ジーンさんへのインタビュー(1)
ホ・オポノポノ講師としてクリーニングを実践されている、ジーン・ナカサトさんにお聞きしました。
ウニヒピリのケアが一番大切!
―― 初めまして。ジーンさんとホ・オポノポノの出合いを教えてくださいますか。
ジーンさん 私は生まれ育ったハワイのマウイ島で夫と生活していました。1982年のある日の朝、新聞の1ページに大きく掲載されたモーナ・ナラマク・シメオナ女史(ホ・オポノポノの創始者)の写真を見て、なぜか心の中が一瞬にして満たされ、「私にとって大切な人の顔を見ることができて、とても光栄だ」と思ったのです。
その晩、夫が偶然に誘ってくれたのが、その女性の講演でした。私は写真で満足してしまって、その女性に関する記事はすっかり見落としていたのです(笑)。そうして私たちはホ・オポノポノに出合いました。
認定講師としても、またハワイ州の教育省アドバイザーとしても、クリーニングの大切さを日々体験します。私にとって、ふさわしい場所、つまりクリーニングのチャンスが与えられている場所で、手を抜かずクリーニングを続けることは、日々新しいいのちを生きるのと同じことです。
―― 私もチャンスはいっぱいですが、手は抜きっぱなしで…(笑)。今朝も、出張用のカバンの中にお砂糖をぶちまけて、そういうことがあって初めてクリーニングを忘れていることに気づかせてもらって、ウニヒピリに「ごめんね」と話しかける。基本的にそういう毎日です。
ジーンさん せかせかしてしまってウニヒピリを忘れるとか、それはどうしようもないことです。私たちがもう一度、クリーニングという行動に自分を戻せるチャンスですよね。本当に、何度でもチャンスがあって、いつでも気づいたときからまた始めることができます。もっとも大切なことは「ウニヒピリのケアを丁寧にしてあげる」ことです。ほとんどの人たちは忙しい社会にどっぷり浸かってしまって、「自分をケアする」ということを忘れているでしょう。自分を休ませてあげたり、自分が喜ぶことをしてあげたりすることは、ウニヒピリのケアの大事なエッセンスなのですよ。
ホ・オポノポノのきっかけをくれた夫と
本当にほしいのは“神聖なる幸せ”
―― 自分の平和が本当に大事だと思います。家族と喧嘩になったときなど、「平和なフリ」をしているうちはウニヒピリが落ち着いてくれません(笑)。クリーニングをして握っているものを手放して、内側が平和に戻れば、相手もちゃんと落ち着いてくれますね。
ジーンさん ホ・オポノポノの良いところは、自分ひとりがクリーニングすればいいというところですね。あなたが「その価値観には同意できない」と思うとき、その感情のもとになっている記憶は何千年、何十万年も前のものである場合も少なくありません。
さらには、あなたが記憶を体験している場所は、土地そのものにも過去からのバイブレーションが残っています。過去に戦争や争いが起きた場所では、その記憶に突き動かされ、争わずにいられなくなります。
―― 「本当の原因」へのアプローチが必要なのですね。
ジーンさん そうですね。顕在意識が原因を思いついたとしても、実際の原因となり得る記憶は、膨大にあるのです。日本をはじめ、発展を遂げたアジアの都市では、問題や疑念があると「すぐさま直結する答えを導き出す」という強い傾向があって、「思いつかない原因が何通りもある」というようなホ・オポノポノの感覚は捉えにくいかもしれません。つねに、大量の「情報」が頭をめぐっていると、問題の原因としてその「情報」の中にいる誰か、たとえば親や子ども、ご主人、会社の上司や部下などに焦点を当ててしまいます。「本当の原因は、あなたの記憶にあるんだよ」と言われても、感じにくいことでしょう。
―― おっしゃる通りです!
ジーンさん 問題の解決に必要なのは、“神聖なる存在”に「解決してください、クリーニングしてください」とアピールすることです。私たちを含め、あらゆる存在を創造したのが“神聖なる存在”です。宇宙ができる前からあなたを知っていて、何をどのようにしたらどうなるか、あなたがどんな人間とどう関わるのかということまで、すべてわかっている。その“神聖なる存在”がつくった“神聖なる計画”を遮ったり、割って入って邪魔をしたりしないことが大事です。
たとえばあなたの友達が目の前で困った顔をしていたら、「助けたい」と思うのは自然な衝動です。でも、そこで一歩下がって、そのお友達の“神聖なる計画”を、あなたは知らない、ということを思い出す必要があります。お友達を見たときに感じたことを自分の体験としてクリーニングする。できるのは、あなた自身の記憶を手放し、「“神聖なる存在”に委ねる」という立場に戻ることなのです。
―― そうですね。私の判断を手放してから行動しなければなりませんね…。
ジーンさん 「私は何も知りません」と言える謙虚な姿勢は、人間にとって一番難しいですね。でもその場所に立てたときに初めて、「神聖なる存在」によって本来与えられているはずの祝福を、享受することができるのです。
何が豊かさで、何がよろこびなのでしょう。お金持ちと結婚しないと、それも29歳までにとか、そもそもあなたのパートナーは異性であるべきだとか、そんなことをいつ誰が決めたのでしょう? ある人のウニヒピリにとっては、パートナーはいないほうが幸せかもしれないし、ほかの人にとっては違うかもしれない。私たちが本当にほしいものは、“神聖なる計画”の中にある、神聖なるよろこび、神聖なる富、神聖なる健康です。それらは必ずあなたに最適なタイミングで、最適な状態であらわれます。“神聖なる存在”が用意した、あらゆる存在の計画書。そこに書かれた、この世におけるあなたの目的、そこへ導く神聖なる声が聞こえますか?あなたが授かったその目的を、体験していますか? それができているか、できていないか。問題はそれだけなのです。
―― 「問題はそれだけ」なのですね! 貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
(インタビュー:滝澤 朋子)
(2015年2月『元気な暮らし』掲載)
ジーン ナカサト (JEAN NAKASATO)
SITHホ・オポノポノを30年以上にわたり実践、2007年から現在までマウイを中心にSITH講師として活動している。ハワイ州教育省教育スペシャリストとしてハワイにおける教育施設の環境向上に努める。
当記事に関して
※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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