アイリーン・シュウォネックさんへのインタビュー(2)
今回は、イハレアカラ・ヒューレン博士の元でクリーニングを実践してこられた講師の一人、アイリーン・シュウォネックさんにお話を伺いました。
八方ふさがりのどん底から道が完璧に開いていった
(前回の続き)
―― 最もクリーニングしたことは何ですか?
アイリーン・シュウォネックさん(以下、アイリーンさん) 金銭的なことです。初めてSITHのクラスに参加した直後に、友人が私を保証人にしたまま雲隠れしたので支払い責任が回ってきたんです。全財産を失って破産宣告もしました。子どもたちを十分に養えなくなり、「私は無価値で無能で何をやってもうまくいかない人間なんだ…」と自責に打ちのめされて鬱になり、八方ふさがりのどん底に落ちたんです。そのとき「ウニヒピリを守ってケアする」というホ・オポノポノの教えをとにかくただ実践したんですね。
最初の頃、私はウニヒピリにお伺いを立ててばかりで振り回されっぱなしでした。でも、感情が表出したときに「私はこの感情に振り回されない。これはゼロにするものだ」という明確な意志を持つことができるようになり、「私は本来、神聖なる存在」だと受け入れられるようになったんです。自分がのぞむ形をウニヒピリへのお手本として見せ、「伝える」姿勢を明確にしてからは、ウニヒピリがしっかりついてきて完璧な関係になり、クリーニングするたびに現実が劇的に変化しました。
―― ウニヒピリを毎日ケアすることで信頼関係を築いて、感情を抑えつけるのではなく、ウハネである自分を律すること。それがターニングポイントだったのですね。
アイリーンさん その通りです。おかれた事情は人それぞれでも、筋トレのようにコツコツと続ければ、ひ弱な筋肉もたくましく成長できます。忘れたり三日坊主にしないで、生活の一部になるまで実践すること。たとえば毎朝1時間早く起きて内省の時間を取るようにしました。ウニヒピリはとても純粋なので、どんなことも鵜呑みにして信じ込んでしまいます。内側で表出されるどんな情報も感情も同調せず、一切振り回されなくなったことで、私自身にウニヒピリを導くだけの強さが備わったのでしょう。自分自身が灯台の光のようにウニヒピリを導くまでに10年もかかって(笑)本当に長い道のりでしたが、クリーニングですべてが完璧に開いていったんです。
ゴミを捨ててつくった空に愛が入ってきた
―― それにしてもクラスを受講した直後にどん底に落ちたなんて、「クリーニングなんて意味がない!」と反発してしまいそうなものですよね。
アイリーンさん 自分でも、うつ状態なのに「ありがとう」「愛しています」と唱え続けられたのを今でも不思議に感じます。何か神聖な存在がいつもそばにいるような感覚でした。
私自身、「自分は常にカオスを生み出す存在で、生きる価値もない」と思い込んでいましたし、自分を信頼することもできずにいたので…。ディヴィニティはいつも助けて語りかけてギフトを与えてくれているのに、受け取っていいものかどうかと思い悩み、何が起きているのかと戸惑っていました。内側に溢れかえっている情報や感情、物理的にもゴミ屋敷のようだった家を整理して、情報のゴミも捨ててスペースをつくるうちに、ギフトを受け取ってもいいんだと許せるようになったんです。自分自身を信頼することで、まわりの人々もあなたを信頼するようになる。あなたから始まり、あなたで終わるのです。
ディヴィニティは完璧なる存在なので、誰も裁かないし、そもそも裁きを必要としません。ですが潜在意識の奥底に裁きが渦巻いていたので、まわりの人々はもちろん自分自身を裁きまくりながら罪悪感に苛まれていたんです。ですから特に「ごめんなさい」「ゆるしてください」というプロセスを通じてスペース(空)をつくっていきました。裁く状態があるからこそ、「ごめんなさい」「ゆるしてください」が機能したのかもしれません。空の状態に「裁き」は存在していないのですから…。
職場の状況も大きく変わりました。30年も同じ職場で働いているので、同僚は私の事情をすべて知っているわけです。貧乏のどん底で鬱を患っていた私に手を差し伸べるべきなのか、そっとしておいた方がいいのか、誰もが腫れものをさわるように私を怖れていました。状況が一変したことで、「いったい何をしたらこうなったの!?」「まるで奇跡のようだった!」と今でもよく言われるんですよ(笑)。
―― クリーニングの結果は人智を超えますよね…。
「無条件の愛」にたどり着いたらすべてがあった
―― 今、世界中が移行経済と不況にあえいでいます。お金のトラブルにおけるクリーニングのポイントがあれば聞かせてください。
アイリーンさん 個々の状況は千差万別なので…。私にとっては残された道がクリーニングだけだった、神聖という内なるガイドを見出したからこそ、「無条件の愛」にたどり着くことができた、それだけなんです。「無条件の愛」は、誰にも破壊できない唯一のものといえるかもしれません。私自身についてお話すると、お金を失う恐怖がすべてを失う状況を招いていて、問題は「私を保証人にして逃げた男性」ではなく、その状況を引き寄せた自分にあったんです。その記憶を握りしめたままでは、新たなスタートを踏み出せなかったと思います。そして自分が何者なのかを知ることがカギになりました。たぶん私たちは、エゴを超えたところで自分の本質を大切にする必要があるんです。
―― 理解するまでに時間がかかりそうです(汗)。
アイリーンさん 理解しようともがきますよね(笑)。でもゼロにすべてがある。神聖なる存在とアウマクアの次元は振動数がずっとずっと高いのだから、わかり得ないし知らなくていいし、想像を超えること。だからこそ「わからない」ことを恥じる必要もないんです。完全性は完全性以外の何ものでもなく、ただそこにあると認めて、わかり得ない分野を受け入れるからこそ、無でいられます。
それから時間といえば、「今、この瞬間」が大切で、肉体を持っている限り変えられるのは「今」ですよね。行き詰まりを感じても、ウハネとウニヒピリをケアしていたら大丈夫なのだから。
―― ハッ!日本にも古来、過去も未来もない、いつも今このときにすべてがある「中今」というとらえ方があります!ホントに今、この瞬間ですね。貴重なお話ありがとうございました。(完)
(インタビュー:高木みのり)
(『元気な暮らし』2020年9月号掲載)
アイリーン・シュウォネック
ドイツ出身。2009年よりイハレアカラ・ヒューレン博士の元、SITHホ・オポノポノを実践。ミュニック(ミュンヘン)の民放テレビ局の教育チャンネルにて長年プロデューサーを務め、同時に作家、ロミロミセラピストとしても活動している。
当記事に関して
※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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