このブログでは「ホ・オポノポノ」を長年実践している講師をお招きし、様々なお話を伺います。


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ネロ・チェッコンさんへのインタビュー(12)

2021年07月30日

今回は、イハレアカラ・ヒューレン博士の元でクリーニングを実践してこられた講師の一人、ネロ・チェッコンさんにお話を伺いました。


神聖なる存在と直接つながるシンプルで合理的な方法



―― ネロさんはエンジニアとしてのキャリア以外に、太鼓と詠唱を用いて「内なる魂」を直接体験する儀礼を多くの方々にシェアしておられたそうですね。SITHホ・オポノポノとはどのようにつながっていったのですか?


ネロ・チェッコンさん(以下、ネロさん) 人種が違っても、動物・植物・岩であっても本質はみんな同じなのです。魂を浄化し重いエネルギーを昇華して静寂なゼロの地点に立てば、根源に触れることができる。形式はさまざまですが世界中の先住民族に、その「根源」に直接触れるための叡智やヒーリングワークが伝承されているものです。それを提供していたのですが、文化的背景が異なる人々に伝えることの難しさを感じていました。そんなとき、ハワイ王朝の元で伝統医療のスペシャリストだったモーナ女史が伝統から発展させたSITHホ・オポノポノに出会いました。どんな文化的・社会的・宗教的背景の人でも、それぞれが直接(誰かを仲介せずに)、神聖なる存在に触れられる。職業や生活様式に関係なく、どんな人でもクリーニングによって自身の内なる家族(ウニヒピリ・ウハネ・アウマクア)がひとつになれば、根源的な存在とつながれるわけですから、非常にシンプルで合理的で誰もができる方法だと思ったんですね。


―― ネロさんはアクセンチュアの経営コンサルタントや法廷のテクニカルアドバイザーという超現実的な仕事と、SITHホ・オポノポノという霊的な道を見事に融合しておられる点で、「現実社会と霊性のバランスを取る方法」を模索する多くの方々にとっての光明にも感じられます。


自身の現実的な面と霊的な面が融合する


―― 私たちは、公的にも私的にもさまざまな状況や役割を担っているものです。どのようにクリーニングしたら、自分自身の本質に立ち返って神聖なる存在の流れに沿って生きられますか?


ネロさん 誰もが日常のなかで、ある程度の緊張を抱えているものですよね。明晰さと聡明さを保つよう心がけながら、自分のスキル・感情・好みなど、どんな側面も無視しないで包括的にすべてを含めるようにしています。たとえば私には直感を働かせる霊的な面もあれば、エンジニアであり論理的・経営的な思考をする私もいる。すべてを含んで調和的に融合していくと人生は豊かに満たされていくように感じています。
 数字だけを追いかけていたときには、人生の意味も生きがいも情熱も見出せず人生に迷っていましたが、かといって、異次元やエーテル体だけを追い求めて物質社会に何もない状態がいいわけでもありません。クリーニングで自分を整えていくことは、今に焦点を置いて、リアルで合理的な現実を生きながら霊的な道を歩くということ。潜在意識を扱うことで超意識と霊的につながってあらゆる面が統合されていくという体験です。自分のあらゆる面が統合されて調和的に一体化するのです。今の世の中は、お金か霊的なものかという分離された状態に陥りやすいものですが、SITHホ・オポノポノの強みは、クリーニングをすることによって分離の状態が統合されていくことにあると感じます。たとえばビジネスコラムを執筆する依頼を受けたときのことです。クリーニングをして寝たところ、夢のなかで具体的なグラフィックにいたるまで明確な指示を得たんです。それを仕上げて入稿したら、出版社が驚いて「誰もが必要としていた叡智だ!」と評判になりました。思考では理解できない感覚が与えられるのです。
 いつも順風満帆とはいえませんが、仕事のこと、職場の人間関係、家族のことなど、普通なら助けを求めたり行き詰ったりするどんな出来事があっても、「これは自分の中の記憶で、自分を整えるための課題」だととらえてクリーニングしていれば、恐怖や疑念を持つ必要がなくなります。物事が変換されて答えが見いだせることもあれば、問題そのものが溶けるようになくなることもある。問題が解決されて人生を楽しみながらまっとうするための方法がクリーニングなのです。起きていることを問題とするか成長の糧とするか、解釈によって人生が大きく変わるように、自分への自信と信頼を育むことで流れに沿った生き方ができるようになっていきます。


―― 現実社会と霊性、右脳的なものと左脳的なものが一体化される具体的な体験があれば教えていただけますか?


