ジーンさんへのインタビュー(3)
ホ・オポノポノ講師としてクリーニングを実践されている、ジーン・ナカサトさんにお話を伺いました。
クリーニングは過去にも未来にも行きわたる
―― 前回に引き続き、ウニヒピリのケアについて伺います。ウニヒピリの存在を認めて、話しかけていくことがケアになるんでしたね。私は手の痒みや痛みが辛いので、ヒフのウニヒピリに話しかけていきたいと思いました。
ジーンさん ウニヒピリに「何してほしい?」って聞いてみてください。例えばおなかが痛かったら、おなかのウニヒピリに「今、幸せですか?」って。「痛いよ~」って言ったら、「痛い」をクリーニングしていくことも必要です。「アイスクリームが食べたい」って言ったら、その気持ちをクリーニングして、アイスクリームを食べたり。ウニヒピリの存在を認めながら、一緒に動いてみましょう。
―― ウニヒピリの「やりたい」を、叶えてあげるんですね。
ジーンさん そうです。多くの人はたくさん我慢を重ねています。そうすると、表面意識のウハネがウニヒピリを押し込めてしまって、ウニヒピリが存在できなくなってしまう。そうすると、我慢が爆発して、からだに表れてしまいます。だから、自分のケアをする。ストレスを抱えたまま、嘘を生きないということです。自分を愛する、尊重する。
―― たくさん我慢したり、自分に自信がなかったり、人目を気にしたり。そういう人は周りにもたくさんいるように思います。そんな状態だと、自分のケアは忘れがちになってしまいますよね。
ジーンさん そうですね。「自分に自信がない」という体験も、記憶から来るものです。私たちは先祖代々から、長年蓄積されてきた我慢や、権力者に従って生きてきた記憶を受け継いでいます。自分の感情や意思を抑え込み、ただ従わなくてはいけない。今あなたが肉体を持って体験している記憶、体験を生み出している記憶は、この世が誕生してから今日までの蓄積されてきた記憶です。今、あなたがクリーニングをすると、ご家族、親戚、先祖代々にその恩恵は行きわたるのです。また、先祖だけでなく子孫にも影響しますので、とてもプラスになりますよ。
―― すごいですね! そうすると、私がクリーニングすることで、両親も楽になれる可能性があるんですね。
ジーンさん あなたから変わります。あなたから記憶が消去され、お父さんからも、お母さんからも。相手が先ではないんです。クリーニングは自分から始まります。
―― 両親がケンカばかりしているときは、何かできたらと思っていました。でも、クリーニングするときには相手が変わるという期待もクリーニングして、ただ手放せばいいのですね。
ジーンさん そうです。今起きている現象に対して、どんな記憶から起こっているかはわからないし、何がよい結果なのかもわかりません。手放して“神聖なる存在”に任せます。
ご両親のことをクリーニングされる場合には、親としてではなく、存在としてクリーニングしてください。名前をクリーニングすることが大事です。一つの存在として見ることができますから。相手が寝ている間にクリーニングするのもよいでしょう。相手が寝ていると、表面意識が休んでいるので、潜在意識がすんなり受けてくれますよ。
―― 相手が寝ていてもクリーニングできるんですね! それでは夜にクリーニングしてみたいと思います。

「手放して“神聖なる存在”に任せる」
ウニヒピリのケアは自分を大切にすること
―― 頭で考えて「毎日クリーニングしなきゃ」って思うと、ストレスになってしまいます。そういうときは休んだほうがいいですか?
ジーンさん クリーニングはストレスが生まれてはいけないし、形の決まった技法になってもいけません。楽になって、肩の力を抜いてください。
例えばホ・オポノポノの本でクリーニングの方法を読むときには、書いてあることをクリーニングするとよいですよ。そして自分のやりたい方法を尊重する。そうすると、自由になって、情報を取り入れながら、自分の生き方ができます。人のやり方を押し付けられてしまっては、がんじがらめになってしまって、楽しくないですよね。ホ・オポノポノでは、自分が楽になることで、流れに沿っていきたいわけです。あまりに自分を抑え込んできた人、「平和」を感じるのが難しい場合もあるかもしれません。
―― 「縛られていない状態」がわからなくなっているということでしょうか。
ジーンさん そうです。今、縛られている状態だということに、まず気づいていない。何かが起こると、記憶で見て、記憶で聞いて、記憶で感じる。目の前のことは記憶が映し出されているという認識もされない。
わたしたちは何かが起きているときに、インスピレーションで見るか、記憶で見るか、二つに一つしかありません。そして多くの場合、記憶で見ているわけです。例えば、ある人を見て「この人、嫌だな」と思った。そしたら、それも記憶なのでクリーニングする。すると、最も嫌だと思っていた人が、最高の親友になっちゃったりするんです。
私はハワイ州において、校長先生を集めて教育システムの提供をしています。先生方から「このやり方は間違っている」「これは実際うまくいきませんよ」など、強い批判にさらされることもあります。私はそれを聞いたときの感情をクリーニングします。「自分の中のどの記憶がこの人にこんな感覚を生じさせるのだろう」と。ただ自分を見つめてクリーニングしながら、プレゼンテーションをするんです。すると、話が終わったころには落ち着いていきます。一番苦手だった校長先生が、今では最高の親友です。
家族関係においても、例えば、過去世では敵だったかもしれない。だから、母親だから愛するべきと我慢しているけれども、最も苦手な人かもしれない。そこをクリーニングして、ニュートラルな状態に戻したいわけです。それにはまず、自分自身をケアする。そうでないと、いろんな記憶とか情報を危険信号としてウニヒピリが見せても、気づくことができません。自分をケアして、ちゃんと情報を受け取れる体勢にする。それには、自分とウニヒピリがいい関係でないとできないわけです。
―― ウニヒピリのケアをすることで、自分を整えるんですね。
ジーンさん ウニヒピリのケアは、自分を大切に扱うことです。ウハネにしか本音は聞こえないのですから。思ったこと、感じたこと、印象、思考をクリーニングしていきましょう!
呼吸と同じように、ただ息をした、という感じでクリーニングをし続けたいんです。とてもシンプルですけど、だからこそ難しいですね。
―― ただクリーニングを「する」ことが大事なんですね。体験していることが記憶なんだと思うと、生きている世界がより神秘的に見えてきました。楽しんでクリーニングしていきたいと思います。ありがとうございました!
(文責:太田 陽子)
(『元気な暮らし』2016年11月号掲載)
ジーン ナカサト (JEAN NAKASATO)

SITHホ・オポノポノを30年以上にわたり実践、2007年から現在までマウイを中心にSITH講師として活動している。ハワイ州教育省教育スペシャリストとしてハワイにおける教育施設の環境向上に努める。
当記事に関して
※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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