KR女史へのインタビュー(22)
「SITHホ・オポノポノ」の創始者、モーナ・ナラマク・シメオナ女史の一番弟子で、世界中でもっとも長くクリーニングをしていると言われるKR女史に、クリーニング歴10年のスタッフがお話を伺いました。
すべてに宿るアイデンティティを尊重し、ケアすること
―― 今春より新しいセッション「ランドクリーニング」が始まったことで、土地のクリーニングについて関心をお持ちの方が多くおられます。土地のクリーニングも人と同じでしたね?
KR女史 土地をひとりの人物ととらえると、わかりやすいでしょう。例えば土地を持っているなら、その住所や納税の番号、賃貸契約をしている場合は住所だけでなく、大家さんや不動産屋さんもおられますね。こういったことをすべてクリーニングします。
大切なことは、土地にも歴史があるということです。それも、私たちの人生よりもはるかに長いのです。ドラッグや殺人の歴史を背負っている土地もあります。その都度、その問題がわかったときにクリーニングしていきます。すべてのものにアイデンティティがあることは以前からお話させていただいていますが、土地も同じです。契約書があるから、購入したからといって「これが私の所有物よ」「私が所有者なのよ」というのは傲慢な話。私たちはほんの短いある期間、お世話をさせていただくために選ばれたに過ぎず、土地を尊重しお世話をすることこそが大切です。親子関係、対人関係と何ら変わりはないんです。
―― 土地も人間関係も、それぞれのアイデンティティと向き合って、ケアをするということですね。
KR女史 そうです。その中でもしも問題が見えたなら、クリーニングです。わだかまりを感じたとき、その問題を作っているのは、あなたなのですから。
原因は外側にはない
―― いかなるときも、その原因は内側にあるということですね。そういえば講演会の中で、KRさんが先の大統領選について話されていました。世界中が騒然となったわけですが、KRさんご自身は「何が語られようと、アイラブユーにしか聞こえない」とのことでした。このエピソードにヒントが隠されているように感じます。生活が政治に影響されることに対しては、どのようにクリーニングするのですか?
KR女史 「政治や法律に私たちが影響されているんだ」と、あなたが思っているところでクリーニングです(笑)。
―― え!?そこからなのですか!?
KR女史 そう。あなたを動かしているものは「外側には何もない」というところにケジメをつくって、「全部自分なんだ」というところから始めていきたいわけです。
たとえばもう30年になりますが、ある隣人の犬が毎朝毎朝、わざわざうちの駐車場にやってきて、糞をするんです。「文句を言ってやらなくちゃ」「書面で苦情を送り付けてみようかしら!?」「あぁ、クサイ!!」などなど、本当にいろいろな感情が沸き上がってきましたが、「何も原因は外にない」となったら、クリーニングに専念するしかないですよね?
―― それでも問題が続いているんですよね? 苦情を言いに行くなどはしなかったのですか?
KR女史 もちろん、しましたよ(笑)。文句を言いたくてしょうがなくなるわけです。でも何度、苦情を言っても、「え? そうなの? うちの犬が?」となってしまう。30年も同じことの繰り返しですから、ものすごく腹も立ちましたし、「コイツ~(怒)」ともなったわけですが、「原因は外側にはない」となると、自分で改めてクリーニングするしかありません。そこに立ち返ったとき、「これは、ディヴィニティ(神性)が自分を鍛えてくれるためのトレーニングなんだ」「これがクリーニングされることで、お金の循環を生み出しているんだ」と感じざるを得ない出来事があったのです。「このクリーニングが、私を教育してくれている」ととらえられるようになってからは、とても楽です。「社会の価値観がこうなんだ」ということも、何も原因は外側にはないのですから。
―― やはり基本に立ち返るしかないわけですね(笑)。
KR女史 あなたの意識が何かに気づいたなら、それをクリーニングです。これは、知人と道を歩いていた時の話ですが、その方が突然、「今、かわいそうな老人とすれ違ったけど、見た?」と言うのです。私には何のことかわかりません。「あそこにいるじゃないの?」と差し示されても、私には見えないわけです。おかしいですよね? でも記憶とはそういうもの。あなたに見えたことは、あなたの中に記憶があるということ。
「何も原因は外側にない」
100%の責任とは?
―― 身のまわりだけでなく、さまざまなことが世界中で起こりますから、見聞きすれば感情が揺さぶられます。そうしたことも、プライベートなことも、どんなことでも向き合い方は変わらないのだと改めて実感しました。
KR女史 知性が「私はこの人たちが悪いとわかっている」「あの人たちが悪い」と言うことが、赤信号です。「外側で何が起きているかはわからない」というところに立つことが大切。そこに反応があるなら、クリーニング。常に「自分は何もわかりません」という謙虚なところからクリーニングしたいわけです。
―― 「100%私の責任です」という態度がクリーニングで大切と言われますが、その意味を確認してもいいですか?
KR女史 隣人の犬についての経験でたとえると、「飼い主の世話が下手だからだ」と責任を押しつけることはできます。でも、自分の潜在意識の何かの記憶によって、ワンちゃんがそこで糞をすることになっている。その原因の責任は私にある。そこをクリーニングしたいだけなんです。クリーニングによって何が起こるかはわかりません。飼い主が悪いとか、社会の価値観はこうだとかすると迷路のように一生出てこれない、デッドゾーンに入ってしまうわけです。それよりは、やはり、できることをやっていくということですね。
―― 「外側に原因がある」かのように、すぐに条件反射してしまう自分がいることに気づきます。いつでも基本、いつでも初心ですね。ありがとうございます。
(文責:高木 みのり)
(『元気な暮らし』2017年4月号掲載)
ランドクリーニング
KR女史による、ご自身と「土地」にまつわる新しいコンサルテーションです。詳細はホ・オポノポノアジア事務局までお尋ねください。KR女史(Kamaile Rafaelovich)
SITHホ・オポノポノ代表。19歳からホ・オポノポノを実践、クリーニングを主体とした古代ハワイアンマッサージのスペシャリストであった故モーナ女史より直接教えを受けた数少ないボディワーカーの中の一人。
当記事に関して
※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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