ネロさん これまで人と触れ合いながら行うワークショップやヒーリングを主としていたので、新型コロナのパンデミックですべてを失ったような感覚に陥りました。そこでクリーニングをしながら、私がすでに持っているものと目の前のことを一つひとつ拾って、「自分が生かされることがあるなら、使ってください」と求めたのです。するとエンジニアとしての能力が役立つことに気づいて、オンラインの講座を開催できました。自分自身の点と点を結んでいくうちにすべての側面が徐々に調和的に統合されて形になっていく様は、とても楽しく美しいと感じられました。この世界的な状況下では、生きる意味や生きがいを見失って不調に陥りやすいものです。やるべきことがありすぎて圧倒されている、そんなときこそ目の前のことを拾ってクリーニングすることで人生がうまく働いて流れに乗っていくのです。


自分を愛してケアして満たしてあげること


―― 「明確にゴールを描いてそこに向かっていく」のではなく、今この瞬間の自分に向き合って丁寧にクリーニングしていくのですね。


ネロさん 好きなこと、愛することから取り組みます。我慢したり、犠牲にしたりすると、自分の中に分離が生まれますよね。犠牲の思いがあったら「痛いよね、苦しいよね」と手放して統合して進みたいわけです。もちろん不安や恐れ、心を傷めるようなことも多々ありますが、ありのままを愛に戻していく。手放してゼロに戻していくことが大切です。
 また、常に自分自身と向き合うことです。たとえば先日、飼いネコにエサを与えていたら誤って踏んでしまって、ネコが飛び上がった拍子に転んでヒジを痛めたんです。イライラしたまま大事な会議に参加して大失敗してしまい、悪い夢まで見てしまいました。これは…と感じて深く内省すると、深い不安や怒りが出てきたので手放すようにしていったのです。普段はクリーニングツールでサラッと済ましていても、ときにはしっかり立ち止まって忠実に自分をケアしてあげる必要があることを体験しました。


―― 自分の感じていることにフタをしたり拒否したり、偽るとそうはいきませんよね。
 ネロさんは自分自身のための時間を充実させるよう心掛けてもおられるとか。


ネロさん 学んでいる途中ですが、ガーデニングや水泳などで五感とカラダを鍛えることと沈黙にとどまる時間を大切にしています。カラダの声に耳を傾けて、沈黙から学ぶことがとても大きいですし、人生の目的は自分を成長させて物事が展開されて自由になっていくことにあると感じています。
 日本だけでなく、イタリアのカトリック文化も同様に「自己犠牲をしてでも人を助けなさい」という根強い文化があります。でも自分を十字架にはりつけるのを止めて、どんなに些細なことでもおかしいな?間違っているなと感じることをそのままにしないことです。症状が出たときにすぐに対処していたら、悪化しませんよね。兆候を見逃さない敏感さを持つということ。放っておくと悪化しますので、自分自身に耳を傾けて調律しておけば予防できますよね。自分自身に背かず逆らわず、親切になるということ。怒りが出てきたら、自分自身にこそ親切にして優しくするのです。プランターの植物を育てるとか、自転車に乗るでもいい。自分が好きで癒されるような何かをしてあげて、自分自身をしっかりとケアしてあげることです。愛とケアと保護と、自分を満たすことがとても大切です。
 「クリーニングしているのに何も変わらない」というときは、間違ったところに焦点を当てているのかもしれません。神聖なる存在は私たちのコンシェルジュではないので、まず自分自身という楽器をしっかりと調律することから始めます。調律が間違っていたら不協和音が生まれてしまいます。何かを得ようではなく、心の中に愛があるかどうか? を内省して、何が散らかっているのかをしっかりと捉え、整えます。愛と平和以外のものはクリーニングをして、自分自身にとって完璧な和音という平和が共鳴するからこそ、周りが平和になるのですから。


―― ネロさんは経営と魂、両方のコンサルタントなのかもしれませんね。本日はありがとうございました。



(インタビュー:高木 みのり)
(『元気な暮らし』2021年8月号掲載)




ネロ・チェッコンさん
ネロ・チェッコン


イタリア、ヴェローナ在住。巨大企業のテクニカルディレクターを長年勤め、転職を考えていた10年前にSITHホ・オポノポノのクラスに参加。アーサー・アンダーセン(現アクセンチュア)の経営コンサルタント、ヨーロッパ大手金属メーカーのコンサル指揮を経て、役員に。現在はヴェローナ市裁判所の民事訴訟科テクニカルアドバイザーとして、法廷内における企業間に発生したビジネス訴訟および裁判審査の技術的判断を行っている。ビジネスや法廷、個人における夫、父親としての立場の中でSITHホ・オポノポノを実践し、講師としてヨーロッパ、日本、台湾で活動している。


当記事に関して


※当記事は(株)トータルヘルスデザイン発行の無料月刊情報誌『元気な暮らし』に掲載された記事を元に再構成をしております。
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Posted by THDstaff at 10:00 │講師の方々に訊く