んでいけるようにしています。どんな変化も、どこで何をしていても、罪悪感は根深いのでつきまといます。それをクリーニングする。
 人生を楽しむということ、平和を感じることについてもクリーニングをする。小さな質問をし続けて、クリーニングする。毎瞬ごとに、自然の中で木々の話を聞くとき、鳥の歌声に耳を傾けるとき、平和を感じるかもしれませんね。


―― 呼吸をするようにクリーニングですね。ウニヒピリと対話してケアしてゆるしてクリーニングすることで、循環していく流れを感じられます。ありがとうございます。





(インタビュー:高木みのり)


(『元気な暮らし』2023年6月号掲載)




モミラニ・ラムストラム博士
モミラニ・ラムストラムさん


1983年よりホ・オポノポノを実践し、故モーナ女史から直接講師のトレーニングを受けた数少ない一人。およそ30年で500回以上のクラスで講師を務める。カリフォルニア州サンディエゴ、メサカレッジの教授兼音楽監督として活動するほか、近年ではクリーニングのインスピレーションから絵画を始め、展覧会が開催されている。



当記事に関して


※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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Posted by THDstaff at 10:00 │講師の方々に訊く