KR女史へのインタビュー(37)
今回は、創始者モーナ・ナラマク・シメオナ女史の一番弟子で、世界中でもっとも長くクリーニングをしているといわれるKR女史にお話を伺いました。
原因は外側にはない!
―― 今回のテーマは、ウニヒピリの再教育。ホ・オポノポノを実践する上で重要な「ウニヒピリとの付き合い方」を再確認できそうです。
KRさん 内省を通じて問題を解決して、持って生まれた自分らしい人生を生きるには、「自分」に備わっている3つの側面(ウハネ、ウニヒピリ、アウマクア)それぞれの役割を知り、特にウハネ=思考、ウニヒピリ=感情と認識できるとクリーニングしやすくなるんです。
ウニヒピリは記憶装置のようなもので、過去に抱え込んだネガティブな記憶がすべて溜まっていて、恐怖も心配も不安も、外の原因が引き起こしたのではなく、元々そこに保存されていたもの。外に原因がないのだから、「私が抱えてきた記憶の何が、この現象を引き起こしているの?」と問いかけるべき相手は、自分だけ。次にすることは、苦しみを抱え込ませてきた自分自身に対して「ごめんね、ゆるしてね」と語りかけながら、「これらを正してください」と神聖なる存在(ディヴィニティ)に対して嘆願することです。すると本当の原因となっている太古からの記憶をウニヒピリが集めてくれ、クリーニングのプロセスが始まるのです。
―― 感情がかき乱されて、反射的に「目の前の出来事や人」を原因にしてしまいそうなときに使えるクリーニングツールはありますか?
KRさん 「アイスブルー」と心の中で唱えてみるのが助けになります。
問題が起こるたびに、私たちは「外に原因がある」と決め込んで反応してしまいがちですよね。今回「ウニヒピリの再教育」というテーマを扱うのも、「外じゃないよ、内にあるんだよ」と私たち自身を教育し直したいわけです。まずは自分自身をクリーニングするために「アイスブルー」を使います。頭の中で思考をグルグルめぐらせることで生じる感情、何かを引き金に生じた感情に溺れている、そんなとき「アイスブルー」と声をかけてあげると、ウニヒピリが記憶を集めてアウマクアに届けてくれます。本当の原因について認識する必要もありません。クリーニングするたびに記憶は消去されているのですから。
それと個人セッションを通じて気づいたのは、(特に女性の傾向として)「怒ってはダメ」「〜してはいけない」と感情を抑えつけている人が非常に多いことです。クリーニングは「怒っているんだね」とありのままを受けとめることから始めます。
それと同じくらい大切なことは、ウニヒピリは傷つくだけの存在ではない、ということ。ハッピーな状態もありますし、様々な側面があるので、ありのままの自分の状態と感情に注意をはらって、レッテルを貼らず決めつけず、今のライブな感情に対してクリーニングをするだけです。
裁かない。フタをしない。あるがままをクリーニングして開かれる現実を生きる
KRさん 「炭水化物はからだに悪いから食べたいけどダメ!」「自分はこうしていきたいけれど、社会の常識に反している」といった葛藤もありますね。それはウニヒピリとウハネ(表面意識)が闘っている状態なので、ウニヒピリの衝動にフタをしてガマンすべきなのではなく、ウニヒピリに生じている欲求と「ダメ」「常識に反している」というジャッジの両方を、ただあるがままクリーニングするんです。すると、最終的に正しい選択をすることができて、自分が想像した以上のことが開かれるんです。
―― 確かに「こうなったらいいのに」「こうしてほしい」という想像を超えるような展開が訪れます。「結果を操作したり、画策しようとしない」ことが大切でしたね。
KRさん クリーニングするとき、のぞんだ結果や期待をゼロにしたいのですが、「期待を持ってはダメ」「欲求を持たないでください」と抑えつけるのではなく、「こんな期待(欲求)があるんだね」とそのものを認識してクリーニングです。
ウニヒピリは膨大な記憶を抱えています。例えば「期待」ひとつを消去するだけでも、そこに隠された記憶がごっそり消去されるんです。故モーナは「1回のクリーニングで消去される記憶の膨大さを実際に目で確認できたらショック死するレベルよ。それに気づいたら、誰もクリーニングを止めないのにね」と言っていました。とはいえトラウマや感情とガッツリつき合う必要はなくて、「今、何が起きているかはわからないけれど、この体験をクリーニングしてください」と嘆願することが大切です。
―― KRさんは不動産業をされています。ビジネスでも同様にクリーニングですね
KRさん もちろん。不動産の取り扱いは、弁護士を立てて裁判になるケースも多いので、私の中でも戦争が起こります。頭で考えて分析するクセがあるとクリーニングになりませんし、「こうしたらこうなる」という決めつけやレッテル、「正解を出そうと囚われること」も悪循環を生むだけなので、一歩下がって、自分の内側に生じていることにただ気づいて、嘆願をします。迷いのあるうちは試行錯誤しますが、クリーニングで得られる確固たるインスピレーションにしたがって、開いてくるものを体験したいんですね。そうすることで、問題にまみれた物件が落ち着いて、それ自体が本来持っていた素晴らしさが現れてきます。
私はよく庭を散歩して、心や頭に生じるさまざまをクリーニングしています。何事もクリーニングをして、インスピレーションを実行していくうちに現実が開いていく。その波に乗りたいものですよね。
―― 「どうにか画策して問題を解決しようとする」のではなく、「勝手に解決されていく」のがクリーニングですね。本日はありがとうございました。
(インタビュー:高木 みのり)
(『元気な暮らし』2020年7月号掲載)
KR女史(Kamaile Rafaelovich)
SITHホ・オポノポノ代表。19歳からホ・オポノポノを実践、クリーニングを主体とした古代ハワイアンマッサージのスペシャリストであった故モーナ女史より直接教えを受けた数少ないボディワーカーの中の一人。
当記事に関して
※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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