メリーさんへのインタビュー(4)
世界中でホ・オポノポノのマスターコーディネーターとしてクリーニングを実践されている、メリー・コーラー女史のインタビューをお届けします。
「宇宙が見せてくれる」家
―― 「こうしたい、ああしたい」を手放すと、本当に思っていた以上に人生が開く、というのを体験できました。
もう長年、「年をとっても便利な、周りになんでもある駅近の賃貸アパートに暮らすこと」にしがみついていたのですが、「ゼロ」の状態をサポートするアイテムも併用してクリーニングしていった結果、それは「私たちに必要ない」とわかり、握っていたものが放せました。
そのタイミングで、私が想像もしなかった、田舎の眺めの良い広い庭の一軒家をお世話することになりました。もうずっと忘れていた子どものときの「庭にお風呂をつくる」という夢を、主人が率先して計画してくれています。クリーニングしながら今度こそ慎重に進めたいですが(笑)、「思っていることが自分を狭める」と思い知る体験でした。
メリーさん 素晴らしいクリーニングですね。私も「こうしたい」を手放すと、こういうものを見ることができる、という体験をしたところです。
私たち夫婦は、絶滅種の樹木を保護するための土地を買って、小さな家を建てて住んでいたんです。その家に毎週末、子どもと孫が合計17人全員集まるので、みんな寝袋で過ごしている状態でした。クリーニングしていたら、「もうひとつ新しい家が必要」というインスピレーションがありました。私は「その家は神聖なる存在から受け取るもの」というところからすべてを起こしたかったので、クリーニングして起きたことをまたクリーニングして…という丁寧な作業を繰り返しました。
主人にそれを話して賛成をもらえたので、次は「家を建てるときにするべきことは何なのか」ということをクリーニングし、「建築家を探す」ことが出てきました。それをまたクリーニングして、「近くの大学の建築科」がひらめいたので、息子に「建築学科のある大学へいって、3人の大学教授を挙げてほしい」と頼んだのです。
受け取った3人の経歴を見ていると、一人の名前に覚えがありました。昔、世界中にロッヂを建てている建築家の本を買ったことがあります。私はその建築のひとつがとても気に入り、ブックマークを挟んでいたのですが、その著者だったのです。
彼は「1年に1つしかオーダーを受けない」というスタンスで、私たちがその“1年の1件”にふさわしい家族かどうか、面接で決めます。そして半年かけて、住む人がどんな生活リズム、スタイルをもっているのかを、家族全員と面談を重ね、丁寧に聞き取ってくれました。結局、私たち家族の最優先事項は「孫が幸せに過ごせる家」だということが見えてきたのです。
できた家は、洞窟があったり、小さな池に船が浮かんでいたり、“火の見やぐら”に上って遠くを見渡せたり、遊びのツールがいっぱいです。ベッドルームの代わりに、窓のあるあらゆる壁際に3段ベッドがあり、上の階へは壁をロッククライミングのようによじ登るつくりで、20人余裕で泊まれます。まさしくこのクリーニングを通じて、「思ってもいなかったこと」が起きてきたのです。
―― みんなのウニヒピリが大喜びしそうな家ですね!
メリーさん あなた同様、私も「新しい家が必要」だと思ったときに、「ああいう家がいい、こういう家がいい」と考えて行動していたら、この家に出会えませんでした。クリーニングすることで、宇宙が見せてくれる家を体験している最中です。
メリーさんのご家族
「私は本当の答えを知らない」。
―― 自分がどうにもできないことは、素直にクリーニングに助けてもらいやすいです。新しい家の近隣の方から、「この辺りは猛毒をもつ蛇がうじゃうじゃいるので、巣を含め全滅させた方がいい」とアドバイスがありました。主人は実行すると言いますし、私は先住民の蛇を殺したくありません。他の方法を見つけることもできず、意見は食い違うばかりで、手放すほかなく、クリーニングしました。すると翌日、主人がホームセンターで「踏むと音がする砂利」を見つけて「これで人の存在を知らせれば蛇も出てこない」と上機嫌になり、それ以来「殺す」という単語を使わなくなりました。「自然の中で暮らす」ということにまつわる記憶のクリーニングが始まりました。
メリーさん 「先住民」というキーワードを含め、私たちが今、クリーニングすることです。私たちはほとんどの場合、「殺すか殺さないか」というように2つの選択しか見えません。でもクリーニングで何かが開くと、その選択を超えた「想像したことのないような方法」が、適切なタイミングで見えてくることがありますね。うちにも大きな蜂の巣があって、「クリスマスまでに出て行ってもらえませんか。そうでないと、たぶん処理しなければなりません」と頼んだら、ちゃんとそれまでに一匹もいなくなりました。体験することをひとつひとつクリーニングしていくと、そういうことが起きたりもします。
夫婦って、お互いまったく違うアイデアをもっていますよね(笑)。でもそれをコントロールしようとせずにクリーニングしていると、夫の方から「彼からは決して出てこないような」思いつきが、ポンと生まれることがあって、「それ、パーフェクトなアイデアね!」と、素直に自分が開けます。
―― そうなんですよね! でも、いつも待てません(笑)。
メリーさん ほんとうに! “夫”という存在を通して、「いかに私たちの中に、“もともと”苛立ちという記憶があるか」に気づかされますね! まったく、いい仕事してますよ、男性陣は(笑)。 そういうときは、「答えは神聖なる存在しか知らない」「私は本当の答えを知らない」と思い出すようにしています。手放す助けになりますよ。
―― 貴重なアドバイス、ありがとうございます!
(インタビュー:滝澤 朋子)
(2015年8月『元気な暮らし』掲載)
(MARY MY WILD IRISH ROSE KOEHLER)
IZILLCが主催するSITHホ・オポノポノクラスのマスターコーディネーター。長年に渡って、アメリカをはじめ世界各国で開催されているクラスの主催に携わり、自身も世界中でクラスのトレーナーを勤める。 私生活では夫と七人の子どもとの家族の関わり合いの中で、またビジネスでもクリーニングを実践し、役立てている。
当記事に関して
※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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